
目次
【スズキ アドレス125】
ディテール&試乗インプレッション:外観・装備編
アドレスの名で125ccエンジン搭載といえば、先代モデルにあたるアドレスV125シリーズが原付二種スクーターの代表的存在となるほどヒットしたのが記憶に新しいモデルです。
「通勤快速」の名を欲しいままにしたアドレスV125シリーズは、50ccクラスに迫る軽量でスリムな車体にパワフルな4スト125ccエンジンを搭載し、スタートダッシュが得意でキビキビ走ることがライバルたちに対する強みでした。
都市部の混雑する幹線道路をスイスイと走り抜けるV125を見て、羨ましく思った四輪ドライバーや大型バイクのライダーも多いのではないでしょうか?
ところが今年の9月末に発表されたばかりの新型アドレス125は、コンセプトを変えてきた様子がメーカー発表資料や車体スペックからも伺えます。
はたして新型アドレス125がどんな特徴を持つモデルとして登場したのか、"フツーの通勤ライダー"目線でスタイリングや装備、走りをレビューします!
スズキ アドレス125のココがイイね!
- 乗車姿勢がとても楽チン!余裕ある足元スペースも快適&デカい荷物も載せられる!!
- 『低振動・低騒音・低燃費』の超スムースなエンジン!乗り味もしっとり
- ライバル車たちに勝るコスパ!モデルチェンジで4万円超値下げはスゴい
アドレス125の評価(※同クラス比較での筆者主観です)
取り回し | :★★★★★ |
---|---|
足つき | :★★★★★ |
加速 | :★★★★★ |
燃費 | :★★★★★ |
低振動・低騒音 | :★★★★★ |
バリュープライス | :★★★★★ |
ルックス | :★★★★★ |
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スタイリング:一回り大きくなったボディとカジュアルになったデザイン
パッと見でアドレス125は、先代V125と比べて一回り以上大きなボディに見えますね。
それがどのくらいかスペックを比較すると、、、
【全長/全幅/全高】
アドレス125 :1,900mm/685mm/1,135mm
アドレスV125S:1,780mm/635mm/1,035mm
と、長さで120mm、幅で50mm、高さで100mm と見た目通りの大幅なサイズアップです。
サイドから眺めると、フットボードのスペースとシートが大きくなっているのがよくわかります。
また前後のカウルともに大型化されていて、より丸みを帯びた優雅なラインのスタイルになりました。
これまでのV125の軽快感や、ある種のやんちゃなイメージは無くなり、親しみやすいカジュアルなものですね。
この辺りのスタイリングは、大きく太くもっさりとした感じに見える人もいて賛否別れるところでしょうか。
90年代にバイク免許を取得した筆者としては、アドレスV125の後継機種というよりも、ヴェクスター125に近いデザインとコンセプトなのかなと感じました。
80年代後半から90年代前半辺りに流行ったデザインをモチーフにしたような車名ロゴやラインのデカールも、どこかノスタルジックな気持ちになります。
前後から眺めた場合も、車体幅が太くなったのがよくわかります。
特にフロントは、ホイール径が12インチにアップされたもののタイヤ幅が変わらない(90/90-10インチから90/90-12インチ)ことから、視覚的にそれがより目立ちます。
少しぽっちゃりしたボディは、キビキビ走りそうな軽快感は薄れたものの、安定感はありますよね。
運動性能よりも快適性を重視するというコンセプトの変更の結果によるものと思われます。
ただしメーカーであるスズキも、運動性能を重視するスクーターユーザーも少なからず存在することを認識していて、スポーツ性能や軽快な走りを重視した新型スクーター『スウィッシュ(SWISH)』を、先日開催された東京モーターショーに参考出品していました。こちらの発売も大いに期待できますね。
灯火類:ベーシックな電球仕様でコスパ優先
ヘッドライトは、コストパフォーマンスを優先したハロゲン球仕様で、LEDではありません。
レンズとカウルは複雑な曲面で構成されていて、デザインの作り込みを感じます。
明るさも標準的なもので、不満に思うことはありませんでした。
テールランプは、ウィンカー部と一体化されたコンビネーションタイプのもの。テールカウル内に収まっているのも、スマートに見えますよね。
ウィンカーレンズは薄いピンク色ですが、オレンジ球が使用されていてしっかり発色されますので心配ご無用ですよ。
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メーター、ハンドル:シンプルで簡素なメーターとスイッチ類
メーターは、アナログタイプになりました。このクラスのよく使う速度域である60km/h付近が頂上にきていて、速度を直感的に把握しやすいのがいいですね。
表示項目は、速度計と距離計、燃料計と各種警告灯のいたってシンプルなものです。
V125にあったトリップメーターや時計が無くなってしまったのは残念ですね。車両価格から考えるとコストダウンのため致し方ないと割り切るしかないでしょうか。
車両価格が安くなったその分の予算で、オーナー自身のセンスで様々なパーツを探して取り付ける楽しみがあるとも言えます。
ハンドルのスイッチ類もいたってシンプルな構成で、余分な装備や電子制御機構のスイッチなどもありません。
レバーも調整機構はありませんが、幅広い体格の方をカバーできる位置にセットされています。
ちなみにブレーキは前後連動機能はないので、極低速のすり抜け時などにリヤブレーキのみを使ってバランスを調整したい時にも、自然な感覚で操作できますよ。
ハンドル幅もゆったり目のポジションで、狭い場所を通り抜けるのはV125よりも少々しにくくなった印象。ミラーも大きく後方確認しやすいものですがハンドル幅よりも少し外側に出ているので、より狭いスペースでの機動性を優先する方はハンドル幅内に収まるものに変更してもいいのではないでしょうか。
シート:ゆったり大きなシートで、快適な運転姿勢
シートも、V125よりもサイズがかなり大きくなって快適になりました。V125シリーズの1.5人分といった感じのシートに比べると、乗車位置の自由さやタンデム時の余裕は段違いにあります。
シート前端は、足つき性向上のためにスリムになっているのもお約束ですが、フロアボードのカット部分と合わせて足つき性の向上に大いに役立っています。
またこのシートの長さ656mmという数値は、ライバル車であるヤマハ アクシスZの666mmとほぼ同等のもので、このクラスのスクーターの新たな快適基準とも言えそうですね。
ただし乗車時のポジションを自由にできる反面、タンデム部分との段差はあまりないシート形状なので、加速時や車体姿勢が乱れた時などにシートの段差を利用して、ギュッとお尻を押し付けて乗車ポジションを安定させるのはちょっと苦手かもしれません。
自由さかカッチリハマるポジションか、どちらを取るか悩ましいところですね。
収納、積載:シート下収納は期待した程ではない・・・
シート下収納については、大柄なボディにしては期待してたほどの容量はないのが、正直な印象です。
ライバル車のヤマハアクシスZが、37.5Lもの容量があってヘルメット2個を収納可能なのに比べて、アドレス125は画像の通りでヘルメット1つ分というサイズ。
これは燃料タンクの配置場所が、フロア下かシート後部かによって違いがでたものと思われます。
その分、アドレスは足元の広さやシート高の低さで勝っているため、どんな機能を原二スクーターに求めるかで、メリットデメリットが変わってきそうですね。
ハンドル下のフロントポケットは左右に2か所あります。
どちらも500mlペットボトルが余裕で入る奥行きあるサイズなので、ちょっとした物入れとしての使い勝手がいいです。
またハンドル下中央には「カバンホルダー」も装備。
足元の広いフロアボードと合わせて、かなり大きなカバンでも安心して持ち運べそうです。もちろんコンビニで買い物した袋を下げるのにも便利ですよ。
こういうちょっとした物入れや積載スペースがあるのがスクーターのメリットですよね。普段はスーパーカブで通勤する筆者も、スクーターが羨ましくなるポイントです。
またリヤにはキャリア兼グラブバーが標準装備されています。
ボックスを取り付けることを前提としたボルト穴もあいているので、これを上手く利用して積載力を向上させたいところです。
シート下収納の少なさを補うこともできますね。
外観まとめ
とにかくコンパクトで軽量なアドレス125は普段使いとしては最高の使い勝手の良さがあります。
他のスクーターと比べてシンプルなルックスに思えますが、むしろそれが良いとも思えてきます。
背伸びしすぎないスクーターが欲しい方におすすめです!
【アドレス125】
ディテール&試乗インプレッション:足つき編
アドレス125の足つきをチェックしてみます。
シート高は745mmと低めに設定されているので足つき性は良いですね。
180cmを超える人は自然とシートの後ろの方に座ることになると思います(笑)
走ってみた!
実際に走行してみると、アドレスV125のような強烈な速さは感じませんでしたが、非常に乗りやすいパワー感になっています。
アクセル開け始めはちょっと出足遅く感じてしまいましたが、加速していくと徐々に速さを感じました。
それでいて車体が本当に軽い!
ヒラヒラ走れるので、ちょっと狭い道もカンタンに進めますし、うっかり道を間違えても楽々Uターンができてしまいます。
これは毎日乗るのにかなり高ポイント!
足つきまとめ
総合すると、アドレス125は非常に乗りやすく走りやすい!
前モデルのような刺激的な走りではありませんが、程よい感じが扱いやすいですね。
軽量で足つきも良いので女性にもオススメできると感じました!
撮影協力:株式会社スズキ二輪
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