撮影協力/ドリーム商會 http://dream-shoukai.jp/

幾多の歳月が刻み込んだ雰囲気=未再生車両のオーラには、ちょっと違った価値観を持つファンが増えているスーパーカブの世界。「いい感じのサビ」具合が、ある意味、そのようなファン心理を生んでいるとも言えなくもない。しかし、ここまで程度が良い車両となると、その美しさをさらに維持したい、なんて考えますよね?

お題目◎行燈カブのタッチアップ補修

長年の利用で擦れハゲたペイントを補修依頼

リアフェンダーを部分的に補修しようと思った最大の理由は、以前に青ペンキを飛び散らしたまま放置した跡があり、それを拭き取ろうとシンナーで拭いたら全体がハゲたためだ。70年モデルあたりからハンドル右側の上部にコーションデカールが貼られている。そのデカールに補修の影響が出ないように、デカールはしっかりマスキングしてから作業開始した。

純正カラー名称「ターフグリーン」の調色=色合わせ  

最初は自然光である程度まで調色。このグリーンに近づけるために何色もの塗料を混ぜていく。おおよそ色が決まりつつある中でテストピースへペイントして実車と比較。仕上げ作業を行うペイントブース内環境でも調色微調整。現車を見る限りでも、フレーム本体のペイントとハンドル周りのペイントは、劣化の進行具合が違っている。

汚れや油を落として補修個所の磨き込み 

車両程度が驚くほど良い「行灯」時代のスーパーカブ・スタンダード。カモメK1がデラックス・モデルとして登場したため、旧ボディデザイン(別体ガソリンタンク仕様)のスーパーカブは、この時期、スタンダードと呼ばれ、デラックスと併売されていた。部分的なキズや汚れ補修が今回のテーマだが、調色がおおよそ完了したので補修部分の汚れ落としと下地磨きを開始。補修ペイントする箇所以外はコロナマスカーでまるまる車体をマスキング。ペイントブース内へバイクを移動後、最終的な調色微調整を行った。

補修患部以外は完全マスキングで作業開始

自然光である程度まで調色するのが基本のようだ。使っていたカラーは、グリーン、黄色、濃ブルー、黒のほぼ4色。暫定的な調色完了後にペイントブース内で微調整。フレームボディやリアフェンダーの患部周辺に対し、ハンドル上面はやや暗めに退色していた。まずはリアフェンダーの色味に合わせて調色を進め、リアフェンダーとハンドル上面患部にうっすら吹き付けて、色合いの様子を確認。周辺との色味を比較し判断してから本格作業で仕上げられた。

原付二種の「△」マークもマスキングでタッチアップ

原付二種の△マークに目立つキズが入っていたので、最後にこの白部分のタッチアップが行われた。スーパーカブが好きな工房店主だから、こんな面倒な作業も引き受けて下さった。リアフェンダーとハンドルの補修は、純正ペイントのような安く薄い仕上がりとしていただいた。そうしないと、純正ペイントのままのその他とつり合わなくなってしまうからだ。この先「薄汚れてくるといい感じにつり合うはずです」とは小島代表。

POINT

  • スーパーカブ×メンテの世界・ノーマルの個性、長年乗り込まれた味、自分だけのスペシャルメイド&カスタムetc……。すべてに於いてオーナーの楽しみ方を反映することができるスーパーカブの世界。ドノーマルにも美しさがあるのが歴代スーパーカブの特徴。美しく乗り続けよう!!

「ヘンに補修すると雰囲気が悪くなってしまいますから、部分修理は難しいのが本音です。でも、ここまでコンディションが良い車両となると、個人的にも補修仕上げをお勧めしたくなりますよね~」とは、ドリーム商會代表の小島さん。旧車が大好きで、自身も数多くのホンダ60sを所有することから「マシンオーナーさんの気持ちがよくわかります。確かにこの部分は、このままではかわいそうですよね。補修ペイントに気が付かれないような仕上がりにできるのなら、キレイに補修してあげたいコンディションですね、このカブ。それにしても、程度が良いですね~!!」と、旧型スーパーカブをよく知る小島さんから観ても、程度がかなり良く見えたのが1972年型の行灯カプだった。

メーカー資料によれば、1966年に発売された後期型C65からの継続で採用されてきたのが「ターフグリーン」と呼ばれる「芝生の緑」。ペイント名称の由来が、まさにその芝生の緑なのだ。今回は、緑と黄色の基本色に加え、濃紺と黒をごくわずかに追加して調色。このターフグリーンを再現して下さった。

ドリーム商會では、部品の部分塗装の仕事も請け負っている。また、ユーザーニーズがあり、ソリッド色であればタッチアップ用塗料も部品の納品と同時に用意しているそうだ。「程度が良いから塗り直したくない!!でも、キズが気になる……」といった車両を所有するオーナーさんは相談してみることをお勧めしよう。

ドリーム商會
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