ロングツーリングをこなせる普通の大型モデルが欲しい!!そんな想いがめぐる中、取材先で出逢ったのがBMWのK100RSだった。2バルブ時代のKシリーズは、以前に何度も乗ったことがあった。驚いたのは、低速トルクのズ太さが並外れていたこと。マシンオーナーとタンデムで信号待ちすると、その時に「2速か3速で信号発進してみてください」と声を掛けられた。そのときのバイクは2バルブエンジンのK100シリーズだったが、3気筒「ナナハン」のK75Sは、果たしてどんなバイクなのか……。メイン画像のBMWは「もしもBMWがK750Sベースで〝M″ラインモデルを作ったなら?」とのお題をテーマに第一弾の仕上げを完了した状態。下記画像の真っ黒号(ノーマルの姿)と比較してください!!

ガソリンタンク内を覗き込んでびっくり!!

タンクの中身を覗き込むまで、まさかアルミタンクだとはまったく知らなかったKシリーズ。そりゃもう驚きです!!エンジン以外の骨格は、すべてK100系譲りなので、このKシリーズはアルミタンクを標準装備していると、この段階で初めて知りました。当然、タンク内にサビは無く、たいへんキレイなコンディション!!車検2年付中古車購入だったので、おそらくタンク内部は洗浄されていた様子。ガソリン臭も無かった。

BMWの中古車にしては走行距離が少ない!!

兄貴分のシリーズモデル、K100系デザインを踏襲したKナナゴーシリーズだが、モデル別でフロントカウルやシート周りのデザインが異なっていた。K100系エンジンは4気筒1000cc。対して1気筒少ない3気筒で排気量は750ccがKナナゴー。フロントホイール寄りの1気筒分が無くなっていて、3気筒120度クランクを採用。個人売買時に前オーナーさんに継続車検をパスして頂いたので、エンジン始動は極めて良好。各機能もすべて良好なコンディションのようだ。押し歩きが重いので、ブレーキやホイールベアリングは要チェックだろう。

直列3気筒エンジンといえば、昔と今のヤマハが得意 

直列4気筒の4番シリンダーを廃止した3気筒エンジンを搭載。したがって排気量は750cc。厳密な確認はしていないが、どうやらエンジン本体以外のミッションや駆動系、フレームを含めた車体骨格はすべてK100シリーズと共通らしいが、ほんとですか?ツインカム2バルブエンジンを搭載した初代Kシリーズだったが、後に4気筒のK100は4バルブ化され、さらに排気量を1100ccにアップデートしたニューモデルへと進化した。比較試乗すると初代2バルブシリーズの方が低速トルクはモリモリ。4バルブエンジンは高回転域での走りを優先した設計らしい。ぼくはトルク重視型なので2バルブ贔屓。では、3気筒ナナハンになると、どんな走りになるのか?過去に経験があるヤマハGX750みたいなのかな……

昔の憧れを現代で再現しよう!!なんて思い……

見た目が汚らしくても、欠品部品がほぼ無かったのは大変良かった。Kナナゴーシリーズは決して人気モデルではなかったので、1980年代後半のモデル用補修部品が果たして入手できるのか?大変だろうなぁ、と当初は思った。ところが意外や意外、世界的に中古部品は潤沢な状況でした(今のところ)。ナンバープレートホルダーにはBMW JAPAN CORPのロゴが入っていたはずだが、このナナゴーには無かった。もしかして個人輸入車!? ちなみに、最初に憧れたBMWと言えば、四輪の2002tiiの〝M″ラインでした。

POINT

  • ピカピカ仕上げのポイント・コンプリート車を磨き込むには限界がある。指先が入らないような箇所の磨き込みは可能な限り単品部品で磨きたいもの。しかし、それにも限界がある。それでも磨いて仕上げます!! 

偶然に取材先でK100RSを見た時に、あの日の感覚がフラッシュバック!!そんな出逢いの日から2バルブ時代のK100RSの中古車探しを秘密裏に開始したわたくし。不人気車なのは知っていたが、思いの外、手頃な中古車が数多く、それこそ20~30万円もあれば、かなり程度が良い中古車を個人売買なら購入できる環境だった。また、インターネットオークションで調べると、国内外を問わず分解バラバラにされてしまった部品販売例が数多く、例えば、ネットオークションに出品されている部品だけでも驚きの点数。

そんな環境なら、中古車探しも部品探しも何とかなるかな!?なんて思っていた矢先に、仲良しのバイク仲間から「K75Sなら知り合いのところにありますよ……」といった電話が入った。そんなこんなで、中古車は出逢から始まる、などと自分に問いながら、その直列3気筒のナナハンを購入することになった。さすがに4速発進までは確認しなかったが、750cc直列3気筒エンジンでも、低速トルクは十分以上あり、前オーナーさんは、ぼくの目の前で半クラッチ操作しながらも余裕の3速発進を決めてくれた。ナナハン3気筒でもトルクフルなその走りは。同じ時代の日本車、現代の日本車と比べても、明らかに個性的なのは言うに及ばない。

ということで「超不人気車」間違いなしのBMW。2バルブ直列3気筒エンジンを搭載したK75Sをベースに「不人気外車だからこそ楽しめるリフレッシュ企画」を展開。第一弾の完成域は、一番上のメイン画像になりますが、ここまでの実作業やぼくなりの考えを、今後、ここでレポートしていこうと思います。あなたも是非「不人気外車の美し仕上げ」にチャレンジしてみませんか~♪

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    2バルブのKシリーズの中古って、電気系に爆弾を抱えてるイメージしかないよ

  2. 安井信博 より:

    楽しみな企画が始まりましたね。期待してます!

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