【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

ホンダのネイキッドスポーツ「CB250R」がマイナーチェンジして4/19から発売された。カラーバリエーションの追加や急制動時の後輪浮き上がりを抑制するIMU(車体姿勢推定システム)付ABSの標準装備化などの他、今回注目したいポイントは「足つき性の向上」である。そのために前後サスペンションなど足回りを変更したとある。
具体的にはフロントサスペンションのスプリングやリアサスペンションを変更し、メインステップバーの形状を見直すことで、足つき性の向上を図っているとのことだ。だが、スペックを見るとシート高は従来の800mmから795mmへと僅か5mmしか下がっていない。

そこで素朴な疑問が頭に浮かんできた。前後サスペンションをどう変更すると足着きがよくなるのだろうか?また、ステップバーの形状をどうすれば足着き性に貢献するのか?もっと知りたくなったので、ホンダに直接聞いてみることにした。

初期の動きを柔らかくして足着きを向上

ホンダからの回答は以下のとおり。
「新型CB250Rはリアクッションの1段目のバネレートを約10%低減することで足着きと乗り心地に寄与するリアクッションのイニシャルの動きを改善しました。その際に、ボトミングのタフネスは損なわないように減衰率と2段目バネレートを前モデル同等としております。また、リアの沈み込みに合わせてフロントクッションのプリロードを変更し、車体姿勢を維持することで従来モデルの走りの魅力についても維持しております」

つまり、前後サスペンションの初期の動きを柔らかくすることで、ライダーが跨ったときの沈み込み量を少し増やしているわけだ。結果的に足着きの良さと乗り心地も同時に改善している。また、前後サスペンションのバランスを取り直したことで、おそらくコーナー進入時におけるピッチングモーションの自然な動きも出しているはずだ。

ステップ形状で足着きの自由度をアップ

ステップに関しては以下のとおりだ。
「ステップ変更による足着き性の向上は、身長160cm前後のユーザーがちょうど足を着く場所にステップがあるため、ステップ幅を約15mm細く、長さも約10mm短いタイプに変更することで足接地の自由度が増し、足着き性も向上しております。従来のラバータイプからアルミ単体タイプ変更による振動影響については、バンクセンサーカラー部品に鉄を採用することで最小限に抑えてあります」

ステップについてはコンパクトな形状にすることで、ライダーが足を着くときにできるだけ邪魔にならないようにしたということだろう。たしかに車種によっては、飛び出したステップがふくらはぎに当たって足を着きづらい場合もある。
また、自分の経験上だが、ステップワークなどを使って積極的に乗りこなしたい場合なども、アルミ単体ステップのほうがやりやすかったりもする。そういう副次的な効果もあるはずだ。

スペックには表れない深い意味がある

さすがはホンダ、的を射た分かりやすい説明をしてくれた。
こういう細かい改良を積み重ねながらバイクは進化し、そこで得られた知見やノウハウが次の製品にも生かされていくのだと実感。その意味ではエントリー層からベテランまで幅広いユーザーを対象にしたモデルだからこその、重箱の隅を突くようなかくもこだわった改良であり、そこがホンダというメーカーの強みだとも思えたのである。
たかが5mm、されど5mm。そこにはカタログデータには表れない奥深い意味があるのだ。

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