HONDA Trail CT110ハンターカブ 1981 セミレストア Vol.16

もはやベストセラーモデルだと誰もが認める人気モデルのCT125ハンターカブ。原付二種カテゴリーのモデルが何故、これほどまでに注目されるだろう!?魅力的モデルであることは当然だが、原付二種だからこそ楽しめる、現代の交通事情もあるのだろう。そのCT125のご先祖様であり、ようやく走り出したのがレストア中のCT110国内初期モデルだ。しかし、点火系部品が根本的に不調なので、安定した走りを得られない状況が続いていた。「部品交換したい」しかし「交換部品が見つからない……」そんな状況で立ち往生していたのが、この数か月間だった。そんな折、海外の通販サイトで適合新品部品を発見!!いよいよ本格的な対策が始まります。


遂に発見!!CDI点火用エキサイターコイル+マグネットローター 

6V最終モデルのCT110は、すでにCDI化されていた。それでも後期のCDIとは異なり、自動進角ではなく「機械式点火進角」を採用していた。そのタイプの新品ステーター+ローターCOMP部品を海外の通販サイトで遂に発見!!


トラブル当初は「IGコイル」に責任をなすり付けていたが

失火トラブルの原因と言えば、IGコイル本体かコンデンサにあるのでは!?と判断することが多いと思うが、それぞれの部品を新品に交換しても症状は改善しなかった。

上がCT110純正IGコイルとコンデンサで、下が交換したスーパーカブ用のフラマグ(AC/交流)コイルとコンデンサ。この部品以外にも数セット試してみたが症状改善しなかった。


IGコイルやコンデンサが不調になると、冷間始動時はまったく問題なくアイドリングも安定していることが多い。ところが、エンジンが温まると不整脈のように失火するようになる。

失火状態=正しく点火しないときは、マフラー内でバックファイヤ音が聴こえ、スピードが出なくなってしまう。IGコイルやコンデンサ不良のときとは、症状が違っていることに気が付いた。


CDI点火用ローターに合わせてIGコイルとCDIユニットを調達 

海外通販に詳しい仲間がオーストラリア国内で、ニュージーランド仕様のローター&ステーターCOMPセットの新品部品を発見してくれた。安くは無かったが購入。ボロ箱だが未使用品!!


CDI点火用のIGコイルと固定進角のCDIユニット本体は、バイク仲間から譲っていただくことができた。固定進角のCDIユニットは、緑色カプラが識別的な特徴なのか?不明です。


CDI点火タイミングは機械進角式の旧式システム 

ポイント点火時代のカムエンドカバーを取り外せば、CDI点火用のカバー類はボルトオンで取り付けできる。ピックアップASSYは中古品を入手できたのだが……


CDI点火用のカムエンドカバーをシリンダーヘッドに組み付け、機械進角式のガバナ+マグネットローターを取り付けるが、CT110用が無く、TL125イーハトーブ用を流用した。

機械進角ガバナ+マグネットローターをCT110へ組み込むと、点火信号を送るピックアップの位置がまるで合わない。ガバナ鉄心の組み合わせ溝を削り直す必要がありそうだ。


最大進角を30~32度に設定した時に、おおよそこのあたりか!?と目見当でCT110エンジンに合わせてガバナ鉄心に固定溝を削り直すことにした。オレンジマーキングがその位置だ。


火花が安定すればキャブセッティングにも違いが出る 

CDI点火の配線構築は完全専用線で製作した。エキサイターコイルの立ち上がり(黒/赤線)をカプラから抜き、一次入力から点火専用ハーネスを自作。アース線追加を忘れずに!!


点火系が安定したことでエンジンは絶好調。燃調キットを使って詳細なキャブセッティングができるようになった。点火系トラブルとキャブセッティングはシンクロしているので大切だ。


見た目は大きく変えずに、純正のフラマグポイント点火から「CDI点火」へと大きく進化したCT110国内モデル。始動性や走りのフィーリングも圧倒的に安定している。



POINT
  • スーパーカブ×メンテの世界・ボロボロ状態のCT110を分解してから磨き込み(エンジンはコンプリート磨き)、クローム系部品を半艶ブラックに塗り直すことで、違った印象の見栄えに仕上がったCT110国内モデル。電気系トラブルで気持ち良く走れなかったが、発電コイル&ローターセットCDI点火用の新品部品に交換し、CDI点火にアップデートしたことで走りも一新。いよいよ細部の改善も図れるようになった。

レストアベース車だったボロバイクが、ガレージに運び込まれて半年後には現在のスタイルに至ったCT110国内モデル。しかし、そこから先が長かった~。公道復帰当初は、スムーズに走っていたものの、いつしかコンディションを崩し始め、いわゆる「失火症状」が頻繁に出始めてしまった。常に悪ければ諦めもつくが、何も起こらず走ってしまうこともあった。そんな症状が徐々に常態化し始め、スビート域では50km/h以上、回転域もそれにともなって高まらない。つまり、のろのろ走っている時には症状が出にくい感じだったので、IGコイルとコンデンサによる不調症状とは、ちょっと違っていた。

比較的早々の段階で「エキサイターコイルに不調の原因がある」とは感じていた。しかし、交換部品が見つからない……。そもそもCT110の国内モデルやその年代の輸出派生モデルは個体数が少ない上に、流用できそうな他モデルも見つからなかった。ダメモトで流用できそうなモデル用中古部品を購入して、実装確認までやってみたが、小加工程度で取り付けられる流用可能な部品を見つけることができなかった。そこで、12V仕様のバッテリー点火も実装テストしてみたが、発電量不足でやっぱり不安定。こうなると適合部品を探すしか手段は無いと思い、海外事情に詳しいバイク仲間に相談してみた。


すると翌日には、CT110初期シリーズと同じ、6V電装系ながらCDI点火モデル用の新品部品を発見してくれた。ニュージーランド仕様のCT110用純正部品(1985年頃のモデル?)を、オーストラリアで発見してくれたのだ、しかも新品未使用の箱入り部品。オーナーさんに状況お話しすると「購入できるのでしたらお願いします」と返事がありましたので、通販オーダーして頂いた。

インターネットの世界は凄いですね~。改めて実感しました。和英辞書とのにらめっこがひたすら続いた昔の海外通販事情とは大違い。待つこと10日で部品は届き、早速、組み換え作業を開始。CDI用エキサイターコイルからの黒/赤リードにテスターを接続してキックを踏み込むと、交流電圧が力強く上昇。そんな確認後にCDI点火専用ハーネスを自作。その他の関連部品もレイアウトしてエンジン始動。あっさりキック一発で元気良く空吹かしできた。アイドリングも心地良く聴こえてくる印象である。

早速、ヘルメットをかぶってしっかり暖機運転した後に近所の農道を全開走行!! 途中でガソリン給油しながら、エンジンの様子を伺いつつ、完全暖機後でも快調に走ってくれることを確認できた。試運転を繰り返し行い、スパークプラグの焼け具合を確認しながら詳細なキャブセッティングも完了!! これで何とか楽しめるバイクになりそうだ。



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