大切な愛車のスクリーンにキズを付けてしまった!!知らない間に擦り傷があちこちに……などといった経験、ありませんか?スクリーンを磨くために開発されたポリッシュケミカルなどもありますが、それらのケミカル磨きだけでは追いつかないような深いキズ=患部は、耐水研磨処理後に「ポリッシャー」を使って磨いてみよう。


クリアスクリーンにキズが入ると目立ってしまう 

想像以上に薄いレーシングスクリーンを磨く場合は、スクリーン本体をしっかり固定できるような段取りから始めよう。作業台には滑り止めシートを敷き、机をカウルで挟むようにスクリーンとカウルをセットした。細かなキズと深いキズでクリア感が消失……


最低限の磨き込みで、まずはキズの深さを確認 

専用スポンジブロックにバフレックスのグリーン(2000番ペーパーのスクラッチキズを均一化できるのがグリーン)をセット。霧吹きでスクリーン全体を濡らして作業開始。カウルがしっかり固定されているだけで作業性は良い。不安定なのは作業性が悪い。

スクリーン全体を磨きながら、爪先で引っ掛かりを感じる箇所や明らかにキズがある場所を丁寧に磨き込んだ。しかし、バフレックスグリーンでは落とし切れない深さのキズがあるため、このまま作業進行しても、時間の無駄だと判断。そこで……


キズの深さ次第。耐水ペーパーの番手変更で順繰りキズ消し 

あきらかに深いキズは細かい粒度の耐水ペーパーでは取り切れない。ここでは1200番の耐水ペーパーを用意して、深いキズ部分だけを磨いてみた。1箇所ではなく何箇所も深いキズがあったので大変だった。


霧吹きでキズ周辺を濡らして1200番の耐水ペーパーで患部を集中的に磨いた。クラックのように深いキズの場合は、深追いせずにある程度で妥協しないとスクリーンにダメージを与えてしまう可能性もあるので要注意。


数箇所あった深いキズを1200番の耐水ペーパーで目立たないように研磨したら、エアーポリッシャーを使って全体的に磨き上げることにした。仕上げ磨きではないので、粒度2000番程度で作業進行。この粒度なら中研ぎレベルだ。


小型エアーポリッシャーの研磨紙ホルダー部分は、ウレタンゴム製で衝撃吸収できるようになっている。リジッドのままで研磨すると引っ掛かりや巻き込み時に、スクリーンを割ってしまうなどのダメージを与えてしまうので細心の注意が必要だ。


粒度が細かいバフレックスや耐水ペーパーを使って手で磨いたときとは異なり、常に霧吹きを使って研磨し、研磨中に流れ出るアクリルの削れ液を除去しながら、スクリーンに細かなスクラッチキズを残さないように注意深く磨き進めた。


粒度が細かいバフレックスや耐水ペーパーを使って手で磨いたときとは異なり、常に霧吹きを使って研磨し、研磨中に流れ出るアクリルの削れ液を除去しながら、スクリーンに細かなスクラッチキズを残さないように注意深く磨き進めた。


キズが消えてから「コンパウンドとポリッシャー」の出番到来 

エアーポリッシャーのスモールサイズを利用した。エアーコンプレッサーを利用したバイク部品の磨き作業では最適サイズのポリッシャーかも知れない。洗浄済みのウールバフを利用した。以前に利用しているものは汚れを洗い流そう。


粒度の異なる3種類のコンパウンドを利用した。使う前にしっかりシェイクして、内部のコンパウンドをしっかり混ぜてから作業進行しよう。磨き込み時に出てしまうムラを避けるためには、必要不可欠な段取りだ。

最初に使ったのがラピッド・ウルトラとも呼ばれる極細目。極細目という名称ながら、3商品の中ではもっとも粗いコンパウンドだった。極細目→超微粒子→最終ツヤ出しの順で仕上げ磨きを行っていく。


強く押し付け過ぎるとウールバフが熱を帯びてアクリルスクリーンが変形してしまう恐れがあるので要注意。動力=電動ポリッシャーを利用する場合は、どんなサイズでもまずは優しく作業するのが成功へのコツだそう。無理は禁物。


小キズから深いキズまですべて消えてクリアなスクリーン復活 

スクリーンの外側を終えたら、内側のキズが目立ち始めてしまった。作業台の上のカウル本体を1名が保持しながら作業進行。安定した作業環境で行うことがこの手の作業では大切なようだ。ここで仕上げに利用する電動ポリッシャーが登場。


仕上げコンパウンドで磨きを行う際は、磨いている部分が熱くなり過ぎないようにスクリーン裏側に手を当てて確認しながら作業を進めるのが良いようだ。強く押し過ぎると熱を帯びてしまうので良くないそうだ。作業前とは雲泥の差で輝いている。



POINT
  • ポイント1・不安定な状態で部品磨きを行うと、逆に部品にダメージを与えてしまうこともあるので部品の安定を心掛けよう 
  • ポイント2・粒度の異なる耐水ペーパーを利用して、キズが目立たなくなるように徐々に仕上げていこう 
  • ポイント3・手仕上げでは輝度の高いクリアな仕上がりを得られないのでポリッシャーを利用しよう。強く押し付け過ぎには要注意 

自動車ボディーを磨くために開発されたのがポリッシャーだが、バイク用の部品磨き込みにも利用できる機器である。ポリッシャーには電動式とエアー式があり、Φ180ミリとΦ80ミリ前後のパッドを持つ2サイズが多い。大きな部品や広範囲を磨く際には、大径パッドのポリッシャーの方が使い勝手が良く、安定した磨き作業を行うことができる。しかし、ウインカーやテールランプ、サイドカバーなどの小物外装部品には、より小型なΦ80ミリパッドの小径ポリッシャーの方が使い易いようだ。ポリッシャーに興味を持って設備投資しようと考えているなら、大小両サイズとも所有していた方が、様々な部品に対して臨機応変に作業でき、効率も良いようだ。


ここでは、サンデーレーサー用のアクリルスクリーンの「キズ消しポリッシュ作業」を実践した。カウル用のスクリーンは、一般的にアクリル樹脂製の商品が多い。市販車スクリーンの中にはポリカーボネート樹脂製品もあるが、ポリカ製は、耐熱温度および硬度がアクリル以上に高いので、手磨きではまったく歯が立たないことが多い。ポリッシャーを使っても力不足を感じることがあるそうだ。

その点、アクリル製スクリーンは想像以上に柔らかく作業性も良い。しかし、アクリル素材製でも「表面コーティング」されている例もあるため、このような商品は部分的に磨くことはできないので、ここでリポートしているような作業はできないそうだ。実作業にあたっての注意点は、小さなスクラッチキズ程度なら、スクリーン磨き専用ケミカルを利用し「手磨きポリッシュ」でもキレイに仕上げることができる。しかし、深いキズがある場合や作業途中で深いキズを発見したようなときには、まずは深いキズ消しから始めて、順を追って作業進行しなくてはいけない。深いキズがあるのを知っていながら作業を進めると、後々後悔することになってしまうので注意しよう。



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