
文/Webikeスタッフ:アキヒト
目次
【トライアンフ ストリートスクランブラー】
ディテール&試乗インプレッション
ストリートツインに続き、併せて試乗したストリートスクランブラーのインプレをお届けします!
ストリートスクランブラーはストリートツインの派生モデルとして登場したボンネビルシリーズの1台です。
基本的な装備はストリートツインと同じなので、今回はストリートツインと異なる部分に注目していきますよ!!
アナタはストリートツインとストリートスクランブラー、どちらがお好みですか?
ストリートツインのモトレポートはこちら!
クラシックスタイルなデュアルパーパス
灯火類やブレーキ周り、エンジンについてはストリートツインと共通ですが、外観からも異なる部分が多数あります。
ホイールはキャストホイールからスポークホイールとなり、フロントも18インチから19インチにサイズアップ。
何よりマフラーが左右2本出しからアップタイプの右側2本出しにレイアウトが変わっています!
正に「スクランブラー」という名の通り、ダートなど悪路を走ることを想定した装備になっています。
その為、違いがよくわかる部分では地上高を稼ぐためにマフラーの取り回しを変えたり、走破性の高い大径ホイールを装着したりしていますが、サスペンションも専用に変わっているんです。
もちろん、ストリート走行も申し分ないので、ストリートスクランブラーはボンネビルシリーズのデュアルパーパスとして多くの場面で活躍してくれそうですね!
【全長/全幅/全高】
-mm/831mm/1,120mm
【車両重量】
206kg(乾燥)
ストリートスクランブラーのシート高、足つきをチェック
【シート高】
790mm
【足つき】
ストリートツインの750mmから40mm上がっているので、足つきはストリートツインよりも少し悪化。それでも173cmの私で丁度両足の踵が着くぐらいでした。
161cmの女性スタッフでは踵が浮いてしまいますが、それでも車体を支えるのは問題なさそうです。
ただ、このストリートスクランブラー、車高が上がった以上に問題なのは跨ったときです。
アップタイプになったマフラーのエキゾーストパイプは足に当たる事を想定してヒートガードが付いていますが、そのヒートガードも結構熱くなるので厚手のパンツを履かないと火傷しそうになります。汗
タンクにはタンクパッドが付きましたが、足が短いのかニーグリップしてもタンクパッドには触れず…膝はエンジンのヘッドに当たるので、こちらも熱に注意ですね。
ストリートスクランブラーの灯火類をチェック
【ヘッドライト】
ストリートツインと同じくヘッドライトとウィンカーはどちらもハロゲンになりますが、ヘッドライトにはトライアンフマーク付きのバルブキャップが付いています。
【テールライト】
LEDテールライトはクラシックなデザインを崩さない楕円型のデザインです。
リアフェンダーのカラーはマッドブラックに変わっています。
ストリートスクランブラーのメーターをチェック
メーターもストリートツインと共通のシンプルな単眼メーターになり、アナログ表示スピードメーターと共にLCDマルチファンクションディスプレイを搭載。
ディスプレイにはギアポジションインジケーターと燃料計を常時表示とし、左スイッチボックスで表示内容の切り替え(デジタルタコメーター、時計、ODO、トリップ、瞬間燃費、継続平均燃費、残走行距離表示、サービス表示、トラクションコントロール状態表示、ABS状態表示)が可能です。
ストリートスクランブラーではデジタルタコメーターを表示することができます。
【キーオンからエンジン始動、メーター切り替えはこちら!】
ストリートスクランブラーの足回りをチェック
【タイヤサイズ】
フロントタイヤ:100/90-19
リアタイヤ:150/70 R17
ホイールはスポークホイールに変更されていて、フロントのサイズも18インチから19インチにサイズアップしています。
【ブレーキ】
フロントブレーキはNissin製2ピストンキャリパーと310mm径シングルフローティングディスク。リアブレーキは Nissin製2ピストンキャリパーと255mm径シングルディスクを装備。
2ピストンのシングルディスクブレーキは一見心もとなく感じると思われますが、実際には不満を感じさせない制動力でした。
【サスペンション】
サスペンションは前後ともKYB製。フロントフォークは41mm径正立フォークで調整機構はありません。
リアサスペンションはプリロード調整機能付きのツインショックはストリートツインと同じですが、ストリートスクランブラーではストローク量が増えています。
ストリートスクランブラーのエンジン・マフラーをチェック
エンジンはストリートツインと同じ新型の900cc水冷SOHC並列2気筒270度クランクを搭載しています。
馬力よりもトルクに注力されたエンジンは、低回転では「トコトコトコ」と軽やかな振動を伝えてきますが、高回転になると一気に「ドゥルルルッ!」と本性を現します。
見かけだけじゃない専用設計の2-2マフラーから発せられる野太い排気音も、スロットルを開ければ開けるほどライダーを高ぶらせてくれますよ!
【気になる排気音をどうぞ!】
ストリートスクランブラーのタンクをチェック
タンク容量も12Lと変更はありませんが、タンクパッドが新たに装備されています。
ストリートスクランブラーのスイッチ類をチェック
左スイッチの【i】マークのボタンでメーターのディスプレイ表示の切り替えを行います。
右スイッチはイグニッションとキルスイッチが一体となっています。
ストリートスクランブラーのシートをチェック
表面にアルカンターラ調の素材を使用したタックロールシートはタンデムシートと2ピース構造になります。
タンデムシートは好みに応じて専用オプションのリアキャリアと差し替えることが可能です。
シート下にはこちらもスペースはありませんが、USBソケットが標準装備されています!
ストリートスクランブラーの気になるお値段は!?
ジェットブラック:¥1,220,500(税込)
マットカーキ:1,242,500(税込)
コロッシレッド/フローズンシルバー:¥1,259,380(税込)
ストリートツインから価格が約20万円ほどアップしています。外観の変更点が多いので、ストリートツインからカスタムしたと思えば差額は許容範囲でしょうか。
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まとめ
ストリートツインとストリートスクランブラーの2台を試乗しましたが、総じて感じたのは「親しみやすいバイク」でした。
900ccでありながら馬力に注力するのではなく、トルクを優先することで気を遣わずに走れるところはビギナーライダーにもオススメです。
また、エンジンだけでなく、スリップアシストクラッチによる軽いクラッチ操作は魅力的で、シフトチェンジや半クラッチも楽々握れて疲れ知らずですよ!
ストリートでの走りはストリートツイン同様に満足いくものでしたが、高速走行時には5速ミッションだと「あと1速ほしい!」と少し物足りなさがありました。
電子制御ではトラクションコントロールとABSのアシストがあるので、今回は試す事が出来ませんしたが、スクランブラーならではのデュアルパーパスな走りでも重い車体に気負いなく走れそうですね。
同じエンジンでも全く異なるスタイルを持ったストリートツインとストリートスクランブラー。ここまでその魅力についてお伝えしてきました。
改めて聞きますが、アナタはストリートツインとストリートスクランブラー、どちらがお好みですか?
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