HONDA Trail CT110ハンターカブ 1981 セミレストア Vol.17

もはやベストセラーモデルだと誰もが認めるCT125ハンターカブ。そのご先祖モデルにあたるのがCT110ハンターカブである。CT110の初期CDI用ステーターコイルに交換(バッテリー点火車のエンジンに、CDIコイル&ローターをボルトオン換装)したことで、点火系がようやく正常になって絶好調の走りを得ることができた。次に考えたのが、充電系の強化である。


定評のBSバッテリー製ジェルタイプのSLA型を搭載 


現代の12V原付などにも使われているバッテリーサイズをチョイス。物理的にCT110フレームの中に納まる最大サイズのバッテリーである。BSバッテリーのSLAジェル仕様のBTR4A-5をチョイス。電解液ではなくジェル仕様なので横寝かし搭載も可能だ。


今どきのスクーター用「全波整流式レギュレータレクチファイア」を搭載する

全波整流式レギュレータレクチファイアは、ネット通販で購入したアジア製をチョイス(おそらく台湾製か大陸製)。壊れなければラッキーだと思うが、意外とタフらしいとの評判。

サイドカバー内エリアの、向かって左上スペースにレギュレータレクチファイアを装着。フレーム側のバッテリー座は、型紙を作って板金製作しようと思う。鉄板の厚さは1.5ミリを利用。


ヘッドライトを明るくしたいなら「部品コンディション」への気配りが重要

せっかく12V化するのだから、ヘッドライトを明るくしたいとは誰もが考えるはずだ。MD90郵政バイクのヘッドライトが同じ寸法で流用可能だと知り、早速、購入してみた。

MD90用のバルブは、CT110国内用よりも現代的な設計だった。反射鏡=リフレクターは、ガラスレンズとは別体仕様となっている。新品リフレクターの輝きが、まるで違う!!やっぱり輝きは正義。

LEDバルブで圧倒的な「明るさ」確保と「省エネ化」を堂々実現

12ボルトのLEDバルブは、セットフランジに突起が1箇所仕様。MD90の1箇所仕様に対して、CT110純正は70年代以前の旧車に多い3箇所突起仕様。旧タイプのLEDバルブは少ないので、このタイミングにMD90タイプの突起1箇所仕様へアップデート。


デイトナから発売されていたバルブソケットがドンピシャ!!即購入 

MD90用リフレクター、レンズガスケット、ソケットをホンダ純正部品で購入。バルブソケットに対応したカプラを探していたら、なんとデイトナからカプラ+端子セットが発売されていた!!


クランプテスターを使ってDC(直流)アンペアモードで消費電力を測定してみた。白熱電球バルブとLEDバルブのヘッドライトで、電力消費量が明らかに違う!! 白熱球は2.24アンペアも消費。


一方のLEDバルブは、明るいうえに消費電力が白熱球に対して半分以下の0.92アンペア!! LEDバルブ化による省電力化は、直流アンペアを測定できるクランプテスターがあれば目視測定できる。


パッと白く、明るい光には、正直、好みがあるが(ライダー個々で印象は異なる)、視認性は圧倒的に向上する!! 行灯のようだった6V時代と比べれば、明るくなってツーリングでも安心だ。


後期モデルのリフレクターに「スモールランプ」を取り付け可能に改造 

購入したMD90純正リフレクターは、キャブ最終仕様の常時点灯式ヘッドライトを採用している年式だ。故にポジションランプは無い。一文字ドリルを使ってリフレクターに穴を追加工。

以前のリフレクターと同じ位置に穴加工して、ポジションランプをセットできるようにした。このポジション球をLED化したことで、スモールランプ時でも相当に明るく視認性が良い!!

LED用ウインカーリレーへの換装で「LEDバルブ」の利用が可能になる!!

12VのLEDウインカーバルブでお勧めなのがデイトナ製。単純に正面に向けてLEDチップが付くだけの商品とは違って、仕切りを装備したLED球は、リフレクター効果で広い面積が明るい。


ウインカーバルブをLED仕様に交換する際には、省電力対応の専用ウインカーリレーを同時装着しないといけない。白熱球用のウインカーリレーのままでは、正しい点滅スピードが得られない。


ウインカーインジケータランプの誤作動対策部品として発売されているウインカーハーネス(ダイオード整流)を取り付けた。装着後は誤作動しなくなった。これでバッチリ安心だ!!

微々たる電力でも点灯してしまうのがLEDバルブの特性である。今回のLEDバルブ化によってウインカーインジケータランプが誤作動してしまった。そこで、デイトナの対策部品を購入。


乗りっぱなしのボロボロ車体だったCT110だが、何とかきれいに仕上がりつつある。フレームは再塗装していないため(タッチアップのみ)、決してフルレストア車には見えない仕上がりとなっている。


POINT
  • スーパーカブ×メンテの世界・点火系トラブルで困っていたが、海外で見つけたCDI点火車用純正部品にアップデートしたことで、絶好調の走りを獲得できた。夜間走行でも安心できるように、発電系の強化と電力消費量をLED化によって抑えたことで、これまで以上の安心感を得られるようになった。

純正流用カスタムでCDI点火方式にアップデートした国内モデルのCT110(本来はバッテリーポイント点火仕様車)。絶不調だった点火系問題が解決したので、夜間走行でも明るくて安心な「12ボルト制御」に改造することにした。ステーターコイルの出力状況にもよるが、6ボルト管理の純正発電機でも、モデルによっては十分な発電容量があり、それをレギュレーターで管理制御することで12ボルト化できる例は多い。

それとは逆に、ギリギリ出力のため、簡単に12ボルト化できないモデルもある。例えば、元祖スーパーカブのホンダC100でも、デンソー製、ミツバ製、国産電機製、そして三菱製の発電機で、実発電出力には違いがある。12ボルトのレギュレータレクチファイアを取り付けることで、安定的に12ボルト化できるタイプがあると思えば、容量不足で簡単に12ボルト化ができないメーカー製もある。どちらが良いという問題ではなく、現代的な改造=12ボルト化を施すのであれば、安定出力のほうが良いに決まっているし、圧倒的に安心できる。

では、このCT110の場合はどうかと問うと、新品のローター&ステーターコイルに交換しても、決して良い出力状況は得られなかった。通常の12ボルト仕様のレギュレータレクチファイアを取り付けるのではなく、効率良く充電できる「全波整流式レギュレータレクチファイア」を取り付け、12ボルトバッテリーを搭載して、充電状況を確認してみた。結果的には、白熱電球仕様のままだと、通常ユースに於いて、充電不足気味の症状が発生してしまった。


具体的には、バッテリー満充電時の端子電圧で12.8ボルトを確認後に、白熱電球で試運転。ヘッドライトを点灯したまま走り、信号待ちではポジションへ。そんな感じで30km走ってガレージ帰還。バッテリーの端子電圧を測定すると、11.8ボルトと明らかに充電不足だった。

次に、電球をLED化。バッテリーの端子電圧は同じく12.8ボルトを確認してから同じルートかつ同じような走り方で試運転へ出発。ガレージ帰還後にバッテリー端子電圧を測定すると、同条件テストながらバッテリーの端子電圧は12.4ボルトだった。その後、ヘッドライトを点灯せずに同じように走ると、13ボルト超をマーク。この結果からも、LEDバルブによる省電力効果は大きいと判断できる。

発電容量が十分なら、白熱電球仕様のままでも安定的な充電状況になったはずだ。実際、原付バイクを12ボルト化して、白熱電球のままでまったく大丈夫なモデルもある。ぼくが所有するスーパーカブ70カモメK1が、まさにその具体例といえるだろう。

白熱電球で良い結果を得られなかったので、CT110はヘッドライト、テールランプのW球、メーター照明、インジケータランプ、そしてウインカーバルブなどなど、すべての電球をLED仕様へ交換した。そんな改造後にしばらく走っているが、まったくトラブル無く快調だそう。それでもオーナーさんへは「たまに12ボルト充電器接続してね~」とお話ししている。ちなみに点火系を含めて、現状の電気系は至極安定。不具合などまったく無く、走り続けている。



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