YAMAHA Trail 250 DT-1 1969 Vol.13

ようやく組み立て完成したので、気持ち良く走らせていると、追い越し加速時に「クラッチが滑る!?」場面に遭遇した。そこで、同じような場面を再現してスロットルをガバッと開くと、エンジン回転が高まったままで、力強く加速しないことを確認できた。エンジン腰下のメンテナンスは、やってませんでしたね~ 


クラッチの滑り症状は、部品交換で克服

バイクを載せて持ち上げてメンテナンスするだけの作業台ではなく、ハンドルを引っ掛けて、バイクを寝かして利用することもできるのが、メンテリフターの特徴。こうすることで、ギヤオイルを抜きたくない時には、抜かずに分解作業できる。

純正部品の発注時はクラッチスプリングがB/Oでしたが、後にすべて入荷した。現在がどうかは不明だが、在庫タイミングですね。一部のプレートは販売中止だった。

絶対必要なフリクションディスクとプレートは、メーカーに在庫があって良かった。同時に発注したクラッチスプリングも入荷し。部品の有無は死活問題ですよね。


開封して即組み込みは間違い。段取りが大切!!  

意外と「やらない人」が多いようだが、新品のクラッチ板やクラッチプレートは、エンジンオイルやギヤオイルに浸し、ブラッシング洗浄しながら組み込むのがお勧めです。

やや厚いクラッチプレートは販売中止だったが、その他のクラッチプレートは納品された。厚めのディスクは再利用することにしたが、大丈夫なことを祈ろう。

フリクションディスクの内側にセットするクラッチの切れ促進用ラバーリングは再利用した。60年代のヤマハ車は、クラッチ切れ促進でV断面のリングを併用する。


クラッチスプリングがヘタっていたのか!? 

実は、適合部品ではなくあくまでお試しで、メーカー在庫だった後期型DT250用クラッチスプリングを購入した。やや強化スプリングになっていれば……と思ったのだ。

ノギスで自由長を寸法確認したら、線径とコイル径は同じで巻き数も同じ。ただし自由長が明らかに長い、若干ながらも強化仕様のようだった。これを組み込んでみた。

組み立て進行時にもギヤオイルをたっぷり塗布 

レストア途中に気がついたが、クラッチアウターとクラッチハブは、ほぼ未走行の新品部品と思わしき、摩耗やキズが一切無い部品が組み込まれていた。これは嬉しいです。

後期型用クラッチスプリングは、初代シリーズ用の強化仕様になる。納品された部品を見て嬉しかった。スプリング交換だけで強化仕様になり、レバー操作も重くなかった。

気持ち良く全力走行できる快感!! 

スロットル操作が今イチ重かったので、ホルダーから外して内部を洗浄して組み立て直した。初代シリーズはアルミ製スロットルパイプを採用していて洗浄後は軽々!

近所の農道テストコースをひとっ走り。エンジン始動直後から、しっかり暖機運転したあとでも、クラッチの滑り感は皆無。ギヤオイル量が多過ぎると滑り症状が出ます。

使い易「unit」ブランドのVMX用アップスタンド  

ダートフリークのメンテナンス系ブランドのunit。ヤマハDT1/RT1、カワサキバイソン/ビッグホーンなどで使えるリフトアップスタンドをご存じだろうか?

ビンテージトレール専用のスタンドとあって、リフト量が現代のモトクロッサーのように高くないのが最大の特徴。安定した状況で、足踏みリフトアップ!



POINT
  • フルレストアのポイント・しばらく休眠していた不動車を復活させるときやフルレストア車が完成したような時には、初めから全開走行せず、徐々にスロットルを多く開けるように心掛けよう。久しぶりに走らせると、思いも寄らなかった部分に不具合が出ていたり、想定外の部分にトラブルが発生することもある。慎重の上に慎重を重ねて作業進行。

個人的な印象だが、エンジン始動直後、ギヤオイルが温まっていないと、クラッチ滑りが起こりやすいのが、2ストエンジンモデルだと思う(以前に所有していたカワサキトリプルがそうだった)。ろくすっぽエンジン暖機しないまま走り出すと、クラッチが滑り症状を起こしてしまうことが多かった。オイル粘度が高い場合は、尚更そう感じられた。そんな状況下で暖機運転を行い、完全暖機後にフルスロットルを試してみると、今度は、クラッチ滑りなど無く、猛然とフル加速を楽しむことができた。

エンジンコンディションは、その個体毎に違っていて当然だが、ぼくは、バイクからライダーへ向けて「しっかり暖機してから楽しめよ!」と言った伝言のようにも思える。だから冷間時にクラッチ滑りが起こっても、不満など感じなかった。ちなみに、ギヤオイルを超低粘度仕様に交換すると、冷間時でもクラッチ滑りは出なくなる。しかし、決してリーズナブルなオイルではなかったので、2ストエンジンでは暖機運転を心掛けている。


公道デビューからすでに数千キロ走行しているDT1、。完成後はバイク仲間に預けて乗って頂いていた。ナラシ運転の必要が無いと言われるICBM®シリンダーとプラトーホーニング仕上げだが、もう充分なナラシ距離に達しているはず。久しぶりにDT1で走ると、すでにエンジン暖機済にも関わらず、クラッチには滑り症状が発生した。それ以上に、エンジンの回り方が妙に鈍く感じられた。ヤマハ純正部品をオーダーすると、クラッチディスクやプレートはメーカーに在庫があり(このDT1をメンテナンスしていた当時です)、一部のクラッチプレートは販売中止で再利用することにした。

肝心のクラッチスプリングはB/O=バックオーダーだったが、数週間後には入荷。それでもクラッチ滑りが気になったので、念のために後期モデルのDT250用純正部品も同時にオーダーしておいた。部品が揃ったのでエンジン分解すると、DT1の純正クラッチスプリングに対して、後期型DT250用は、強化スプリングだと判明。購入部品をすべて組み込み後、敢えて冷間時と暖機後で試運転。お陰様でいずれの状況でもクラッチの滑りはまったく出なくなった。そもそも注入ギヤオイル量が多過ぎるとクラッチ滑りが発生しやすいので、くれぐれも入れ過ぎには注意しよう。

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コメント一覧
  1. Café Pilaõ より:

    以前ベスパ50Sに乗ってました。
    その時に使っていたクラッチスプリングはミスミ製異型角断面、ミッションオイルはATFを使ってました。
    ただオイルシールがニトリルゴム素材だとヘタレやすかったので、武蔵オイルシール製フッ素ゴム素材のオイルシールをセットしていました。

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