バイクいじりが好きなサンデーメカニックなら、愛車の日常メンテナンスは、できる限り自身の手で実践したいものだろう。次のツーリングまでには、タイヤ交換しておかないと……とネット通販でタイヤを購入したけど、古いタイヤが硬くて、脱着が難しい、といった経験、ありませんか? そんなときには、太陽光で日向ぼっこさせて、タイヤやホイールを温めるのが、手っ取り早い方法というのを、ご存じですか?

タイヤレバーの良し悪しは、使いやすさで決まる

ダートフリークのunitブランドでは、オフロードユーザー向けにマニュアル式タイヤチェンジャーを複数ラインナップ。ここでは、オンロードモデルでも利用可能な大型サイズかつ立ち姿勢で作業可能なタイヤチェンジャーを利用してみた。

タイヤ交換時に必要不可欠なタイヤレバーは、デイトナから発売されている通称クランク型を好んで利用している。ビードを押さえ易く、使い勝手が良好なのでお勧めの商品。

ディスクローターやドリブンスプロケットがハブやホイールに固定されているタイプなら、タイヤビードを起こした後に、グリップをそれらに引っ掛けて固定しておくのも良い。

ビードを上げたい部分の180度反対側には、ビードダウンを維持できるキーパーツールを利用しよう。マルチクランプがあれば、タイヤを挟んで押し込むこともできる。

リムバンドの重要性は、バンドやチューブへのニップル痕でも理解できる

ビード上げ部の反対側のビードを落としておくことで、想像以上にビード上げが楽になる。片面のビードを上げたらチューブを抜き取りコンディション確認してみよう。スポークニップルの痕がリムバンドやチューブに強く残っているときには要注意。

鉄リムモデルの場合は、リムの内側に赤サビが発生侵食していないか、しっかり確認しておこう。雨天未使用車でガレージ保管ということもあり、この車両の鉄リム裏にサビは無かった。組み立て時に使った石鹸水が影響してサビが発生することもある。

滑りを良くするタイヤマウントルーブやビードクリームは必要不可欠

鉄リムモデルの場合は、リムの内側に赤サビが発生侵食していないか、しっかり確認しておこう。雨天未使用車でガレージ保管ということもあり、この車両の鉄リム裏にサビは無かった。組み立て時に使った石鹸水が影響してサビが発生することもある。

タイヤの交換時、昔なら「石鹸水」が潤滑剤だったが、石鹸水がリム内部に残留するとサビの原因になることも。ここでは液体スプレーのタイヤマウンティングルーブを利用した。

スプレー式は使い易いが、無駄に多く吹き付けてしまう……。タイヤビード側面とエッジ部、リム側エッジにも吹き付けよう。チューブにも吹き付けてウエスで伸ばした。

タイヤチューブを組み込む際には、エアーバルブプーラーがあると絶対に便利!!タイヤとリムの間に指先を挟んでしまうことも無い。バルブコア抜きツールも必要不可欠だ。

バルブプーラーの先をバルブ穴から挿入してリムビード部から表に出し、チューブのエアーバルブにプーラー先をねじ込む。ワイヤーを引き抜くことでバルブ金具が出てくる。

タイプによって形状は異なるが、チューブのエアーバルブ金具を押し込みながらワイヤーを引き抜くことで、リムのバルブ穴にバルブ金具が出てくる。これは使い勝手が良い!!

チューブの組み込みミスが、パンクを誘発する原因になる 

チューブ側のバルブ金具にナット1個、リム穴との固定用にナット1個があるが、リム穴固定ナットは最初から締め付けず、バルブ金具が穴へ落ちない程度にセットしよう。

バルブコア(通称ムシ)はセットしていない状態で、エアーガンでチューブ内に圧縮エアーを送り込む。タイヤを組み込む前には、仮のエアー注入が重要かつ大切なのだ。

ある程度チューブが膨らんだら、指先でチューブ全周を触れて確認してみよう。タイヤ内でチューブがよじれていると、後々パンクの原因になってしまうのだ。

タイヤレバーの差し込み過ぎと扱いミスでパンクが発生!!

ビードダウンキーパーにも様々なタイプがあるので使い易いものを利用しよう。組み込むタイヤのビード上がりをキーパーで防止することで、作業性が圧倒的に良くなる。

タイヤレバーは、リムエッジの奥まで突っ込まないこと。チューブをレバーで挟むとパンクの原因になってしまうからだ。ここでもビードダウンキーパーを利用すると作業性良好。

スムーズなビード上げを行うコツは、エアー注入の前にビードとリムエッジの間にマウンティングルーブやビードクリームを再度塗ることだ。エアーは慎重に注入しよう。

タイヤが膨らんでいくと、ビード側面の線が目視確認できる。この線の出方がひとつの目安になるが、タイヤによっては線が無いモデルもある。左右ビードの上がりを線の出方で確認しよう。

タイヤの組み立てバランスを最善にするため、軽天マークをエアーバルブと一致させる。規定量までエアー注入したら、ナットを緩めてバルブが斜めに倒れないか目視確認しよう。チューブを組み込む際に、一方へチューブが引っ張られているとタイヤ内でチューブが突っ張ってしまうのだ。アンバランスな突っ張りもパンクの原因になる。

十数年間、冬眠し続けていたバイクを公道復帰させるためのメンテナンスを依頼された。足周りコンディションを見ると、タイヤは硬くドライブチェーンには油分が全く無いコンディションだった。まずはタイヤ交換を実施したが、特に、鉄リム仕様のスポークホイール車の場合は、アルミホイールのタイヤ交換以上に、注意すべきポイントがある。鉄リムに関しては、水分の侵入によってリムの内側が真っ赤にサビてしまっていることもある。保管状況によってもサビが発生しやすいことがある。特に、雨がスポークを伝って流れ落ち、ニップル穴の僅かな隙間からタイヤ内へ侵入するケースもある。それが原因で、リムの内側が真っ赤にサビてしまうこともあるのだ。
また、以前のタイヤ交換時に、石鹸水を利用したことで、その残留水分がサビを招いていることもある。したがって、タイヤ交換時の潤滑剤には、スプレー式のタイヤマウンティングルーブやビードクリーム、ビードワックスと呼ばれる油脂商品を利用することで、サビから回避しよう。
POINT
  • ポイント1・タイヤの脱着時には作業を急がず暖かい太陽光=天日の利用が効果的 
  • ポイント2・ゴム部品と鉄部品は滑りにくく作業性が良くないので、タイヤマウンティングルーブやビードクリームを必ず利用しよう 
  • ポイント3・タイヤビードを均一に出さないとタイヤの転がりがアンバランスになってしまう 
タイヤ交換時に取り外した、タイヤチューブやリムバンドも注意深く確認してみよう。スポークニップルと触れる内径部分のコンディションはどうだろうか。ニップルが強く当たっている際には、リムバンドでニップル部分をカバーした後に、布ガムテープを2~3周巻いておくのも良い。リムバンドの上からしっかり巻き付け固定しておくことで、ニップルの突起を避けることができるのだ。ニップルとの当たりが強くなるとチューブにダメージが起こり、パンクの原因となってしまうのだ。また、タイヤ交換2回に1回程度、さらには、長期間乗らなかったバイクの場合は、タイヤチューブとリムバンドもタイヤ交換と同時に必ず交換しておこう。
タイヤ交換作業時には、あらかじめ新品タイヤを天日に当てておくことで、タイヤが温まって柔らかくなり、ホイールやリムへの取り付け作業が容易になる。古いタイヤがカチカチに固まっているようなときでも、太陽光で作業前に温めておくことで、想像以上に古タイヤが柔らかくなり、取り外しやすくなるのだ。そんなタイヤ交換時に、スタンドアップ(立ち姿勢)でタイヤ交換作業ができる、マニュアルタイプのタイヤチェンジャーがあると便利である。
古タイヤを重ねた上にホイールを置き、両脚を地面に付けて作業すると不安定かつ大変疲れるので、このマニュアル式のタイヤチェンジャーは、サンデーメカニックにとってもありがたく使い勝手が良い商品である。
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