
タイヤ交換しようと思ったら、ゴム製エアーバルブの劣化に気がついて大慌て……といった経験を持つサンデーメカニックは数多いはずだ。タイヤショップのメカニックなら、タイヤ交換と同時に、バルブにも気を向けるが、DIYでタイヤ交換しようと思うと、タイヤにばかり気が向いてしまい、エアーバルブのコンディション確認を忘れて……といったお話しも珍しくない。ゴム製エアーバルブの劣化に気がつかず、走行中に一気にエアーが抜けてしまい……なんて怖い目には、遭いたくないものだ。タイヤ交換時ではなく「タイヤ交換前」に必ず確認しておきたいのが、エアーバルブのコンディションである。
目次
グイッと押込むと亀裂が入り……
タイヤ交換うんぬんの前に、エアーバルブのコンディションを確認してみよう。バルブを倒すように指先で押込んだ際に、エアーバルブに少しでも亀裂があるような場合や、弾力性が足りない!?なんて感じた時には、エアーバルブを交換しよう。ここでは、ゴム製エアーバルブを例にリポートするが、ナット固定式の金属バルブの場合は、Oリング交換やバルブごとASSY交換するので、タイヤの注文と同時にエアーバルブも同時に注文しよう。
DIY交換なら手動タイヤチェンジャー!!
オフロードバイク用パーツや特殊工具の開発販売を手掛けるのがダートフリーク。同社のDRCやunitブランドには、驚きのオリジナル工具が数多い。ここで利用したのは、マニュアル式のタイヤチェンジャーと呼ばれる商品。ビードブレーカー一体式で、アクスルシャフトでホイールを固定するため、ビード落としからタイヤ交換まで、スムーズに作業進行することができる。一度使えば、その使い勝手の良さに誰もが驚くはずだ。
タイヤを外したホイールリムに注目!!
チューブレスタイヤは、タイヤビードとリムエッジの密着によって、注入したエアーの気密を保っている。したがって、リムエッジが汚れていたり(タイヤのゴムかすが付着)、サビや腐食などが原因で、エアー漏れを起こしてしまうことがある。徐々にエアー漏れしてしまうチューブレスタイヤの多くは、このリムエッジのコンディション低下によってスローパンクチャー現象を起こしているケースが多い。ホイールを単品にしたら、リムエッジの汚れをワイヤーブラシで擦り落とし、細かな汚れは、不織布シートやボンスターなどのスチールウールで除去&クリーニングするのが良い。
金属vsゴム部品は滑りにくい
ホイールをクリーニングしたら、旧ゴムバルブをカッターナイフで切り落とし、バルブ穴をクリーニングしてから新しいバルブを取り付ける。この際には、タイヤバルブ組み込みツールを利用し、バルブとホイールの滑りが良くなるように、シリコンスプレーやタイヤワックス、もしくはラバーグリスを併用して組み込もう。
スポーツ走行前にはタイヤ交換しよう
このVTRオーナーさんは、サーキットでスポーツ走行を予定していたため、タイヤ交換とエアーバルブ交換を行った。タイヤ交換後には、石けん水をスプレーボトルに詰め、エアーバルブとタイヤビード全周に吹き付けた。エアー漏れがあると「カニの泡」のように明確に漏れを確認することができる。この確認時には必ず石けん水を利用しよう。真水では、エアー漏れ患部を見逃してしまいがちだが、石けん水なら、はっきり確認することができる。大きな容器があるのなら、タイヤを水に沈めてグルッと回すことで、エアー漏れの有無を確認することもできる。
ホイールバランスを調整しよう
サーキット走行を楽しむためには、ホイールバランスもしっかり確認しておこう。ハブベアリングに専用アクスルを通して、ジャイロスタンドにセットすれば、バランス取りが必要か否か、即判断することができる。ハイグリップタイヤで走るサーキット走行は、格別に楽しい!! 機会があるときには、是非、積極的に経験して頂きたいと思います。
- ポイント1・タイヤのコンディションだけではなくエアーバルブのコンディションも重要。
- ポイント2・バルブ交換時には専用工具と滑りを良くするケミカルを併用しよう
- ポイント3・タイヤ&バルブ交換後には、石けん水でエアー漏れが無いか?必ず確認しよう
DIYタイヤ交換には、様々な苦労がある。タイヤを外す前のビードブレイク作業も面倒な作業だ。チューブレスタイヤはもちろん、チューブタイヤでも、タイヤの劣化でビードが硬化していると、ちょっとやそっとじゃ、ビードは落とせない。そんなときにあると便利なのがビードブレーカーである。ここでは、ダートフリーク社製のunitビードブレーカー&タイヤチェンジャーを利用したが、この商品は、ハブベアリングをシャフトで固定しながらビードを落とすため、ブレーカーがタイヤを押込んだ時に、ホイール全体が滑ってズッコケないのが大きな特徴だ。したがって、押したいポイントを正しく確実に押し切り、ビード落とし作業を確実に行うことができる。
タイヤを取り外す際は、古タイヤや新しいタイヤの上に、ホイールごと載せて作業進行する場面が多いが、このタイヤチェンジャーがあれば、シャフトでハブベアリングを抑えるため、ホイールがズレにくく楽に作業できる。DIYでタイヤ交換する機会が多いライダーなら、オフでもオンロードでも、このタイプのビードブレーカー兼タイヤチェンジャーがあると、作業性は実に良好になる。
チューブタイヤなら、取り外したチューブのコンディションで、再利用するか?新品チューブに交換するか?判断することになる。抜き取ったチューブのバルブ金具周辺がサビで覆われている場合は、サビ落としで再利用するのではなく、チューブゴムの劣化も考えられるので、チューブ交換は必須と考えよう。一方、チューブレスタイヤだが、ここでは、ゴムバルブの交換実践に注目しよう。
このVTRのチューブレスバルブには、亀裂が入っていなかった。しかし、指先でバルブを横倒しにすると、ゴム自体の劣化で硬化気味だったので、迷うことなく新品バルブへ交換した。放置期間が長かったバイクの場合は、ゴムの劣化が進み、指先でバルブを倒し込むと、多かれ少なかれ、亀裂を発見することができる。過去には、指先でバルブをグイッと倒したら、根元からモゲてしまった経験もある。感覚的には、タイヤ交換2回に1回はバルブ交換も行いたい。また、しばらく乗らなかった車両なら、タイヤの交換回数に限らず、新品タイヤへ交換するときには、必ずバルブ交換も実践しよう。
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