
バイクの整備で使う物の中で今となっては欠かせなくなったといえるかもしれないのがペーパーウエスじゃないでしょうか?
今ではバイク用品店でもよく見かけるグッズのひとつとなり、製品の種類も店舗によってはいくつか並べられている事もあり、自分なりの使い方を模索しやすくなったジャンルかもしれません。
以前はウエスといえば布の物などを使う事も多かったと思うのですが、それももうひと昔、いや、ふた昔くらい前の話になったのかもしれませんね。布、メリヤスウエスを用途によっては今ももちろん使うのですが、一般の方が軽整備程度ではペーパーの方が便利だと思います。
そんなペーパーウエス界にニューカマー!【エトス 高強度ロールペーパーウエス】が新登場!今回はペーパーウエスといえば”青いペーパーウエス”で有名なあの製品と比べながら使い倒してみました。
エトス 高強度ロールペーパーウエス(W-3359-P41101259)
メーカー希望小売価格:¥495(税込み)
目次
ペーパーウエス界の雄?”青いペーパーウエス”と比べてみました
お店に行けばだいたい置いてあって、某ホールセールでも10ロールで売られてるアレです。
一緒に置いてみるとサイズ感はほぼ変わらずで、ショップタオルを使い慣れている方なら違和感が無いと思います。
エトスのペーパーウエスは1ロールで60カット使えます。
SCOTTのショップタオルの方は55タオルスという事で…
エトスのペーパーウエスの方が5回は多く使えますね。
太さは少しわかり辛いのですがエトスの製品の方が細いです。
SCOTTのショップタオルは生地の”ふんわり感”が強く、その分太くなっているようですね。
触った感じはエトスのペーパーウエスの方がややツルっとしています。
SCOTTのショップタオルはややふんわりしていて、ザラッとしています。
1カットの大きさはお互いにほぼ変わらずといった感じです。
実際に整備作業に使ってみました!
筆者のバイクとスクーターの2台に使ってみました!
今回は日常的な整備として一般の方が自宅でも比較的やり易いであろう作業をひと通りやってみました。
作業環境などにより条件は変わって来ると思いますが、【アスファルト地面での野外整備】という条件です。
まずサスペンションインナーをシリコンオイルでクリアな状態に
まず、フロントフォークのインナーチューブのホコリなどを確認しつつ、ダストシール部分を二つ折りにしたペーパーウエスで覆います。
この状態でダストシールを潤すつもりで他の部分に飛散させないように注意をしながら無溶剤のシリコンスプレーを吹きかけます。
で、ペーパーウエスに付いたシリコンオイルを使ってインナーチューブをホコリなどに注意しながらやさしく拭きあげてみてください。
これで野外保管でもサビ辛く、サスペンションの動きも良くなります。
エトスのペーパーウエスは硬過ぎる事もなくサスペンションに巻く事ができ、傷が付いてしまいそうな感覚も無かったので安心して作業ができました。
サスペンションインナーをシリコンオイルで拭いた程度ではこのヤレ具合なので、まだ他にも使える雰囲気です。
ホイールは溶剤入りのシリコンオイルでクリーニング
前述で使用したペーパーウエスの折を変えて今度はホイールを溶剤入りのシリコンオイルで拭いていきます。
この場合は直接ホイールにシリコンスプレーを吹くのは危ないので、一旦、ペーパーウエスにスプレーをしてシリコンオイルを取ってからホイールを拭きます。
溶剤入りのシリコンオイルで拭いておくことで雨水や泥などの汚れが付き辛くなり、キレイに保ち易くなります。
この作業ではいろいろなケミカル用品が例として出てくる事が多いのですが、いちばん安価で効果があると思ったのは溶剤入りのシリコンオイルでした。
溶剤で汚れが落ち、シリコンオイルでツヤが出て、汚れを弾き易くなるという流れです。均一に塗り易いのもポイント。
ただ、ホイールの塗装が弱っていると推測できるものに関しては塗装が落ちてしまうので、様子を見ながら使用してください。
ホイールは汚れ易いので、溶剤入りのケミカル用品で拭くと汚れているのが非常に判り易いです。
とくに今回のエトスのペーパーウエスは真っ白なウエスなので確認し易いのが良いところですね。
サスペンションインナーとホイールを拭いてみましたが、とくに破れたりする事はありませんでした。
ここでひとまずお役御免となります…
スクーターの無塗装プラスチック外装をオイルアップ
スクーターにはとても多くの無塗装のプラスチックパーツがあるので、これらの部分の油分を補っておくのはとても大切です。
今までは無溶剤のシリコンスプレーで拭いていましたが、最近お気に入りなのは水性のシリコンで拭いていくやり方です。
ゼロエイトさんのDJWには少量のようですが界面活性剤も入っているようなので、多少の汚れであればクリーニングをしながらシリコンをプラスチックに染み込ませていけます。
メーカー希望小売価格:¥2,200(税込み)
DJW/詰め替えボトル
メーカー希望小売価格:¥2,200~(税込み)
とくにスクーターだとリアボックスやリアフェンダーなどは雨で油分が抜け易いので、頻繁にシリコンで拭いておくといつまでも輝きを保ち易いです。
今回はエトスのペーパーウエスに水性シリコンをスプレーし、お弁当などに付いてくるお手拭きの様な状態にして拭いてみました。
SCOTTのショップタオルよりも吸収力が高いので水性シリコンの液がペーパーウエスから垂れてくる事も無く、作業性が良かったです。
汚れもけっこう付いてきたので前述にもありますが、界面活性剤の効果もあるようです。
このペーパーウエスはここでお役御免です。
ちょっとしたザビ止めも大切
”金属の質”にもよるところがあると思いますが、とくに金属の切れ端のような部分はサビ易いので、サビ止めのオイルを薄ら引いておくと良好な状態を保ち易いです。
サビ止めのオイルをペーパーウエスに含ませて拭いていきます。サイドスタンドやセンタースタンドなども拭いていくとけっこう汚れます。それも白いペーパーウエスだと一目瞭然ですね。
ここでも金属部分の尖った部分などを拭いていきましたが、破ける事なくゴールする事ができました。
このペーパーウエスもここでお役御免になります。
みんな大好き?チェーンルブを注油!
ドライブチェーンの手入れはとても面倒だと思うのですが、好きな方が思いのほか多いですよね。バイク用品店のケミカル用品コーナーに行ってもチェーンルブだけで様々な種類が売られているくらい…
という事で、チェーンをクリーニングしてチェーンルブを塗布するところまでをやってみます。
まずはカバー類などを外す際に使う工具類をトレーに置くわけですが、そんな時にもエトスのペーパーウエスが便利。優しく工具が置けますし、白いので明確に何が置いてあるか?判り易いです。
例えば外したパーツ類、小さなボルトなどを置いておく際にも確認し易いです。
で、筆者のバイクのチェーンの状態はこんな感じでした。
距離はそんなに走っていませんしダート走行歴も無いのですがチェーンルブは揮発していくため、乗らなくてもひと月に1回程度は作業をしています。あるいは乗っていてもフィーリングが悪いと感じれば短い距離でも作業します。いちばん良いのは毎走行後にクリーニングをして注油ですからね…
今回はシールチェーンにも使える、速乾のパーツクリーナーでクリーニングをしていきます。
このあたりの事情は是非があると思いますが、筆者の考えではチェーンは消耗品なので砂などを洗い流し、キレイな状態を保つ事を優先させています。
チェーンルブの銘柄を変えるタイミングでは所謂チェーンクリーナーを使う事はあります。その際も前述の速乾のパーツクリーナーで仕上げに油分は取りきります。
この作業で水を使うと水が残っている懸念が常に付き纏いサビを気にする事になりますが、速乾のパーツクリーナーならすぐに揮発しますし、他の箇所のシール類などへの影響も少ないです。ちなみに、使うパーツクリーナーには”シールチェーンにも使えると書いてある製品”に留めておいてください。
チェーンをペーパーウエスで包みながらジョイント部分を目安にし、チェーンの上から見たプレートの隙間両側2列とローラーとリアスプロケットが当たっている部分などを狙い、パーツクリーナーを吹いていきます。吹いては拭きを1周していきます。その後さらにもう1周、乾拭きをします。
とくにブラシなどで磨いたりはしていないのですが、この程度にはクリーニングができます。今回の作業ではペーパーの繊維なども残らなかったので、良好な状態で仕上がりました。
ここでは2枚のペーパーウエスを使いました。
ペーパーウエスが破れ易い作業なのですがそんな事も無く、かつ2枚で作業を終える事ができました。いつもはもっとペーパーウエスを使うので、非常にラクな作業ができていると思います。
この2枚のペーパーウエスはここでお役御免になります。
あとは速乾のパーツクリーナーが揮発するのを別作業をしながら待ちます。
パーツクリーナーが揮発しきったと思われるタイミングでチェーンルブをまたジョイントを目印にして1周吹いていきます。
筆者としては”柔らかいチェーンルブ”しか使わないため、とくに気にする事なくチェーンの上側からプレート両側2列を狙ってチェーンルブを吹いています。この際にもペーパーウエスをチェーンの下側から充てがって他に飛び散らないようにします。
この状態でチェーンルブを吹いて乾拭きをした状態です。
ペーパーウエスの状態ですが、ここでも過酷な状況ながらこの1枚のみでとくに破れる事なくゴールできました。
ここでこのペーパーウエスもお役御免です。
案外やってない?ハンドルグリップのクリーニング
いちばん最後にハンドルのグリップをクリーニングします。
ペーパーウエスにパーツクリーナーを吹いて染み込ませた状態で拭きます。
オフロードバイク用のハンドルグリップには明るい色の物が多いのですが、意味のひとつとして汚れを発見し易いというのもあります。
ロードバイクでは黒い色のグリップが多いので気にしない人が多いような気がしますが意外と汚れている事が多く、キレイにしてあるだけで操作感が良くなります。
ペーパーウエスが非常に破れ易い作業といえるので、雑な作業は禁物。あと、”パーツクリーナーの性能差”が出易い作業ともいえますね…
ほぼ破ける事なく作業ができました!
今回の一連の作業は一般の方でもやり易い作業だと思うのですがどうでしたか?
もっと他にもできる作業はあるのですが、最低限のバイクが良好な状態で維持ができる程度に絞ってご紹介をしてみました。
筆者が比較対象に挙げたSCOTTのショップタオルは約1年で10ロール使う程度には作業をしているのですが、エトスの高強度ロールペーパーウエスはスゴイ強度ですね。いつもはもっと破けてたくさん使います(笑)
あえてデメリットとして挙げるとすれば吸収力が高いためか想定よりもケミカル用品の液体を吸ってしまうため、少し多めに液体を吸わせる必要があった事でしょうか。それでも破れ辛い事による作業の効率化が図れる事の方がメリットとしては大きかったです。とくにチェーンのクリーニングとチェーンルブを塗布してからの乾拭きまでのペーパーウエスの使用枚数の少なさは非常にラクでした。
あとは作業をされる方の”使い方”でどうとでも変わってしまう事情だとは思います…
価格的にもこの手の製品としては特別に高いというわけでもないので、まずは気分転換に使ってみるのはどうですか?
エトス 高強度ロールペーパーウエス(W-3359-P41101259)
メーカー希望小売価格:¥495(税込み)
【どこまで高強度?】エトスの「高強度ロールペーパーウエス」の実力は如何に!? ホイールやチェーンの清掃で使い倒してみた (29枚)この記事にいいねする