
目次
【スズキ アドレス110】
ディテール&試乗インプレッション 外観・装備編
近年のスズキの小型スクーターの代名詞とも言うべき存在が、アドレスシリーズです。
「通勤快速」として好評だったアドレスV125Sに加えて、原付二種クラスにさらなる魅力ある車種としてアドレス110が投入されたのは2015年のこと。アセアン諸国だけでなく欧州でも発売され、それらの地域での需要に合わせた14インチタイヤを採用したグローバルモデルです。
その後2017年秋にはV125Sが販売終了し、新型アドレス125(紹介記事はコチラ)にモデルチェンジされましたが、同一シリーズに125ccと110ccをラインナップする意味はどこにあるのか?装備や走りにどんな違いがあるのか??
そんな疑問を紐解くべく、"フツーの通勤ライダー"目線でスタイリングや装備、走りをレビューします!
スズキ アドレス110のココがイイね!
- 14インチの大径ホイールで、安定感と直進性がイイ!
- クラス最軽量級の車体は、扱いやすく燃費もイイ!
- ライバル車たちに勝るコスパは、もはやスズキ車のお家芸!?
アドレス110の評価(※同クラス比較での筆者主観です)
ルックス | :★★★★★ |
---|---|
軽さ | :★★★★★ |
足つき | :★★★★★ |
加速 | :★★★★★ |
燃費 | :★★★★★ |
バリュープライス | :★★★★★ |
- スズキ アドレス110:現行車種のスペックや新車・中古バイクはこちらから
- アドレス110のスペックや相場、ユーザーのカスタムなど詳細情報を見る
- アドレス110の新車一覧を見る
- ウェビックバイク選びおすすめのアドレス110中古車一覧
スタイリング:大径タイヤが際立つスマートなスタイリング
スクーターとしては大きな径である14インチタイヤを採用しています。これは12~10インチサイズを採用することが多い他の国産スクーターとの大きな違いです。
そのため重心が高く見え、スマートなスタイリングになっていますね。
また同じスズキから販売されるアドレス125と比べると、前車は丸みのあるカジュアルなデザインを採用しているのに対して、このアドレス110は直線的なラインを多用したシャープなデザインです。
いかにも欧州の古い街の石畳の道路で走ってそうな、そんなスタイリングに感じます。
ボディの、カラーが塗装されているパーツとマットブラックの樹脂パーツの色の組み合わせも絶妙で、全体的なコストを抑えつつもしっかりとデザインされたスタイリングといえそうですね。
またサイドから眺めると、ゆったりボディのアドレス125と比べて一回りボディは小さくスマートな印象。
カタログスペックを比較すると以下の通り。
【全長/全幅/全高】
アドレス110 :1,845 mm / 665 mm / 1,095 mm
アドレス125:1,900mm/685mm/1,135mm
と、長さで55mm、幅で20mm、高さで40mm と見た目通りスマートですね。
とはいえ大径タイヤのせいもあるのか「乗り物感」はむしろアドレス110のがあるくらいで、並べても弱々しく見えることはありません。
ただしフットボードのスペースは、少し余裕がなくなっているのかなと、サイドビューからも伺えます。
フロアパネルが垂直気味に立っていて、足を前に投げしたような姿での乗車もできません。
前後から眺めた場合も、車体がスマートなことがよくわかります。
リヤタイヤはもう少し太いほうがカッコイイかな・・・?と思わないでもありませんが、このクラスのエンジンパワーや燃費影響などを考えると、これが最適という答えをスズキが出しているのではないでしょうか。
灯火類:フロントウィンカー&ポジションランプが個性的
ヘッドライトは、コストパフォーマンスを優先したハロゲン球仕様で、LEDではありません。ハンドル部に取り付けられているので、右左折の際には自然と光軸がついてくるので運転しやすく感じます。
またフロントウィンカーは別パネルにあって、フロントパネルの吊り目のようなレンズ造形がこの車両のデザインを、グッとクールなものにしています。
V字状に縁取りしたような光り方のポジションランプも、同場所に装着されていて被視認性も向上。
テールランプは、ウィンカーとは別体の大振りなサイズのもの。跳ね上がったテールのラインそのままに、角度がついたデザインです。
またフロント同様にウィンカーレンズは透明色ですが、オレンジ色のインナーレンズが使用されていて高級感がありますね。
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メーター、ハンドル:速度を確認しやすいシンプルで簡素なメーター
メーターは、アナログタイプの速度計が中央部にドーンと置かれています。このクラスのよく使う速度域である60km/h付近が頂上にきているのはアドレス125と同じで、走行中にあまり視線を動かさずとも速度を把握しやすいのがいいですね。
うっかり速度を出し過ぎてしまっていた・・・なんてことも減らすことができそうです。
表示項目は、速度計と距離計、燃料計と各種警告灯、インジケーターのいたってシンプルなものです。
欲を言えば、トリップメーターや時計が欲しかったところ。
ハンドルグリップのスイッチ類もいたってシンプルな構成で、余分な装備や電子制御機構のスイッチなどもありません。
アイドリングストップや前後連動ブレーキではないのが、ライバル車であるホンダDio110との違い。
車両価格の安さか装備の充実か、目的に合わせて選択肢があるので悩んでみるのもいいでしょう。
左レバー(後輪ブレーキ)には、ロック機能(パーキングブレーキ)がついています。
ギアがないスクーターだけに、坂道での駐輪時などに役立ってくれますね。
シート:前後に長いシートでポジションの自由さ大きい
シートは、前後の長さが大きく乗車時の座るポジションはかなり自由がきくもの。体格の大きな人が乗る場合には、膝前側にあまりフロアの余裕がない分、座る位置で調整をすると良さそうです。
またタンデム部は段差があって前下がりですが、シートに滑らない素材が使われていることもあって、ずり落ちてしまうようなこともないのでは。
収納、積載:シート下収納は20LでフルフェイスヘルメットOK
シート下収納については、スマートな車体+大径タイヤということもあってためあまり期待してませんでしたが、いい意味で期待を裏切られました。
ヘルメットに加えて、グローブや薄手のレインウェアなら入りそうなスペースがあります。
ライバル車と比較しても劣ることの無い収納です。スクーターならではのメリットがしっかりキープできていますね。
ハンドル下のフロントポケットは左右に2か所と中央にコンビニフックが装備。
どちらも500mlペットボトルが入る奥行きあるサイズなので、ちょっとした物入れとしての使い勝手は期待できます。
コンビニフックは、欲をいえばアドレス125のようなストッパー付ならもっと良かったですね。
足元にはあまり余裕がないので、ここに大きな荷物を置くのは足の置き場所を考えなければなりませんね。
またリヤにはキャリア兼グラブバー(兼もしかするとウィングも?)が標準装備されています。
ボックスを取り付けることを前提としたボルト穴も既にあいているので、GIVIに代表されるようなボックスを取り付けることで、より大きな積載量を確保することができそう。
もちろんホムセン箱でDIYチューンの場合でも、便利に使える位置ですよ。
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以上、アドレス110の外観・装備編レビューでした。
走行性能編は現在鋭意取材中です!
次回の本記事アップにご期待ください!!
撮影協力:株式会社スズキ二輪
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