前オーナーが仕上げる予定で部品集めしていたこともあり、新品部品、中古部品を含めて、様々な部品が手元にあるヤマハトレール250DT1、1969年モデルのフルレストアを進行してます。組み立て済みで美しい前後ホイールがあるそうなので、その部品を組み込もうと思いましたが、なんだか様子がヘン………?まだ組み立て途中だったのか!?ハブとリムは単純に組み立てられた状態で、スポークホイールとしての芯出し振れ取り作業が行われていない状況でした。そんな様子を知ってしまったら、残りの仕上げ作業をキッチリと終えて、車体へ組み込まないといけませんね。


一見では美しい前後スポークホイールでしたが……


そもそもフルレストア予定だったので、その時のために準備してあった前後スポークホイール。古いベアリングが組み込まれていたので、もしかして?と張り込み具合を測定すると、イヤな予感が的中です………まるで中途半端な状態であることが発覚しました。真円もリムセンターも出ていなかった仮組状態だったのです。仕方ありませんので、現車に組み込み確認しつつ、車体中央へのセンターリングを見直し、真円が出るように張り込み直しました。


ホイールベアリングは新品部品に交換


張り込み調整済の前後スポークホイールなら、ハブベアリングは新品部品に交換してあっても良いハズ?だと思いますが………。そう思ったのが、疑いの始まりでした。内輪にはガタがあり、真っ黒なグリスのハブベアリングは、国産の新品シールタイプに交換。純正部品で購入するのではなく、ぼくはいつも規格品番で機械部品商にベアリング発注しています。インターネット通販も大変便利です。


スポーク調整は「横回し式」で実践しました 




スポークホイールの組み立てにはニップルレンチが必要不可欠。このニップルレンチにも様々なタイプがある。個人的には、DT1の場合はKTC 製が使いやすく感じられた。ホイールサイズやリム幅違い、スポーク本数の違いで、使い易いニップルレンチも変わるので、やっぱり様々なタイプが手元にあると、都度、使い分けることがでる。ちなみに、この工具をベースに、先端形状を加工したのが一番使い易いのかも?一般的に、自転車屋さんでスポークホイールを組み換える場合は「縦回し式」のリムの振れ取り台を利用するケースが多いが、ぼくの場合は、スポークホイール師匠の教えで、旋盤チャックにアクスルシャフトをクランプし、そこへホイールを差し込んで固定してまわす「横回し式」で芯出し振れ取りを行っている。仮に、新品リムとスポークを組み換えるのなら、仮組1本で15~20分。芯出し振れ取りは、ホイール1本で20~30分程度の所要時間。初トライだった40年前は、1日取り組んで1本も組み立て調整することができませんでした。人は成長するものです。


旧車トレールに似合うブロックパターンタイヤを装備


タイヤには、トライアルズユニバーサルをチョイス。以前、このタイヤは、オフロードの標準カテゴリーで分類されていたと思いますが、今やオンロードタイヤとして取り扱われている。タイヤ交換の際には、前後タイヤチューブやリムバンド=通称フンドシも用意し、すべて新品部品に交換しよう。スポークホイールの組み立て時に、迷ったり悩んでしまった時には、DT1に限らず完成車を見て確認することで、間違いを見つけられると思います。完成車のホイールと比較するのが何よりも手っ取り早い!!


POINT
  • ポイント1・スポークのサビは見た目以上に走行安全性=強度に関わるものなので、赤サビになったスポークは新品部品に組み換えよう 
  • ポイント2・スポークが新品部品になっただけでも見た目の印象は様変わりする。分解ついでにハブとリムを磨くことで想像以上にさらに美しいくなる
  • ポイント3・スポークの張り替え仕上げは、芯出し(真円出し)と振れ取り(リム左右の振れ取り)が重要。芯出し振れ取り後は増し締めも必ず実施しよう 

決してボロボロではなく、なかなか程度が良いのかも!?なんて思えたのが、ベース車として入手したDT1だった。しかし、初めて見たときには、欠品部品が多く「こりゃ部品集めが大変だなぁ」が第一印象。前オーナーさんから詳しくお話を伺うと、以前からフルレストアを考えていて、すでに数多くの部品をストックしていた様子。そんなストック部品を見せて頂くと、確かに何とかなりそうなほど、たくさんの部品がそこにはあった。前後ホイールに関しては、現状ホイールを分解して、新品スポークに組み換えて、などなどと考えていたが、すでに磨き済のハブに、新品スポークを張り込んだ前後スポークホイールが目の前にある。そんなパーツ群を見たことで、このフルレストアは「原寸プラモデルを組み立てるような感じになるのかも!?」と思えてきた。

そんなベース車両とパーツ群をガレージへ引き揚げ、早速、納品されたタイヤを組み込もうと、完成済みの前後ホイールを手に取り、よくよく凝視した。あれ……?そんなときに気が付いてしまいました。肝心なハブベアリングはすでにガタガタ。ベアリングに塗布されているグリスも真っ黒な状況だった。おそらく、分解された前後ブレーキハブは、そのまま磨き込みを行ったことで、その際に出たアルミ汚れが組み込んであるベアリングに入ってしまった、のだと思う。さらに悪い予感は的中………。美しく仕上がっているような前後スポークホイールは、単に、仮組を終えた状態だった。これには残念でした。ダメになっているベアリングは、ガレージ在庫で偶然に持っていた新品ベアリングに交換。さらにフロントホイールを車体に組み付けてビックリ!!リムのセンターリングも出ていない。結局は、改めてスポークホイールの芯出し振れ取り調整を行うことに……。当然ながら後輪も同じだった。


前後タイヤは、旧車トレールモデルにベストマッチのダンロップ製トライアルズユニバーサルをチョイス。見るからにオフ車専用のブロックパターンだが、現在では何と、オンロードのバイアスカテゴリーに分類されていました。リアのみ現代サイズの110/90‐18で統合表記。当時のDT1は、4・00‐18で、これが本来のサイズ表記になる。とはいえ、このパターンのタイヤが21世紀の今でも購入できるのはシアワセなことですよね。もちろん、タイヤ注文と同時に、タイヤチューブと新品リムバンドもオーダー。新品タイヤを組み込む際には、同時に劣化するタイヤチューブやリムバンドも交換しよう。





スポークホイールは「張り替え」で、美しさと輝きを取り戻せる!! ギャラリーへ (10枚)

この記事にいいねする


コメントを残す

ヤマハ DT-1の価格情報

ヤマハ DT-1

ヤマハ DT-1

新車 0

価格種別

中古車 1

本体

価格帯 ―万円

万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

135万円

価格帯 135万円

諸費用

2.5万円

価格帯 2.5万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

137.5万円

価格帯 137.5万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す