
文/Webikeスタッフ:リュウ
目次
【MT-09&MT-09SP】
ディテール&試乗インプレッション
軽量な車体+パワフルな三気筒エンジンによってスポーティーな走りを楽しめるMT-09ですが、スタンダードタイプとSPタイプがあります。
エンジンの特性は全く同一なのですが、SPは装備がひと味違います。
車両の基本的な紹介をしつつ、両車の違いについても触れていきます。
車両サイズ
全長/全幅/全高
2,075mm/815mm/1,120mm
車両重量
193kg
200kg以下の車両重量は取り回しの段階で大型バイクとは思えず、400ccクラスに感じます。
押し引きの際もスムーズに動かせるので、女性にも安心です。
あと、跨ったときの安心感が全然違います。
MT-09のシート高と足つき
シート高は820mm。
意外と足つき性は良く、身長161cmの女性でベタ足とはいきませんが不安なく跨ることができています。
また、前述の通り車体が軽量なのでとても楽に乗車できています。
このクラスになるとどうしても足つきを気にしなければならない車両が多い中で、不安なく跨ることができるのって大きなプラス要素ですよね!
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MT-09の灯火類
ヘッドライト、テールライト共にLEDになっています。ウインカーがノーマルバルブだったのはちょっと意外でした。
ヘッドライト
テールライト
MT-09SPのメーターが格好いい!
メーターは小ぶりなフル液晶メーターパネルです。
メーター下のボタンでODOやトリップ、水温計などの切り替えを行います。
MT-09とSPでは表示内容は同じですが、SPは黒背景に白文字のネガポジ反転液晶が採用されています。
こっちの方が高級感ありますね。
ハンドル周り
スイッチ類に特殊な仕様はありませんが、キル一体型のセルスイッチは慣れるまでぎこちない動きになってしまいますね(笑)
あと、何となく「モードの切り替えは左手!」という勝手なイメージを持っていた私は一瞬ボタンを見つけられませんでした。
モードのボタンを押すと、A→STD→Bと切り替えができます。トラコンの切り替えは左手側のスイッチにて行います。
足回りの装備がスタンダードとSPの大きな違い
足回りの装備ですが、SPはここが大きく違います。極端なことを言えば、ここが全てです。
スタンダードの装備と比較しながらご紹介します。
【タイヤサイズ】
タイヤは共通のサイズのものが履かれています。
・フロント:120/70ZR17M/C (58W)
・リア:180/55ZR17M/C (73W)
ただし、SPは専用のリムグラフィックが採用されており、”特別感”が強いです。
【フロントサスペンション】
スタンダードはインナーチューブ径41mmの倒立サスが採用されており、イニシャル調整・伸側減衰力の調整や圧側減衰調整機能が備わっています。
それに対してSPは、専用設計されたKYB製サスペンションを標準装備。左右両側に伸側と圧側の減衰力調整機構が装備されています。
加えて圧側の減衰力は「高速」と「低速」の両方が調整可能になっており、スタンダードに比べてかなり幅広くセッティングすることが可能です。
【リアサスペンション】
スタンダードのリアサスペンションは至って普通のリンク式モノサス。
SPはオーリンズ製のリアサスが標準装備。リモートアジャスターが装備されているので専用工具などを使わずに好きなタイミングでセッティングの変更が可能です。
減衰力は伸側30段階で圧側が20段階という細かさ。自分の求めるセッティングがきっと見つかるはず!
シート
シートも基本的な構造(幅や長さ)は一緒ですが、SPは専用素材になっています。
こういう小さな違いでも特別感って強くなりますよね。ちなみにSPの方が座りやすいです。
SPの上質なタンクが美しい
タンク容量は一緒ですが塗装がSPは専用の塗り分け塗装になっています。
ブラックとシルバーのツートンカラーを採用しており、MT-10SPと同様のシルバーを使用することでプレミアム感を高めています。
残念なのが写真だとイマイチ伝わりにくいのですが、実物はとっても綺麗です!
タンク容量はどちらも14L。
燃費のカタログ値(WMTCモード値)は19.7km/L(クラス3, サブクラス3-2)です。
ショートマフラーから奏でる上質なサウンド
見た目GOODなショートマフラーから聞こえる三気筒サウンドもGOOD!
アイドリング~高回転まで気持ちの良い独特のマフラー音が病みつきです。
社外マフラーに交換しようとしたときにフルエキしか選択肢に無いことが少し気がかりですが・・・。
走りは強烈なインパクトを与える・・・
MT-09で走っていてまず初めに思うことは、「加速が強烈・・・!」でした。
私も普段は900ccのバイクに乗っていますが、それとは別次元の加速に恐怖すら覚えました。
「A、STD、B」の3つから選択できる走行モードのSTDで走っていたのですが、それでもアクセルを開ければレスポンス良く回転が上がって鬼加速。
鋭い加速で体が持っていかれるような感覚は軽量な車体に加え、ヤマハ電子制御スロットルによるスムーズなバルブの動作からくるものでしょう。ホント怖かった。
また、クイックシフトも標準装備されており、軽快にすばやくシフトアップする動きは誰もが「楽しい!」と思うでしょう。
ただ、低回転だとシフトチェンジの硬さを感じたので、ある程度の回転数に上げていかないと駄目なのでしょうか?
この車両、もちろんトラクションコントロールシステムも搭載されているのですが、制御の強さが「1(弱)」と「2(強)」でマシンの挙動が大きく変わりました。
弱ではあまり感じなかったトラコンの介入も、強にした途端グッとマシンのパワーが抑えられ、発進時の挙動がとてもマイルドになりました。
OFFにもできますが、その状態で普通に走れる自信はありませんでした・・・。
ただ、高速道路を走ったりした時の走行風をダイレクトに受けるのはなかなか厳しいですね。。
バイザー的な物を付ければ良いんでしょうけど、見た目が・・・という葛藤がありそうです。
でもやっぱり風除けは欲しいですね(笑)
MT-09とMT-09SPの価格は?
驚くべきはMT-09の価格設定。
かなりスペシャルな仕様になっているにも関わらず、約10万円高いだけなんです。
これはSPにグラっと来てしまいますね。
【車両本体価格】※税込み
・MT-09SP:¥1,112,400
・MT-09:¥1,004,400
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まとめ
かなり素晴らしい仕上がりになっているのに、意外と価格が安いMT-09。しかもSPは約10万円程度のアップと聞くと、かなりコスパの高いバイクだと思います。
ツーリングからサーキットまでマルチに楽しめますし、実は通勤にも使えると思います。
実際に数日使いましたが、車両が軽いので大型バイクを引っ張り出す億劫さもほぼありませんでした。
まぁ収納が皆無なので買い物には向きませんが・・・。
それでも「楽しさ」を求めるのであれば最高の相棒になってくれること間違いなしだと思います。
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