構造的には外気から遮断された印象が強いブレーキキャリパーのピストンシールやダストシールだが、より外気に近いダストシールの溝は、汚れの堆積で確実に蝕まれている。雨天走行中の水分が堆積しつつある中でブレーキフルードによって吸湿され、それがカルキのようなスラッジとして現れる。このスラッジ除去に大きな意味があるのだ。ここでは積極的なクリーンナップで、ブレーキ性能を維持しよう。

キャリパーピストンのシール溝に注目!!







 

キャリパー本体とブレーキピストンの間で気密を保つ役割のピストンシール溝には、ブレーキフルードの吸湿性によってスラッジが堆積してしまう。ピストンが作動する際にフルードが漏れないようにシールするが、極僅かなフルード滲みによっても水分を寄せてスラッジを形成してしまうものなのだ。スラッジが溜まるとシール溝内部の断面形状が変化し、リング状のピストンシールが部分的に押されるように変形してしまう。これがブレーキピストンの作動性を著しく低下させる大きな原因でもある。

どんなに徹底管理していたつもりでも、コンディションを完璧に維持するのは難しいものだ。だからこそ「定期的にブレーキキャリパーをオーバーホール」して、シール溝内をクリーンナップしておきたい。そんなときに自動車ワイパーの骨金を利用することで、効率良く作業進行することができるが、キャリパーシール溝をクリーンナップするための特殊工具も販売されている。画像の商品は、自動車専門工具店で知られるストレート製のオリジナル商品。キャリバーシール溝のクリーニングツールだ。

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