文/Webikeスタッフ:アキヒト

【ヤマハ 新型セロー 2018年モデル】
ディテール&試乗インプレッション

2017年に更に厳しくなる排ガス規制に対応出来ないという理由から生産終了が告げられていたセロー250。
それがたった1年で規制をクリアして再登場したのだから、驚いた人も大勢いたはずです。

見かけに大きな変化は見られませんが、実際にどんなところが変わっていったのか。
今回、新型セロー250の各部をチェックしながら変更点を追っていきたいと思います!

サイズはそのままだが、規制対応のために重量は3kg増

外観はテールライトが変更された以外に大きな変更点はありません。
見かけではわかりにくいですが、規制に対応するためエンジンやマフラーに改良が施されています。
これにより前モデルから車両重量が3kg増える事となりますが、押し引きや乗った感じではその差は全くと言っていい程に感じませんでした。

むしろ規制に対応させながらも、前モデルからサイズやフォルムを維持させたまま復活を遂げたセロー250は、正にメーカーの努力の結晶と言えるでしょう。
もちろん、お馴染みのカモシカをあしらったシュラウドデザインも再現されています。

【新型セロースペック比較】

|全長/全幅/全高の比較

2018年モデル:2,100mm/805mm/1,160mm
2017年モデル:2,100mm/805mm/1,160mm

|車両重量の比較

2018年モデル:133kg
2017年モデル:130kg

ヤマハ 新型セロー2018年モデル左側
ヤマハ 新型セロー2018年モデル右側
ヤマハ 新型セロー2018年モデル正面
ヤマハ 新型セロー2018年モデル背面

セロー250のシート高、足つきをチェック

|シート高の比較

2018年モデル:830mm
2017年モデル:810mm

【足つき】

跨っていた時はまだシート高を知らなかったのですが、意外にもシート高が830mmもあり驚きました!
830mmは決して低くはないのですが、シートやタンクがスリムなので、両足ともベタ足で支えられました。
161cmの女性スタッフも踵が浮くくらいで両足とも地面に着いて支える事ができましたので、足つきの良さも健在ですね!

ヤマハ 新型セロー2018年モデルシート高:830mm(スタッフ身長173cm)▲シート高:830mm(スタッフ身長173cm)
ヤマハ 新型セロー2018年モデルシート高:830mm(スタッフ身長161cm)▲シート高:830mm(スタッフ身長161cm)

ライダーの足つきを分析して表示 Webikeバイク選び

セロー250の灯火類をチェック

【ヘッドライト】

ヘッドライトは60/55Wハロゲンバルブと100mm径レンズを装備。
ヘッドライト下のスタックバーも引き続き装着されているので、オフロードでのスタックなど、もしもの時に安心ですね。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルヘッドライト(日中)

ヤマハ 新型セロー2018年モデルロービーム▲ロービーム
ヤマハ 新型セロー2018年モデルハイビーム▲ハイビーム

【テールライト】

外観の1番の変更点ともいえるテールライトには、新たにLEDを採用することで後方からの被視認性を高めています。
テールライト自体はXT250Xで使用されていたものになりますが、併せてフェンダーの長さも規制に対応したものに変わっていました。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルテールライト(日中)

ヤマハ 新型セロー2018年モデルテールライトのブレーキを握っていない状態▲ブレーキ握ってない
ヤマハ 新型セロー2018年モデルテールライトのブレーキを握っている状態▲ブレーキ握りました

セロー250のメーターをチェック

メーターの表示は変わらず、スピードメーター、時計、ツイントリップを表示するマルチファンクションディスプレイ。
夜間や暗いところでの走行時にはグリーンのバックライトで表示されます。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルメーター(明るい時)▲明るい時
ヤマハ 新型セロー2018年モデルメーター(暗い時)▲暗い時

セロー250の足回りをチェック

【タイヤサイズ】

フロント:2.75-21 45P(チューブタイプ)
リア:120/80-18M/C 62P(チューブレス)

フロント21インチ、リア18インチのアルミ製リムの装備は変わらず。
リアタイヤのみチューブレスの仕様もそのまま引き継がれています。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルフロントタイヤ:2.75-21 45P(チューブタイプ)▲フロント:2.75-21 45P(チューブタイプ)
ヤマハ 新型セロー2018年モデルリアタイヤ:120/80-18M/C 62P(チューブレス)▲リア:120/80-18M/C 62P(チューブレス)

【ブレーキ】

フロントは245mm径ディスクローターと異径2ポットキャリパーを装備。リアは203mm径ディスクローターを装備。
ABSの義務化前だったため、ABSは装着されていません。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルフロントブレーキ
ヤマハ 新型セロー2018年モデルリアブレーキ

【サスペンション】

フロントサスペンションはストローク量225mmの正立フォークを装備。リアサスペンションはボトムリンク式の軽量アルミシリンダーを装備。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルフロントサスペンション
ヤマハ 新型セロー2018年モデルリアサスペンション

セロー250のマフラーをチェック

・2018年モデル:最高出力:14kW(20PS)/7,500r/min 最大トルク:20N・m(2.1kgf・m)/6,000r/min
・2017年モデル:最高出力:14kW(18PS)/7,500r/min 最大トルク:18N・m(1.9kgf・m)/6,500r/min

エンジンはこれまでと変わらず空冷SOHC2バルブエンジンを搭載。新たに水冷エンジンを搭載せず、伝統ある空冷エンジンのまま規制に対応させるあたりはさすがの一言です!
空冷エンジンのまま復活したことに歓喜のオーナーやファンも多いのではないのでしょうか?

2018年モデルのエンジンでは3次排出ガス規制に対応させたため、新たにキャニスターが装着されました。反対に、これまで装着されていたエア・インダクションを撤去することで圧縮比が上がっています。
マフラーもこれまでは装着されていなかったO2センサーが新たに装着されています。これによりマフラー交換時にはO2センサー対応品が出てくるのを待つ必要がありそうですね。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルエンジン

ヤマハ 新型セロー2018年モデルエンジンにキャニスターを追加▲キャニスターが追加された
ヤマハ 新型セロー2018年モデルエンジンにエア・インダクションが撤去された▲エア・インダクションが撤去された
ヤマハ 新型セロー2018年モデルマフラーの触媒が見直された▲触媒も見直された
ヤマハ 新型セロー2018年モデルマフラーにO2センサーが追加された▲O2センサーが追加された

【気になる排気音をどうぞ!】

セロー250のタンクをチェック

|タンク容量の比較

2018年モデル:タンク容量:9.3L/燃費:48.4km/L(60km/h)2名乗車時 ※WMTCモード値:38.7km/L(サブクラス2-1)
2017年モデル:タンク容量:9.6L/燃費:40.0km/L(60km/h)2名乗車時

タンク容量は0.3Lほど減っていますが、同一条件での燃費は約8km/Lもアップしています。
2017年モデルのWMTCモード値の燃費はありませんが、実燃費でも2018年モデルが上回っていそうです。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルタンク

セロー250のスイッチ類をチェック

スイッチボックスの機能やレイアウトについては特に変更ありません。
表示で変わったとすれば、ハザードランプの切る表示が【・】から【OFF】に変わっています。

ヤマハ 新型セロー2018年モデル左側のハンドルグリップ
ヤマハ 新型セロー2018年モデル右側のハンドルグリップ

セロー250のシートをチェック

テール周りは変更されてもシートはこれまでと同じまま。足つきの良さと自由度の高いポジションはビギナーからベテランまで幅広く対応しています。
リアにもスタック時などに便利なグラブバーを2ヵ所に装備。

ヤマハ 新型セロー2018年モデルシート
ヤマハ 新型セロー2018年モデルグラブバー

セロー250の気になるお値段は!?

|価格比較

2018年モデル:564,840円 [消費税8%含む]
2017年モデル:507,600円 [消費税8%含む] ※2018年10月時点 新車価格

規制対応による改修により、価格も5万ちょっとアップ。
元々生産終了かと思われていたセローが規制対応して復活したと思うと、これくらいは許容範囲というところでしょうか。

セロー250:現行車種のスペックや新車一覧はこちらから
セロー250のスペックや相場、ユーザーのカスタムなど詳細情報を見る
セロー250の新車一覧を見る

新型セロー250に乗ってみて

2017年モデルから変更された部分はそのほとんどが規制に対応するために行われたため、モデルチェンジと言えるほど真新しい変更点はありません。
ただ、改めてセロー250に乗ってみたことで、その懐の深さを再確認する事が出来ました。

レスポンスの良い空冷エンジンは、高いギアで巡行中に更に加速しようとスロットルを開けると、低い回転からでもそこからしっかり加速していきます。
高速道路など100km/hでの走行は、体に風圧の負担はあるものの、余力を残しながら巡行できるほどのパワーがありました。
反対に、低回転に落ち込んだ時もエンジンがしっかりと粘り、すぐにストールするようなこともありません。
セロー250の走りとしてはこれまでとあまり変わりませんが、トルクと馬力が僅かながら上がったことで、この走りが更に際立ったように感じました。

足つきの良さやエンジンの扱いやすさ、車体も軽く取り回しも不便に感じないことから、ビギナーライダーにもぜひオススメしたいバイクになっています!

走る場所もライダーも選ばない、そんな懐の広さでこれまで多くのファンを作ってきたセロー250。今回、ニューモデルになったことでさらにファンが増えそうですね!

撮影協力:ヤマハ発動機株式会社

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ヤマハ セロー 250の価格情報

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