ウインカーレンズやテールランプレンズのつや引けくすみや浅いキズなら、しっかり磨くことで新品以上の輝きになるのをご存じだろうか!? 過去には何度も樹脂部品の仕上げケミカル(塗装スプレー)として使ったことがある、デイトナの樹脂ブラックは、如何にも「塗りました!!」的な仕上がりではなく、新品部品のような仕上がりになるのが大きな特徴である。ABS樹脂やPE樹脂はもちろん、PP樹脂にも直接塗れるのが大きな特徴のこの樹脂スプレー。密着性が高い塗膜なので吹付け作業も楽々。中古スクーターの白くなった樹脂部品仕上げには大人気の缶スプレーだ。

程度に応じて使い分ける道具

よっぽとヤレて表面のツヤが一切無くなったテールレンズでも、正しい手順で正しいツールと正しいケミカルを使って仕上げれば、驚くほどピカピカになる。今回は部分的にツヤが無く、スクラッチキズが多かったテールランプレンズを全体的に、ピカピカに仕上げることにした。まずは粗仕上げ寄りのウールバフと3M製のコンパウンドのハード1-Lで磨き込み開始。決して強く押し付けて磨くのではなく、バフの回転に任せては当てる程度。バフが無いエッジのゴムベースに当たると、レンズが削れて溶けてしまうので要注意。

浮き文字の仕上げは綿棒がベスト

浮き文字をバフで擦ってしまうと文字のエッジがダレてしまい、シャープさに欠ける文字になってしまうため、敢えて文字部分にバフは当てないように作業を進めた。浮き文字の中は綿棒で磨き、文字の中に詰まった汚れは綿棒でほじりだし、さらに新しい綿棒で擦るように磨きました。

新品以上の輝きにもなる

中古のツヤが引けた橙色ウインカーレンズでも、磨き方次第で新品レンズ以上の輝きや美しさに仕上がる。どこかに擦ってキズがある場合は、耐水ペーパーの320番ぐらいから徐々に磨き込み、最終的に2000番ぐらいで仕上げてからネルバフ+細目コンパウンド、スポンジバフ+極細目コンパウンドなどを使うことで、驚きの輝きになる。

樹脂ブラックは樹脂色再生必需品

ペイント無しの「樹脂色ブラック」を再現するために発売されたのがデイトナの樹脂ブラック。いわゆる黒々と輝く漆黒色ではなく、やや濃紺寄り?のようでもある、明らかに黒い樹脂色に仕上がる。塗装無しノーマル樹脂パーツの雰囲気再現には最適なケミカルである。

同じ部品で塗り分けた塗装前(右半分)と塗装後(左半分)。しっかり洗車しても、白化によって薄汚れて見えてしまう樹脂部品だが、これなら納得の仕上がりだろう。ペイント無し樹脂部品(チェーンケースやリアのインナーフェンダーなど)を仕上げるときには、是非とも一度はご利用頂きたい。

ハンドルガードのパッドをペイント

クッション付き樹脂製ハンドルカバーとメインキーのカバーが白化し始めてしまった。洗剤(かんたんマイペット)を吹き付け、不要になった歯ブラシで細かな部分も擦って洗浄し、水道水で流してから乾燥させてみた。しかし、白化イメージは無くならないので、ワックスオフをウエスに浸し、部品表面の油分を除去してから作業開始。

ハンドルパッドのエンブレムをしっかりマスキングしてから樹脂ブラックを薄くひと吹き。この作業を全体的に行い、2度目、3度目と塗り重ねていった。途中で乾燥時間を取り、さらに仕上げ吹きして乾燥させたら、このように仕上がった。白化した樹脂部品にシリコンスプレーを吹いて磨き込めば輝きはでるが、シリコンスプレーを利用した輝きとは違い、新品部品のような輝きが蘇った。

POINT

  • ポイント1・ 樹脂部品はいきなりコンパウンドで磨き込むのではなく、部品コンディションに合せた下処理(下準備)が重要
  • ポイント2・同じバフでコンパウンドを使い分ける際は、粗めのコンパウンドを水道水で確実に洗い流してから、細目コンパウンドを利用しよう
  • ポイント3・一気に塗り込むのではなく、薄く吹いては乾燥させながら、塗り重ねるとで、ペイントの密着性は明らかに良くなる

部品を磨き込み、美しく輝かせるには様々なノウハウがある。作業前と作業後で、想像以上にその輝きに大きな違いを感じられるのが、ウインカーやテールランプなどの樹脂レンズ(アクリル素材)である。多少のキズやレンズエッジに欠けがあるとしても、大きさや場所次第では、気がつかれない程度まで仕上げることができる。割れてヒビが入ってしまうと、車検時に指摘されてしまうことになるが、エッジの欠けなら、修復によって気がつかれないケースが多い。

ここでは、テールレンズやウインカーレンズを磨いた様子をリポートしよう。大きなキズが無ければ、いきなりエアーバフ+コンパウンドにて作業進行することができる。このバフ仕上げの際に、もっとも注意深く取り扱わなくてはいけないのが、バフ素材とコンパウンドの関係だろう。バフには大きく、ウール素材、ネル素材、スポンジ素材などがあり、コンパウンドの粒度には、粗目、中目、細目、極細目などがある(メーカー製品によって呼び名や粒度に違いがある)。仮に、もっとも粗い組み合わせで使うとしたら、ウールバフ+粗コンパウンドの組み合わせになる。仮に、この組み合わせの後、ウールバフのまま中目コンパウンドへ移行したとしよう。その際の注意点としてき、中目コンパウンドを塗布する前に、ウールバフに中性洗剤を塗布し、ツメ先でしっかりバフ面をしごくように洗浄しなくてはいけない。こうしないと、バフに残った粗コンパウンドが影響し、中コンパウンドへ移行しても、せっかく磨いた効果を得られないケースもあるのだ。最終的にスポンジバフ+極細目コンパウンドで磨けば、驚きの光沢を得ることができる。ちなみに、ネルバフ+細目コンパウンドの磨きでも、十二分の輝きを得ることができる。

バックミラーの樹脂ボディ再生時にも利用したが、デイトナ製樹脂ブラックは、車体関係の黒色樹脂パーツの再生でも良い仕上がりを得られる。樹脂部品の中には、ペイント仕上げと樹脂成形色のままの商品がある。その樹脂成形色の商品仕上げ時に好評なのが、デイトナ製「樹脂ブラック」である。小型スクーターのステップ周りや外装パーツ、バイクでは、チェーンケースやインナーフェンダーなどのパーツに成形色そのままの樹脂部品が利用されている。

どんな部品のペイント時にも同様だが、樹脂ブラックを吹き付ける前には、樹脂部品表面の汚れを完全除去しなくてはいけない。一般的に、樹脂部品にウレタンペイントなどを吹き付ける場合は、密着剤や専用プライマーを仕上げペイント前の下処理として吹き付けなければいけないが、この樹脂ブラックには、密着剤やプライマー成分が含まれているので、1本だけの施工で、高品質なペイント仕上げを得られるのが大きな特徴でもある。樹脂成形色部品の再生時には、試してみたい商品である。

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