文/Webikeスタッフ:リュウ

【ホンダ PCXハイブリッド】
ディテール&試乗インプレッション

2018年4月にフルモデルチェンジしたPCXですが、今度はハイブリッドになりました!
2018年9月14日に発売されるこのPCXハイブリッドは、量産二輪車としては世界初となります(2018年7月時点メーカー調べ)
スタンダードなPCXに比べてどう違うのか?試乗することができたので、インプレをお届けします!

車両サイズは変わらず。重量はややアップ

車両のサイズに関してはスタンダードモデルと変更ありません。
同一のボディが使用されています。並べて遠目から見ると正直違いがわかりません。

▲手前がハイブリッド

【全長/全幅/全高】

1,925mm/745mm/1,105mm

【車両重量】

・PCXハイブリッド:135kg
・PCX125:130kg

重量に関しては5kg程度のアップ。
ですが、走行時も押し引きの際も違いはほとんど感じられません。

ハイブリッドにはボディ横に「HYBRID」のエンブレムが貼られていますので、近づくとわかります。
これ、四輪のハイブリッド車と同じなんですヨ。

PCXハイブリッドのエンジン特性!

なんと言っても気になるのがハイブリッドシステムについてですよね。
果たして中身はどうなっているのか、ご紹介したいと思います。

まず、PCXハイブリッドには48V(!)のリチウムイオンバッテリーが追加されています。なので、車体には鉛バッテリー+リチウムイオンバッテリーを積んでいます。
このリチウムイオンバッテリーをエネルギー源としてPower Drive Unit(イグニッション制御・FI制御・モーターアシスト制御・充電制御・走行モード制御)を介し、ACGスターター(アシストモーター)を動かします。
このアシストモーターが駆動することでスタンダードモデルよりもパワフルな始動・発進が可能になっています。
どれくらいトルクUPしているのかというと、4,000rpmで約33%、5,000rpmで約22%も向上されています!
スタンダードモデルと比べると違いがはっきりと感じられます。

また、走行性能に合わせて3つのモードが搭載されました。

・Dモード:走りやすさと低燃費を両立させたモード(市街地にオススメ!)
・Sモード:Dモードよりもアシスト力を強めた、スポーツ寄りのモード(高速域にオススメ!)
・アイドリングモード:アイドリングストップを使用しないモード(走行特性はDモード)

これらを使いわけることで、スタンダードモデルよりも一層様々なシーンで走りやすくなっています。

▲パワードライブユニット(左:PCXハイブリッド/右:PCX125)

リチウムイオンバッテリーは毎日乗り続けるような使い方をしても、約6~7年くらいは普通に使えてしまうそうです。
交換時は販売店に任せましょう。

▲リチウムイオンバッテリーパック
▲ACGスターター兼アシストモーター(左:PCXハイブリッド/右:PCX125)
▲ダウンレギュレーター
▲ジャンクションユニット

PCXハイブリッドのシート高は変化なし

シート高についてはスタンダードモデルと同じで764mmです。
足つき性も170cmで余裕ありです。

シート下トランク容量は少なくなります

PCXハイブリッドのシート下トランクは、リチウムイオンバッテリーの配置に伴って容量が少なくなっています。
約5L分の減少になっているので、荷物を多く収納したい!という方にとってはちょっとマイナスポイントでしょうか?

・PCXハイブリッド:23L
・PCX125:28L

▲PCXハイブリッド:23L
▲PCX125:28L

帽体が大きめのジェットヘルメットや、フルフェイスヘルメット一個で限界です。

▲PCXハイブリッドに収納
▲PCX125に収納

灯火類は少しだけ変更

PCXハイブリッドのヘッドライトとテールライトは基本的にはスタンダードモデルと変わりませんが、ポジションランプのラインが消灯時はブルーに見えるようになっています。

▲PCXハイブリッド
▲PCX125

ライトはスタンダードモデル同様にLEDが採用されています。これも消灯時はブルーラインが見えます。

▲ロービーム
▲ハイビーム

テールライトも変わらずLEDです。

PCXハイブリッドのメーター

メーターの形状はスタンダードモデルと見た目は一緒ですが、表示内容は微妙に異なっています。
スタンダードモデルで燃料計が表示されていた部分はリチウムイオンバッテリー残量計になり、燃料計は右側に移動。
また、選択したモードは中央パネルの左端に表示。パネル上部にはチャージ/アシストレベル表示がされています。

▲PCXハイブリッド(Dモード選択時)
▲PCX125
▲PCXハイブリッド(Sモード選択時)
▲PCXハイブリッド(アイドリングモード選択時)

ちなみに、モードの切替は左スイッチボックスにて操作します。

PCXハイブリッドの走行性能をレポート!

PCXハイブリッドの走行性能でまず驚いたのは、出足の力強さが全然違います。
4秒間のアシスト作動は発進直後にもっとも感じられますね。
スタート直後にドカン!と来る感じでは無く、グググッと後ろから押し出してくれるイメージです。
これ、PCXハイブリッドだけに乗るとあまりよくわからないのですが、スタンダードモデルと乗り比べるとかなりハッキリと感じられました。

しかもその押し出されるように加速した勢いが落ちることなくスピードが上がっていくので、とにかく挙動がスムーズ。
スピードが乗るまでのストレスが全然ありません。

ちなみに、このアシスト特性を最もハッキリと感じられたのがタンデムでの走行でした。
125ccのスクーターでタンデム走行すると、ちょっと出足の挙動に不安を覚えませんか?乗車人数が増えた分だけアクセル開けてからのモタツキが目立つというか。
今回のPCXハイブリッドだとその不安定さがかなり解消されています。
タンデムでも非力さを感じることなくスタートから加速までスムーズに進んでいくので、タンデム走行を頻繁にする方にとっては非常にありがたい機能です。

その後、モードをDからSに変更してみました。
Sモードのアシストは更にパワフル!ちょっと雑にアクセルを開けると一瞬ヒヤリとしてしまうような加速です。
ストップ&ゴーの多い道路などで常用すると疲れてしまうかもしれませんね。
普通に使う分にはDモードがちょうど良い気がします。

続いて驚いたのがアイドリングストップの性能向上でした。
停車からアイドリングストップ作動までの時間が、スタンダードモデルが3秒なのに対し、ハイブリッドは0.5秒。
ブレーキを握って速度が0になるとほぼ同時にアイドリングストップしています。
ストップ状態からの再始動も非常にスムーズで、アクセルをほんの少し開けるだけで再始動。そしてそのままもたつくことも無く発進していきます。
これまでだと、細かな停車でアイドリングストップが作動するのが気になっていたのですが、今回の仕様はそこも改善されています!
ストレス無くアイドリングストップをフル活用できます。

PCXハイブリッドはとにかく快適に走行できる素晴らしい性能になっています!

PCXハイブリッドの燃費

PCXハイブリッドはスタンダードモデルに比べて若干の燃費向上がされています。
・PCXハイブリッド:51.9km/L(WMTCモード値:クラス1)
・PCX125:50.7km/L(WMTCモード値:クラス1)

既に燃費性能は良いPCXですので、PCXハイブリッドはそこよりも走行性能を重視して引き上げたということなんですね。

PCXハイブリッドの価格は?

スタンダードモデルよりも約9万円のアップになっています。
普通の原付二種スクーターと比較すると、やや高く感じてしまいますが、性能を考えると8万円のアップに抑えられていると思えるでしょう。

・PCXハイブリッド:¥432,000
・PCX125:¥342,360
※税込み価格(2018年8月時点)

PCXハイブリッド:現行車種のスペックや新車・中古バイクはこちらから
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PCXハイブリッドはどこで購入できる?

PCXハイブリッドは「Honda二輪EV取扱店」でのみ購入が可能です。
全国約3,100店舗での取扱が予定されており、メーカー公式ページにて検索が可能です。

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まとめ

いかがでしたか?
ついにバイクにもハイブリッドが搭載され、今でもキャブレター車両を愛車としている私にとってはすっかり未来の乗り物感が出てしまいました(笑)
とにかく全体的に乗りやすくなっており、毎日ハードに乗るような方にもオススメできる1台です。
車両自体は受注生産になっているので、欲しくなったら早めにお問い合わせしてみると良いですよー!

撮影協力:株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

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