バイクを良好なコンディションにしておくにあたっていちばん注意したいところがサスペンションの【インナーチューブ】と【インナーロッド】です。
この部分にサビや傷を付けてしまうとサスペンションのオイルが抜けてしまい、深刻なダメージを受ける事になります。
走行中の飛び石や転倒などで傷を付けてしまう事もありますが、通常走行でのサスペンションがストロークしきらない部分、野外保管などでサビてしまう事も多いです。
今回はそんなサスペンションインナーの維持管理を極力できる方法を探っていきたいと思います。
目次
サスペンションのインナーってドコ?
サスペンションの位置はご存知ですか?
”バイクの足”となる部分にあります。
オフロードバイクだとサスペンションの存在感が大きいとおもいます
タイヤの前部分と後ろ部分付近にあります。
大雑把に書きますが、正立フォークの場合はサスペンションは外側にあるアウターチューブと、ツルツルとしたインナーチューブに分かれていて、アウターチューブ側がタイヤを介して上下に動く事によって衝撃などを吸収しています。
倒立フォークの場合はアウターチューブが上側にあり、ツルツルとしたインナーチューブ側がタイヤを介して動くという事になります。
リアサスペンションの場合はインナーロッドと呼ぶ事が多いです。
このツルツルとしたインナーロッドが上下に動く事で衝撃を吸収します。
これらの部分を”ツルツルとしたまま”にしておくことが重要になります。
サスペンションインナーにトラブルがあると何が問題なのか?
サスペンションインナーに大きな傷やサビが発生してしまった場合、放置しているとオイルを漏れないように止めている『オイルシール』が破損し、やがてサスペンションオイルが漏れ出します。
日頃からよく観察しておく事で気づいて何らかの手を打てればいいのですが、乗りっぱなしで気づかないままでいると最悪、漏れたオイルがブレーキ類などに付着し、非常に危険な状態となります。
なので走行前後に観察する事を癖をつけてもいいと思います。
走行前には砂埃などにも注意したい
微量な砂埃であれば問題ないといえますが、あまりにも酷い場合は軽く払ってから乗り出すようにしましょう。
細かい砂ほどサスペンション内部に入り込み易いので小まめに払いたいところ
砂埃でも酷いものであればそれが原因でオイルシールが抜ける事があります。
できれば乗り出す前にサスペンションの状態を確認してから乗り出すといいでしょう。
基本的には乾拭きのみ
サスペンションインナーの手入れは基本的に乾拭きのみです。
日常でコンディションを保つためにできる事はこれだけでいい事になっています。
しかし、とくに野外保管だとサビが発生し易いのが実情だとおもいます。
とくに海沿いや保管場所の水捌けが悪いなどの事情でもサビ易くなります。
コンクリートが打ってあったとしても水捌けが悪い場所ではサビ易い環境といえます
いちばんサビてほしくないパーツなのですがサビ易く、そしてパーツ代も高額です…
サビる部分とサビない部分がなぜあるのか?
サスペンションのインナーでもサビ易い部分とサビ難い部分に分かれます。
オフロードバイクのサスペンションはロングストロークなので走行環境と相まって、とくにサビ易いといえます
サスペンションは走行中に動く、ストロークする事によって極々微量ですが、サスペンション内のオイルがインナーに残るからです。
見た目には判らない程度のオイル量ですが薄らと引かれています。
ちなみに公道での法定内走行ではサスペンションがフルストロークする事がほぼなく、ストロークしきっていないインナー部分がサビ易くなります。
野外保管でも良い状態を保つために
野外保管ではどうしてもサビ易い部分なのですが、どうにかして手軽に良好な状態を保ちたい!という事で【無溶剤のシリコンスプレー】を使います。
【シリコンオイル自体に防錆効果は無い】のですが、サビの原因となる水気やダストを付着し辛くする目的で使用します。
ちなみに所謂防錆スプレーには溶剤が入っている事が多く、シール類を痛め易いです。
シリコンオイルは無溶剤である事が重要です。
溶剤入りのシリコンスプレーも多く存在しているので、よく確認をしてください。
シリコンスプレーを他の部分にかからないようにサスペンションのインナー部分に薄ら吹いていきます。
ウエスにシリコンオイルを取ってからインナーを拭いてもいいです。
作業にはペーパーウエスが使い易いです。
二つ折りにしてインナーチューブに巻きつけたり、四つ折りで一度シリコンスプレーをウエスに吹いてからインナーを拭いてもいいです。
ダストシールのヒビ割れに効果的
サスペンションのアウターチューブとインナーチューブの境目に付いているゴムのパーツです。
この部分で外からの大まかなダストを払う役割をしています。
ここは劣化し易くヒビ割れてしまっている物をよく見かけますが、無溶剤のシリコンオイルを使い柔軟性を保つことで、良好な状態を保ち易くなります。
この部分がヒビ割れたといっていきなりオイルが漏れ出る事はありませんが目安にはなるため、ダストシールをなるべくヒビ割れさせない事がキモになります。
これは少し注し過ぎかもしれませんがダストシールのゴムの柔軟性を保つようにしていると、砂埃なども自然にクリーニングしている事になります
このダストシール部分のヒビ割れを防ぐために作業に慣れてきたら注意して無溶剤のシリコンスプレーを吹いておくと良好な状態を保ち易いです。
場所がタイヤやブレーキ周りにも近くシリコンオイルが付着し易いので、注意して作業をしてください。
もし、間違えてシリコンスプレーを吹いてしまった場合は必ず脱脂してください。
大きなサビやキズがあった場合
まずお店に持って行って状態を確認してもらい相談となりますが、指で触れてみて大きな段差が発生している場合はインナーチューブの交換、あるいはリアの場合はサスペンションの交換の可能性が高くなります。
サビであれば手直しをしてくれることもありますのでまずはお店で相談をする事が大切です。
インナーチューブ、リアサスペンションの交換になった場合は非常に高額になってしまいますが、サスペンションオイルが漏れている状態での走行は非常に危険なので止めてください。
オススメの無溶剤シリコンスプレーをご紹介!
いきなり高額なのは…という方はとりあえずホームセンターなどで無溶剤と書かれているシリコンスプレーで大丈夫です。
ホームセンターに行くとよく見かける”赤い棚”の場所に行ってみてください
”某赤い色のスプレー缶”でも大丈夫です。
ただ、持続はあまりしないので頻繁な作業が必要になり易いです。
SL シリコーンルブリカント【420ml】
以前はバイク屋さんでしか使う事ができなかった製品ですが、今ではバイク用品店はもちろん、たまにホームセンターでも見かけるようになりましたが、本来はプロユースのシリコンスプレーです。
ノズルが可変するので非常に便利なのですが、サスペンションインナーに使用する場合はステンレスノズルでインナー表面を不意に刺してしまい傷を付けてしまい易いので、その点だけは注意してください。
シリコンオイル自体は良い落としどころの濃さで、無溶剤シリコンスプレーとしては長持ちし易いです。
メーカー希望小売価格:¥2,376(税込み)
シリコンルブ
ヴィプロスのシリコンスプレーです。
最近は自転車の業界で勢力を伸ばしつつあるメーカーではありますが、バイクの業界でもチェーンルブで人気が出つつあります
店頭で見かける事はまずないと思うのですが、チェーンルブのレイキッシュやグレサージュはよく見かけるようになりました。
メーカーとしてはシリコンも得意な分野だと思われますので、間違いのない製品だといえます。
スプレーノズルは付け替えるタイプになりますが、価格は比較的安価です。
付け替えができるステンレスノズルもサスペンションインナーに使用する際はインナーに不意に刺さってしまわないように注意してください。
メーカー希望小売価格:¥1,540(税込み)
作業でよく使うペーパーウエスはコレ!
バイク整備のでは欠かせない存在といえるかもしれないペーパーウエスです。
SCOTT ショップタオル(ペーパーウエス)
ペーパーウエスといったらいちばんよく見かけるかもしれない製品です。
今回ご紹介した作業にはコレを使ってもらいたいのが本音…(笑)
ペーパーウエスといえばほぼこの商品といっても過言ではないかもしれませんね…
シリコンオイルを扱うにもほどいい落としどころのウエスで、使っていくうちにシリコンオイルが染み込んでいくので、
あらたにシリコンスプレーを吹かなくてもシリコンオイルが含まれたペーパーウエスでパーツなどを撫でるだけでも効果が出る場面も多いです。
上手に使えるようになってくるとだんだん使用枚数を減らせるようになってきますよ。
メーカー希望小売価格:¥566(税込み)
ちょっとした作業で気分良く乗り続けられます
サスペンションの動きが大切な事はある程度バイクに乗った事がある人なら理解ができるとおもいます。
それ故、非常に高価な社外サスペンションパーツも数多く存在します。
しかし、いきなりサスペンションをカスタムしてしまう前にノーマルサスペンションを良好な状態にしてとりあえず乗ってみませんか?
サスペンションはある程度乗り続ける事により所謂アタリがついてきて、良い動きをするようになります。
ノーマルサスペンションの良好な状態を体験してみてから方向性を決めてみてはどうでしょうか?
とくにオフロードバイクはサスペンションの動きが判り易いので、善し悪しが直結します
最近のバイクははじめから良い物が付いている事が多く、無暗に社外パーツに交換する事でバランスを崩し、連鎖的に他のパーツも交換する羽目になりがちです。
ちなみに社外のサスペンションは基本的には動きを良くする為に交換をするので(固めで動きが良いという意味)、今回紹介したノーマルサスペンションの様な状態での使用は前提としていません。
例えば大まかなゴミを払う役目のダストシールが無かったり、オイルシールが緩く、インナーに残るオイル量が多くて驚くという話もよく耳にします。(オーバーホールスパンも短くなります)
そういった点も気に留めておかれるといいと思います。
まずは買った状態でのバイクを楽しんでみてくださいね!
【野外保管でも良好な状態をキープ】コンディション維持のキモ、サスペンションのインナーチューブを手軽に維持したい! (17枚)この記事にいいねする





























