YAMAHA Trail 250 DT1 1969

近所のバイク仲間が長年所有(20数年)していた部品取り車のDT1。レストアするつもりで「コツコツ部品集めしていたそう」なので、縁あってこれから先の作業を担当させて頂くことになった。本格的な作業へ取り掛かる前に、可能な限りやっておくべきことが多いのもフルレストア作業。完成車を所有しているバイク仲間がいけば、見本車として詳細ディテールを撮影させていただくのも、ひとつの資料と言えるだろう。

前回はコチラ!

基本骨格の「フレーム」は大丈夫ですか!?

曲がった、歪んだ、などなどのフレーム骨格の整体修理から、曲がったホイールの修正やペイント仕上げなどなど、普通のバイク屋さんではなく、バイク屋さんが依頼する修理屋さんとして知られているのが静岡県掛川市のシャシテック。連絡を入れてスケジュールを予約し、まずは現状フレーム骨格のコンディションを「診断」していただいた。バイクフレームの基準はスイングアームヒボットにあり、その位置関係に対してステアリングヘッドパイプの位置関係が正しいか?専用の測定機器で事前診断を行った。スイングアームピボットシャフトの代わりに測定器のマウントシャフトを差し込み、スイングアームピボットの固定から作業開始。

レーザーポインターでステアリングの歪み測定

スイングアームピボットを固定したら、ステアリング周り一式を取り外し、ヘッドパイプにレーザーポインターで測定するための検具を取り付ける。おそらく過去の転倒が原因で、スイングアームピボット基準に対して首先=ステアリングヘッドパイプが、進行方向に対して時計回りにほんの僅か歪んでいた。歪みが無しなら検具の先端にポインターの赤点が照射されるはずだ。昭和の接骨院の如く、ここから先は「整体」の要領で歪みを補正修正。ステアリングヘッドパイプの検具を補正棒へ交換し、定盤に固定されたチェーンブロックで補正棒を引っ張る。このあたりの作業進行は経験者のなせる業。補正修正で戻り過ぎない程度にチェーンブロックを引っ張り、フレームのバックボーン=メインパイプを大型ゴムハンマーで一撃。振動が伝わり歪みが補正され、検具でレーザー測定し直すと、尖った検具先にポインターが当たった!! こりゃ凄い!!

分解作業前に各部のコンディションを再確認 

フレーム歪みを補正修正してビシッと決まったからと言って、即刻車体各部の分解作業に取り掛かってはいけない。まずはフレーム関連の各部詳細を点検してみよう。サイドスタンドピボットボルトにガタは無いか?転倒などでステップが曲がっていないか?などなど、他にも様々な確認作業がある。分解前に気になる各部を補正修正してからレストア作業に取り掛かろう。サイドスタンドピボットに摩耗やガタは無かったが、接地部分のヒールがサビで朽ち果てていた。マウント部分に曲がりは無く、サイドスタンドで車体が傾き過ぎることも無かった。フレーム修正の時に取り外したステムベアリングレースはコーン(スチールボール)による打痕やサビが明確だったので、組み立て復元時に新品部品に交換しようと思う。19インチから21インチへ組み換えられていたフロントリムは、センターリングされておらず、スポーク組み換えがいい加減だった。

肝心のエンジンはコンディション良好!?

車体各部の不具合に対して、エンジンコンディションは良さそうな印象だった。スパークプラグを外してシリンダーヘッドのネジ山を覗き見ると、ネジ山がナメている感じは無く、しっかりトルクを掛けてプラグを締め付けられた。プラグを外したときに防錆スプレーをシリンダー内に吹き付け、キックを優しく踏み込むとキックはスムーズに降りる。マフラーを外して排気ポートを覗き込むと、ピストンスカートにひっかきキズなど、目立ったキズは無かった。これはラッキーなコンディションかも!?

レストア作業に必要不可欠な各種資料は手元に欲しい

フレームの歪みを補正修正して、フレーム骨格周辺の不具合要素を確認し終えたら、ここで初めて分解バラバラ作業に取り掛かれる。コンプリート状態であれば、部品の有無欠品も明確になるので、行き当たりばったりな作業進行ではなく、後々必要になる部品や作業内容を想定しながら分解作業に取り掛かろう。不足部品があるときに役立つのがメーカー純正パーツリストやサービスマニュアル。イラストや写真から不足部品やその部品の形状などを理解判断することができる。将来的には、見つからない部品を自作するケースも考えられる。

POINT

  • フルレストア前のポイント・ベース車両はいきなり分解するのではなく、不足部品や欠品部品の有無を明確にしてから本格的な作業に取り掛かろう。また、オフロード車であり、モトクロスユースの形跡もあったので、作業前にフレーム骨格の歪みや曲がりの診断を進めるのも一考だ。完成後のフレーム修正では二度手間になる。

長年保管放置されてきたバイクの素性やコンディションが、果たしてどんなものか!?車両オーナーでないとわからないことは数多くある。長年保管してきたバイク仲間にお話しを伺うと、どうやら「購入以前はモトクロマシン」だった様子。そんなお話しながら、本格的に走らせていた様子は無いので、河原で楽しむ程度だったのか!?

いずれにしても、仕上がってから「あそこが、ここが……」となるのは面倒なので、分解前にフレーム骨格の診断と、気になる部分は修正してから車体を分解する。フレーム骨格の診断は、掛川市のシャシテックへ依頼した。「ローリングシャシーにエンジンを搭載してある状態で持ち込んでくださるとありがたいです」と落合代表。

今回のようなヘッドパイプの歪み修正依頼は数多いらしい。困ってしまうのが「フルレストア完了後のコンプリート車」になってからのフレーム修正だそう。補正作業の過程でペイント後のフレームをゴムハンマーで叩くこともあるので、ペイントにダメージが及んでしまうケースもあるそうだ。過去にそのようなお話しを伺っていたこともあったので、今回は作業開始前にシャシテックへバイクを持ち込み、診断からの補正修正を依頼して大正解だった!!   たぐちかつみ

撮影協力/シャシテック  http://www.chassistech.jp

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