ブレーキパッドの残量点検&クリーニングの「ついで」に、ブレーキキャリパーも同時にクリーニング実践!!キャリパーピストンの作動確認を行うことで、ブレーキフィーリングは、常にコンディション良い状態をキープできるようになる。特に、フロントブレーキキャリパーは、メンテナンス次第でブレーキレバーのタッチ感に、如実な違いを感じられるようになるもの。指先入力に比例するかのようなブレーキング時の「コントロール感」は、実に気持ちが良いものだ。ここでは、ブレーキパッドの分解点検「ついで」に実践した、ブレーキキャリパーピストン周りの「簡単なクリーニング」をリポートしよう。

キャリパー本体を取り外してみよう

対向ピストンキャリパーは、キャリパー本体を固定するボルトを抜き取ることで、ボトムケースから取り外すことができ、それと同時に、ブレーキパッドの残量や周辺コンディションを明確に窺い知ることができる。片押しピストンキャリパーの場合は、フローティングピンボルトを抜き取ることで、パッドとブラケットをボトムケースに残しながら、キャリパー本体は取り外すことができる。取り外したキャリパーをローター側から目視することで、パッドの減り具合やピストン周辺の汚れやコンディションを確実に知ることができる。ここでは、対向4ピストンキャリパーのクリーニングを実践してみよう。

ピストンを露出してクリーニング





パッド吊りピンを抜き取るとブレーキパッドを取り外すことができる。パッドを取り外したら、ブレーキレバーを握ることでピストンはボディ内から出てきてピストン外周は露出するが、ここで要注意なのが、ピストンを出し過ぎないこと。一か所ばかり飛び出してしまうのも良くない。こんなときには、キャリパーピストン押し込みツールを仮にセットして、ピストンが飛び出し過ぎないように抑制するのが良い。ピストン外周が見えたら、ブレーキクリーナー(パーツクリーナー)を吹き付け、細いブラシや不要になった歯ブラシでピストン外周をブラッシング。クリーナー液とブラッシングで汚れが分解されたら、再度クリーナーで洗い流そう。キャリパーピストンツールを利用してピストンを回転させることで裏側の汚れも分解しやすくなる。ダブルディスクの場合は、片側ずつ作業進行し、一度に両側のキャリパーを取り外さないのが成功への近道だ。

レーシングチームも使っているケミカル



キャリパーピストンはスムーズに作動してナンボの世界。ピストンが直接的に接触しているのがキャリパーピストンシールだが、そのオイルシールとピストンの作動性を高められるのが「高性能ケミカル」だ。我々が常用しているのがCCIブランドのメタルラバー。すでに20年以上使っているが、レバータッチやフィーリングがとにかく良くなる。ゴム部品を相手に摺動する部品は、ゴム特有の摩擦力でどうしても動きが悪くなる傾向だが、このケミカルはオイルシールとピストン外周の接触面に入り込み、摩擦力を低下させ、特に、低い入力でも動き始めの抵抗を減らし動きを良くする。とにかく作動レスポンスが高まる高性能ケミカルだ。大量に吹き付けるのではなく、ピストン外周の付け根に少量吹き付ければ良い。

ピストンは完全に押し込み原点回帰

キャリパーピストンのクリーニングを終えたら高性能ケミカルを塗布。その後、キャリパーピストンを専用工具で押し込んだら、ピストン周辺に溢れ出るケミカルをキレイなウエスでしっかり拭き取ろう。ここまで作業を進めたらブレーキパッドを復元し、ダブルディスクならメンテナンス済のキャリパーをボトムケースへ復元する。

パッド吊りピンにもグリスアップ

ブレーキパッドを吊るピンがカサカサに乾燥し、サビが出始めるとパッドの横スライドがスムーズにいかなくなり、ピンにパッド穴が引っかかってしまい、レバーレスポンスが低下することがある。このパッド吊りピンのサビも磨き、パーツクリーナーで洗い流そう。段付き摩耗が発生しているときには新品部品に交換しよう。組み込み時にはブレーキパッドの裏に塗る鳴き防止グリスを極薄く塗り復元してみよう。

キャリパーサポートブラケットの点検



純正流用で大径ディスクローターに交換し、ブレンボ製キャリパーでブレーキ強化しているGPz900Rニンジャ。大径ローターに対応するため、キャリパー本体は特製ブラケットを介して取り付けている。締め付け座面が増える=取り付け精度が低下してしまうことにもなるため、ブラケットの締め付け座面はオイルストーンで面出しを行い、しっかりクリーニングしよう。ボルトを締め付けるときには、キャリパーを仮固定状態で「ローターの回転方向へ押し付け(この場合はキャリパーを上方へ持ち上げながら)」、ボルトを固定することで、ブラケットのビビリを抑制することもできる。

前輪はフリー回転で必ずチェックしよう

すべての部品を復元したら、前輪を持ち上げてホイールを力強く手で回して、ブレーキレバーを強く握ってホイール回転を停止させる。その動作を何回か繰り返して行おう。ローターとパッドの引き摺りでスムーズに回転しない時には、どこかに不具合があるので疑念の眼が必要だ。ローターの歪み、ローターのオフセット量に対するキャリパーの位置関係。キャリパーセット位置の歪みなどなど、カスタム車の場合は、こんな部分をしっかり確認するのと同時に、高精度なカスタムパーツのチョイスが何よりも重要である。

POINT

  • ポイント1・ブレーキパッドはギリギリまで使い込まず2~3割残しで新品パッドに交換しよう
  • ポイント2・ キャリパーピストンを押し出してクリーニング。出し過ぎると抜けてしまうのでほどほどに
  • ポイント3・高性能ケミカルを塗布する
  • ポイント4・ 締め付け座面は、分解組み立ての際には、毎度毎度、オイルストーンで面出しクリーニングしよう

ブレーキパッドの残量点検は日常的に行いたいものだ。それと同時に、擦り減ったパッドカスによって、ブレーキキャリパーが汚れていないかも確認しておきたい。ブレーキメンテナンスの第一歩は、ブレーキ周りの洗浄やクリーニングに始まると考えよう。雨天走行時には、泥水や砂利が混ざった水をかぶって走り続けるが、そんな状況で走ることで、ジャリがパッドとローターの間に入り込み、タイミング悪くパッドに食い込んでしまうこともある。そうなると、ブレーキング→ブレーキピストンの作動→パッドに噛み込んだジャリがローターに力強く押し付けられる。それが原因で、ローターがレコード盤のようになり、その繰り返して偏摩耗が発生。気がついた時には、ディスクローター面がユラユラ&凸凹に大きく摩耗してしまうことになるのだ。

中古車を購入する際に「このバイクは雨天未使用、雨天走行していません」といったうたい文句がある。その意味は、このような部品の摩耗状況からも判断することができる。ディスクローター面がピカピカに輝き、ほぼ減っていない、目立ったキズも無い!!というのは、雨天未使用は別にしても、普段から大切に乗られ、ブレーキ周りのメンテナンスや洗浄をしっかり成されていた車両だと考えることもできる。

ここでは、ブレーキパッドの残量確認と同時にブレーキピストン周りを点検することにした。パッドの残量確認は、キャリパーがボトムケースに固定された状態でも目視確認することができる。しかし、パッドを押し出すキャリパーピストン周りの汚れは、キャリパー本体を取り外した方が容易かつ確実に確認することができるため、ここではキャリパー本体を取り外してみた。

写真解説のような手順でキャリパーピストンの洗浄を行ったが、あまりに汚れが酷い!?場合は、もうひとつの方法もある。それは、バケツにぬるま湯を溜めて、中性洗剤をブシューッっと流し入れ、手でかき混ぜてぬるま湯を泡立たせる。そのぬるま湯の中に、ブレーキパッドを外したキャリパー本体を沈めてしまうのだ。もちろんブレーキホースは接続したままで良い。しばらく沈めたら、ブラシに中性洗剤を付けて、キャリパーピストン周りの汚れをぬるま湯と中性洗剤でしっかり泡立てつつゴシゴシ洗い流すのだ。

洗浄作業が完了したら、バケツの水を真水に交換して再度キャリパーを沈めて濯ぎ洗いし、その後はエアーガンでしっかりエアーブローを行い、水分を蒸発させる。最後にピストン周辺に高性能ケミカルを吹き付け、ピストン押し込みツールですべてのピストンをキャリパーシリンダー内へ押し込む。その作業後に溢れたケミカルをウエスで拭き取り、あとはパッドを復元して(パッドの裏側にはパッドの鳴き止めグリスを薄く塗布)、ボトムケースにキャリパー本体を復元して作業完了だ。一見では手抜き作業のようにも思えるが、このバケツ洗いは実に効果的なのだ。

また、洗い方うんぬんに関係なく、パッドを取り外したら残量確認ばかりではなく、ローター摺動面にジャリなどが噛み込んでいないか、目視確認してみよう。パッド素材の色とは違う、鈍く輝く「点々」があるときには、砂利の噛み込みもあるので、先が鋭いピックツールの先端で、突いて除去しておこう。

コメントを残す

 
今回紹介した製品はこちら
   
今回紹介したブランドはこちら
 

カワサキ GPZ900Rの価格情報

カワサキ GPZ900R

カワサキ GPZ900R

新車 0

価格種別

中古車 15

本体

価格帯 ―万円

万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

166.28万円

価格帯 93.45~248万円

諸費用

万円

価格帯 ―万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

158.73万円

価格帯 102.01~236.7万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す