高性能エアークリーナーフィルターの代名詞として知られているアメリカK&N社製商品。低抵抗かつ「ろ過性能が高いエアーフィルター」として長年愛され続けていることでも知られているが、本来の高性能を維持するためには、定期的なクリーニングとメンテナンスが、実は必要不可欠!!。ここでは、K&N製エアーフィルターの性能回復から性能維持にまつわるメンテナンス手順をリポートしよう。


メンテナンスの重要性が忘れ去られている………

K&Nエアーフィルターには濾過媒体の汚れを洗浄リフレッシュするための専用クリーナーや洗浄後のフィルターに塗布する「専用オイル」が用意されている。これらがセットになったメンテナンスキットもある(現在の商品はパッケージが異なります)。汚れた部品を洗浄するのは当たり前の行為だが、その後「オイルを塗布する重要性」は、意外にも知られていない。


洗浄後は、水道水できれいサッパリできる!?





汚れたエアーフィルターは黒ずんでいる。ポンプボトルのクリーナーをしっかり吹きつけて、汚れを浮かし、さらに汚れを分解しながら洗い流そう。ここで洗浄したエアーフィルターは、汚れが酷くなかったため、黒い液が流れ出なかったが、走行距離を重ねたフィルターだと真っ黒な液が流れ落ちてくる。汚れを分解したら水道水でしっかり洗い流そう。洗浄時には、空気の流れを考え、フィルター面の裏側から水圧を高めてて洗い流そう。


ヒーターやエアーブローせず自然乾燥で十分!!

洗浄後はろ過媒体が白く変化したことに気が付くはずだ。エアーガンで勢い良くブローしてしまうと、濾過媒体が壊れてしまうため、陰干しで乾燥するの待てば良い。慌てず焦らずにしっかり乾燥させよう。この後の乾燥工程も重要なので、しっかり行おう。


専用の吸着オイルがろ過性能を高める!!


完全乾燥後のエアーエレメントには専用オイルを徐々に流して均一に染み込ませる。やや多めに染み込ませてから、フィルター本体を立て掛けて30分ほど放置すれば良いだろう。余分なオイルが落ち、流れ出てくるので、そんなオイルはウエスで拭き取ってしまおう。すべての作業を終えたら車体に復元だ。。K&Nエアーフィルターを購入すると、専用オイルがパッケージに同梱されてくる。「オイルを塗布するとベトベトするから……」と塗らない人もいるが、それでは本来の性能を発揮できない。新品フィルターでもしっかり塗布してからしばらく待ち、流れ出たオイルをウエスで拭き取り、クリーナーボックスへ組み込もう。




POINT
  • ポイント1・定期的な洗浄とオイル塗布によるメンテナンスによって、本来の性能維持ができるエアーフィルター 
  • ポイント2・乾燥状態のままではゴミやチリ、砂利などをろ過できないどころか、吹き返しが原因で着火の可能性もある。洗浄後のオイル塗布が重要なポイント
  • ポイント3・思いついた時に即実行できるように、ユーザーなら洗浄クリーナーと専用オイルは常備しておこう 

メーカー純正エアーフィルターが乾式仕様だと、汚れや劣化具合で新品部品に交換しなくてはいけない場面がある。しかし、K&N社製エアーフィルターの場合は、汚れたろ過媒体をクリーニングすることで、再利用できるシステムを採用している。決して使い捨てではなく、メンテナンス次第で高性能を維持できることをご存じだろうか?

1970年代当時から、バイクいじり好きやカスタムファンのあいだで話題となっている商品がK&N社製エアーフィルター。装着することでパワーアップが可能になる、通称「パワーフィルター」が代名詞としても知られる商品だ。メーカー純正エアークリーナーシステムを取り外し、独特な形状のエアーフィルター(テーパー形状のK&N製エアーフィルターに憧れたライダーも数多かった)をダイレクトにキャブレターへ取り付けることで、吸入音が増加。吸入エアーの増加に伴い、キャブセッティングを行うことで、より一層、エキサイティングかつパワーアップを体感できるようになった。エアー吸入量の増大に合わせてキャブセッティングし直すことが重要だが、単純な装着=ノーマルエンジンのままでも、パワーアップが可能になるモデルも意外と多かった。他人とは違った走り、ルックスを好むカスタムファンにとっては、大人気の定番パーツでもあった。

近年では、いわゆるドノーマル車、純正デザイン尊重派が増えているので、メーカー純正エアーフィルターに代わるK&N製「リプレイス」タイプが人気商品となっている。メーカー純正エアーフィルターと同一の形状ながら、ろ過媒体部分が乾式ろ紙ではなくK&N独自の媒体を採用している商品がそれだ。


K&N製エアーフィルターを使ったことがあるユーザーならご存知かと思うが、同社商品には赤色の専用オイルが同梱されている。その赤いオイルをエアーフィルターに塗布してこそ、本来のろ過性能を発揮するのだが「面倒だから……」とか「ベトベトするから……」とか、専用オイルを塗布しないまま使っているユーザーが意外にも多い。この赤色オイルが空気中のゴミやホコリや砂利を吸着する役割を持っているので、装着の際には、必ず塗布しよう。

塗り方のコツは、付属のオイルがろ過媒体全面に行き渡るように、フィルター媒体全域に染み込ませよう(ビニール袋のオイル注油部分を小さめにカットして、全面に染み込ませる)。最初は、白色だったろ過媒体部分が、序々に赤く染まっていくのが見える。また、オイルの塗布後は、車体にすぐ取り付けず、フィルター部の織り目が縦になるように、フィルターを立て掛けて、しばらく放置(下にウエスを敷いて)。流れ出た余分なオイルをしっかり拭き取ってから車体に組み込もう。この作業を実施することで、エアボックス内やキャブ周辺がオイルでベトベトに汚れることが無い。

走行距離が進むにつれて、エアーフィルターは汚れていくが、一定距離を走り、汚れに気が付いたときには、専用クリーナー液を吹き付けて汚れを分解。さらに水道水で洗い流して乾燥させよう。その後、前述したように、再び専用オイルを塗布すれば、濾過性能を回復させることができる。メーカー純正の乾式エアーフィルターは使い捨て前提だが、K&N製エアーフィルターは、再利用前提で開発された商品でもある。エコな時代だからこそパーツのチョイスにも気を配り、バイクいじりを積極的に楽しもう!!




しっかり洗浄→乾燥後に専用オイル塗布。永続利用可能レシピに注目!! ギャラリーへ (8枚)

この記事にいいねする

今回紹介した製品はこちら

コメントを残す

今回紹介したブランドはこちら