バイク、自動車に乗る上での、無くてはならないパーツの中で何が一番重要かと聞かれたとき、ウィンカーまたはバックミラーだと答える人も多いのではないでしょうか。ドレスアップアイテムとして使ったり、もちろん対向車・後続車に対し存在をアピールしたりと、被視認性を確保する上で欠かせない装備です。

今、この二大アイテムを開発し続けて100年になろうとしているメーカーがあります。ドゥカティやMVアグスタの純正部品として採用され続けるイタリアの名門、それは、FAR(エフエーアール)

サッカーの偉人、中田英寿氏が在籍していたサッカークラブがある大都市・ボローニャの郊外に広大な工場を置くFARは、イタリアの自動車関連企業が一堂に集まる巨大産業地帯「モーターバレー」のほぼ中心に位置し、日夜革新的な開発を行っています。

今回のwebikeマガジンの前半では、FARがどのような道のりを歩んできたのか、如何にこれほどまでのシェアを獲得できたのか、その歴史をご紹介し、後半はFARが培ってきたテクノロジーを詰め込んだ最新アイテムを特集いたします。
今後のバイクパーツ選びにも、気高いイタリア製パーツでカスタムした愛車をバイク仲間にドヤるのにも、ご参考にしていただけたら幸いです。
それでは、イタリアンモーターバイク界の巨人・FARの歴史を紐解いていきましょう!

FARの歴史:1922年~1952年


FARは、戦前からイタリア特有の代々継続される家族経営によって、その時代の流れに応じ自転車、オートバイ部品メーカーとして100年近い歴史を有した、イタリアはボローニャ県に本拠地を置く老舗オートバイ部品メーカーです。

FARの各頭文字の意味
Fabbrica :ファッブリカ(工場)
Accessori:アチェッソリ(アクセサリー)
Ricambi :リカンビ(交換部品)

この社名の由来からも、パーツの重要性にウェイトを置いた真摯なモノづくり精神をうかがい知ることが出来ますね。

その歴史の始まりは1922年、創業者チェルゾ・チェザーリによって自転車メーカーとして出発します。
ボローニャ中心地から10kmほど西側に位置する街・ボルゴ・パニガーレで、「イゾッタ」というブランド名の自転車生産を開始しました。自転車事業の生産販売は創業からすぐに素晴らしい売り上げを記録し、暗黒の第二次世界大戦下の困難な時期を乗り越えてきました。


その後、チェルゾは当時革新的な自転車用ステアリング部品を開発し、「コメタ」「ファルファリーノ」の2モデルでイタリアでの自転車の生産販売数を伸ばていきます。 また、1940年代からは自転車にエンジンを搭載した「モペット」のモデルもいくつか生産を行いました。

FARの歴史:1952年~1969年

オートバイ部門への移行


1952年、チェルゾの息子であるガエターノが会社の経営主導権を握ります。
市場の急速な変化を感知し、その時代の経済ブームを利用して、新会社「FIAR(Fabbrica Italiana Accessori Ricambi)」を設立。事業を自転車からオートバイの世界に移行させ、ピアジオ・ベスパとイノチェンティのスクーター用部品生産を行いました。


1958年、ガエターノはモーターサイクル販売ビジネスを拡大することを目的として、各種ブランド「モトモンディアル」「モトチクリ MM」「モトバルタリ」「モトデビル」「モトブレラ」等の販売のために、サービスワークショップを備えたオートバイ販売店を開くことを決定しました。

FARの歴史:1969年

FARの誕生


その後、FARはオートバイのアクセサリーおよびスペアパーツでのイタリア主要メーカーの1つになり、イタリアおよび海外市場でも有名になりました。
この急速な会社の成長には大きな工場倉庫が必要不可欠となり、1969年に株式会社として「FAR s.p.a.」が発足しました。現在も稼働しているボローニャ県ゾーラ・プレドーザ地区の近代的な工場は、イタリアの主要なモーターマニュファクチャリングブランドの本拠地であり大産業地帯である「モーターバレー」のほぼ中心部にあります。
当時はモトモリーニ、 マラグーティ、ミナレッリ、マランカ、チマッティ、そして「FAR」が、この業界で最も求められる企業となっていました。

モーターバレーとは??
イタリアの自動車・バイクを語る上で欠かせない、世界で最も有名な自動車製造の一大産業地帯。
この地では、フェラーリ、ダラーラ、マセラッティ、ランボルギーニ、パガーニ、そして「ドゥカティ」など、世界中で名声を馳せる超一流メーカーが生産を行い、その屋台骨を支える純正部品やアフターパーツを製作するメーカーも一堂に集まって、イタリアの自動車産業を発展させ続けています。

また、点在する各社私設博物館の公開や、現地旅行ツアーに各工場見学やテストドライブを盛り込んだ宿泊プランの展開など、単なる工場地区とは一線を画すイベントを盛り込み、モーターバレーの魅力を最大限に活かした観光業にも力を入れています。

モーターバレー公式ウェブサイト(海外)
ドゥカティCEOのクラウディオ・ドメニカーリが、モーターバレー協会の新しい会長に就任

FARの歴史:~2020年 新時代への突入


新たな時代に入ると、市場も次世代を見据えたグローバル時代となり、ガエターノの息子であるマルコ指導の下で、FARは新しい技術と新しいモデルで強化されます。
オートバイとスクーター用のバックミラー、ウインカー製品のリーダー的メーカーとしての地位を確立するために、品質基準を引き上げ業界を牽引していきました。


そしてFAR 設立から50年後の現在、チェザーリ家は第4世代への扉を開きます。
マルコの息子であるエマニュエル、ディエゴ、バレンティーナは、現場に次々と新しいアイデアをもたらし、技術革新のアップデートによってビジネス効率の最適化をサポートしてきました。

急速に変化する市場の新たな課題に臨機応変に対応しながら、その大きな手で今日もバイクメーカーの「縁の下の力持ち」として業界を支えています。

イタリア製とはいえ、実はコスパも良いんです

さて、前半ではFARの長い歴史を駆け足で巡ってみました。
後半では、現在のFARが生み出す最新のバックミラー・ウィンカーをご紹介します!
創業から長い時をかけて築き上げた信頼と実績の結晶にぜひ触れてみてください。
日本じゃ見かけないちょっと驚きの商品も!?

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