
ヤマハから2022年2月14日に発売開始とアナウンスされたYZF-R7、俺はオフロードバイク以外に興味は無いね!という極端な方を除くと、皆さんも少しは興味を持っているのではないでしょうか。
サーキットのレースで勝つ!速さこそ正義!という呪縛から開放されるだけで、公道で乗って楽しい『本物のスポーツバイク』になるというお手本のようなバイク(しかも上手い人がツイスティな道で乗れば最新のリッターSSよりも恐らく速い)です。
4気筒パワー至上主義な方も毛嫌いしないで注目してみる事をオススメします。
そんなYZF-R7ですが、実はひっそりと世界初の装備が搭載されていました。
目次
本物のラジアルマスターシリンダー
量産モデルとして世界で初めて採用されたのは「ブレンボ製ラジアルマスターシリンダー」です。
いやいやいやいや、そんなの大昔から採用例はあったでしょ!!……と多くの方は思うでしょう。
確かにラジアル式マスターシリンダー(=ラジアルポンプ)を採用していた車両はあります。
ただ、それらは「セミ」ラジアルだったはず。
ハンドルバーと90°直交した本当のブレンボ製ラジアル式マスターシリンダーを純正採用したのはYZF-R7が量産車初です。
市販されているラジアルポンプ式マスターシリンダーはシリンダーがハンドルバーと完全に直交しています。
純正採用されている(されていた)セミラジアルマスターシリンダーではシリンダーが45°程度の斜めに配置されていました。
- コントロール性に優れたブレンボ製・純ラジアルマスターシリンダーを量産モデルとして初採用したのがYZF-R7!
純正採用されたという事は、純正部品として購入出来るという事
YZF-R7で採用されたのはブレンボ製のマスターシリンダーです。
ブレンボですよ、ブレンボ!
しかも、ブレンボが社外品として市販しているどのモデルとも異なる純正ならではの造りになっていて、これは見逃せません。
どの辺りが純正らしいのか?
それはブレーキランプ用のスイッチが普通に装着できたり、圧倒的な耐久性が確保されていたりといった所でしょう。
特にストップランプスイッチが無理なく当たり前のように装着出来るメリットは、このマスターシリンダーを流用しようとした時に非常に心強い要素となります。
しかも安い!!
ちょっとリンク先の商品を見てください。
マスターシリンダーAssy(一式)で税込¥20,350ですよ!!
Webikeならポイント還元もあるので実質価格はもっとお買い得!
超バーゲンプライス!ヤマハさんエラい!
必要な物がほぼ一式揃っています。
全てがブレンボ品質、これが純正部品として購入できるのですから、利用しない手はありませんよね?
- 純正部品ならではの安定した品質が素晴らしい
- はっきり言って超バーゲン価格
夢の広がる純正流用パーツ
裏面から見たところ。 ストップランプスイッチ付属!端子形状もバッチリ
ツウ好みな純正らしい黒色半ツヤ塗装なので旧車への流用でも違和感無し
この「ブレンボ ラジアルブレーキマスターシリンダー アッセンブリー(ヤマハ純正部品)」ですが、もちろんWebikeでも在庫しています。
YZF-R7が発表されてすぐに在庫用として発注しちゃったもんね!
※2021/12/24追記 在庫分売り切れにつき現在予約受注となっています。
※2021/12/28追記 WGP 60th記念モデル(レバーは黒色)も出ました!
Assyの内容は、ラジアルマスターシリンダー本体、レバー、ストップランプスイッチ、リザーバータンクまで付属しています。
なんてお得!
YZF-R7は対向4ポットのラジアルキャリパーがダブルで装備されており、このキャリパー装着時に最適なレバーレシオとなっています。
(この辺りはポンプ径とレバーレシオで決るので単純にマスター径がΦ〇〇mmだからOK!とはなりません)
つまり、このマスターシリンダーであればダブルディスクで対向4ポットキャリパーを使っている車両にはだいたいフィットするであろうという事。
別にラジアルマウントキャリパーでなくとも、従来からの横止めキャリパー(アキシャルマウントキャリパー)でも対向4ポットでダブルディスクなら使える可能性大!
ポンプ径が横置き型と全然違うのでただでさえ難しいラジアルポンプの選び方ですが、この純正マスターにしておけばまず失敗しないで済みます。
やったね!
なーんだラジアルポンプなのにピストン径小さいじゃん……と思った方が居るかもしれませんが、上で書いたようにココはピストン径と支点、力点、作用点のレバー比、もっと言えばそれらの織り成す角度によってレバータッチが変化します。
単純にピストン径だけで決まる物ではないので、Φ16mm=低性能という話ではありませんヨ!
ダブルディスクで対向4ポットの車両ならだいたい変な事にはならないはず!
- 大事な部品はほぼこれで揃う
- ダブルディスクの対向4ポットキャリパーならだいたい流用できそう
世の中には安いブレンボ製マスターシリンダーも存在していますが……
命を預けるパーツなのに、安いからという理由で偽物を装着できますか?
新品なのに異様に安いブレンボ製ラジアルポンプ式マスターシリンダーを見た事はありませんか?
ハッキリ言ってブレンボ製なのにそんなに安い物があるわけないです。
つまり、異常に安いそれらのマスターシリンダーは偽物と思って間違いありません。
形はソックリですが(丸ごとコピーしているのでソックリなのは当然)、本物と違って肝心な部分を手抜きしているからこそ安いのです。
どんなマスターシリンダーも油圧を発生させる部分はゴム製のカップになっており、このゴムこそが重要。
高価なブレンボ製品が絶妙なブレーキフィールを生むのは、このゴムが計算し尽くされているから。
形だけ真似た偽物では絶対に再現不可能です。
でもヤマハ純正のブレンボ製マスターシリンダーなら偽物の心配は無用!
安心してブレンボらしいブレーキタッチを楽しめます。
- 極端に安いブレンボ製品は偽物と思って間違いない
- 偽物は見た目が似ているだけ、本来のブレンボとは性能が全く異なります
スポーツ系以外のバーハンドル車にも使えそう!
YZF-R7は別体式のリザーバータンクをステムにマウントするので、バーハンドル車などではリザーバータンクステーが必要になります、また、マスターシリンダーの固定パーツにミラー穴は無いので、ミラーがハンドルマウントの場合はミラー穴のある部品と交換する必要があります。
ツーリング用途などを考慮してハンドルポジションの高い今どきのスポーツ車の特徴をガン無視し、セパレートハンドル感丸出しで攻めて来ているYZF-R7なので、マスターシリンダー周りは一昔前のレーサーレプリカのような雰囲気。
だから、このマスターシリンダーを他車へ流用しようとすると、特にバーハンドルの車両で使用したい場合は一工夫が必要になります。
まず、マスターシリンダーをハンドルバーに固定しているパーツにミラーを取り付けるためのネジ穴がありません。
ですので、ミラーホルダー一体型の固定パーツに交換する必要があります。
また、ほぼ全ての流用シーンでリザーバータンクを固定する場所がありませんから(流用しているのだから当たり前)、リザーバータンクを固定するステーも必要です。
しかし心配ご無用!
そういう要望は昔からある話なので、それ用のパーツが各社からドッサリ用意されています。
選り取りみどり、好みのパーツと組み合わせれば良いだけ!
既にそういったパーツを使っているなら、恐らく買い替えも不要で、お金を無駄にしないで済むはずです。
- 汎用小物を使えばセパレートハンドル車以外でも使える
これはイイ物だ……
長々と書いてきましたが、コレは間違いなく良い物です。
ブレンボ製ラジアルポンプ式マスターシリンダーならではの素晴らしいブレーキタッチを体感する事が出来るでしょう。
しかも純正品質で。
今までマスターシリンダー交換に躊躇していた方も、安心の純正部品で、信頼と実績のブレンボ製で、驚きの低価格、と3拍子揃えば、ついにマスターシリンダー換装に手を出しちゃってもバチは当たらないんじゃないでしょうか?
色などの好みを除けば、「ココがちょっとイマイチ」という部分が見当たりませんよ!
バンジョー取付けの向きも通常の横置きマスターシリンダーと同じなので、ブレーキホースがそのまま使える可能性も大!
- これは買いだ!!買わない理由が無い!!
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ピストン径が知りたい!!
ヤマハのパーツ検索で調べてみましたが、マスタシリンダのリペアキットの部品番号が見当たらないですね。一般では入手不可なんでしょうか?