
ウェビックコミュニティ「MOTO HACK 教えて!メンテナンスHACK」キャンペーンに、投稿いただいた中から、参考にしたいメンテナンス方法をご紹介。
もしかしたらマネしたくなるアイデアがあるかも!?
今回は、VT250スパーダに乗る「通勤族」さんのメンテナンスHACKをご紹介!
車両とメンテ内容の紹介
車両について
今回の作業
中古車で硬化していることの多い、シート表皮の張り替え作業です。
放っておくとひび割れが進行し、雨水を吸ってウレタンが腐食し、目も当てられなくなりますので、早めの手当てが重要です。
さらに今回は張り替えに加えて、座面にウレタンを追加して高くし、ハイシート化を図ります。
作業時間
がんばってやって5時間ほど(適当)
作業難易度
工具さえ準備してじっくり取り組めば、初挑戦でもそこそこの仕上がりになります。
きれいな仕上がりには微妙な力加減も必要で、やはり手先の器用な人は有利です。
使うアイテム
【パーツ】
■ 耐候性の高い合皮
表面質感を本革っぽく再現したものは、どちらかというと弱そうです。
引っ張ってもしっかり抵抗のある強さを持つもので、伸び方向もはっきりわかるもの。革を再現して伸びの良い方向と、伸びにくい方向(直交する方向)があるシート材が良いです。
バイク用として売っているモノは安心ですが、やはりお値段高めですね。
■ チップウレタン
【ツール】
■ タッカー
いわゆるステープラー(ホッチキス)。千円くらいからありますが、強力なものがいいです。
■ レンチ(10mm用)
■ 洗濯ばさみ
大量にあると仮留めに非常に便利。きれいに仕上げるには必須といっていいでしょう。
■ ステープル抜き
■ おろし金(100均)
作業について詳しく紹介
【作業工程】
1)車体からシートを外し、裏の固定ナットを外して、シートベルトを取り、元の表皮を剥がします。
今回新兵器としてステープル抜きを使用。写真はモノタロウブランドの安いものですが、これが大活躍。
今までマイナスドライバーでこじって無理やり外していたのが馬鹿らしくなるくらい、使いやすい。時間もだいぶ短縮できます。
しかもとても安いので(400円しない)、シート張替えを考えている方は、ぜひ購入することをお勧めします。
2)チップウレタンを削ります。こちらは百均のおろし金を使って。
カッターで削るとガタガタになりますが、おろし金でなでるように削ると、割となだらかな曲面が作れます。
それでもチップウレタンの性質上、多少の凸凹は残ります。
3)チップウレタンの上から、一回り大きめに薄手のウレタンををかぶせ、表面に凸凹が出ないよう均らして接着します。
4)固定にはいずれもゴム糊を使用しました。
強力な接着剤は塗布面が固くなるので、完成後に座って違和感が出ることが多いです。
弱めの接着力ですが、面で固定するのでズレる心配はありません。
5)ベースに合わせて裁断したシート表皮を張り込みます。横方向によく伸びる方が来るように取ります。
最初に車体前後方向の位置決めをして、仮固定します。少しテンションがかかる程度が良いです。
6)次に横方向に引っ張り、突っ張った表皮がシートにピッタリつくように、徐々に強く仮固定します。
もしテンションが強すぎる場合(あるいは弱すぎる場合も)、すべて外して最初からやり直した方が良いです。何度かやって、感覚をつかみましょう。
7)仮固定でいい状態になったら、タッカーを打ち込んで本固定します。
8)全体をタッカーで固定したら、余分な長さのシート革を切り取ります。
アドバイス
最初にシートを固定する、縦方向に思いっきり引っ張ると、シートベースが反ってしまうのでほどほどに。
また、強く引っ張りすぎると、張り替えた表皮が角から破れだすのが早くなります。
弱すぎる場合は、使っているうちにシワが出てしまうので、ちょっとシート表面を指で押したくらいでは表皮のズレを感じない程度のテンション感は必要です。
やはり洗濯ばさみで仮固定を繰り返し、自分なりに引っ張る強さの感覚を試行錯誤して、うまく張り替えてください。
プロ並みの仕上がりは熟練が必要ですが、素人でもそこそこきれいに仕上がるはず。
何よりやれたシートがまっさらの新品に見えるようになるので、効果は高いです。
アンコ盛りも、やる気さえあれば試行錯誤できる範囲なので、純正シートに不満のある方、張り替えを機会に、いろいろ試してみるのも面白いと思います。
通勤族さん、貴重なメンテナンスHACKの投稿ありがとうございました!
今回紹介させていただいた、通勤族さんには、ウェビックで使える1,500ポイントをプレゼント!
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