良く効くケミカルは素晴らしい!! 

0330メンテ

最初は厚かったはずのブレーキパッドが徐々に減ってくるのと同時に、キャリパーピストンの露出量は徐々に増えていく。このピストン外周に堆積した汚れが「ピストンダメージの源」になってしまう。キャリパーピストン外周をクリーンナップしたら、落とした汚れをパーツクリーナーで洗い流してエアーブロー。その後に「MR20メタルラバー」を吹き付けて、ピストンをキャリパー内に押し込むと、その後のピストン作動性は驚くほど良くなる。


旧車の鉄ピストンなら尚更効果的!! 

作業前のキャリパーピストン画像と比べれば、その美しさや仕上がりがハッキリとわかるはずだ。ピストンを露出させ過ぎないのが作業時のポイントである。露出させ過ぎてピストンがキャリパーボディから抜けてしまうと、せっかくの「効果的手抜き作業=良い意味での手抜き作業」の意味が無くなってしまう。この方法ならキャリパーを分解せずに好結果を間違いなく得ることができる!!



POINT
  • ポイント1・キャリパーピストンの汚れがブレーキフィーリングを大きく左右する 
  • ポイント2・ キャリバーピストン汚れを早め早めにクリーニングすることで消耗部品交換サイクルを長くできる
  • ポイント3・ CLEANINGによってブレーキの効きが良くなり、それを持続することもできる!!

ブレーキメンテナンスの第一歩は、「ブレーキキャリパー周辺の洗浄にある」と言っても過言ではない。特に、ブレーキパッド付近には走行中に付着した砂利や削れたパッドのカスなどが堆積しやすいことでも知られている。これら不純物が、パッドの摩擦面とローター摺動の間に挟まれてしまうことで、それが原因となってローター摺動面が凸凹に磨耗してしまうのだ。走行距離が数万キロといった車両でも、ブレーキローターの程度が極めて良い例を時折見掛けることがあるが、車両のオーナーさんにそのあたりのお話を伺うと、ブレーキキャリパー周りの掃除を頻繁に行なっていたり、実は「雨天未使用車です!!」といった言葉を聞くことができる。裏を返せば、クリーンナップを徹底するだけでも、大切なパーツのライフを「長~く延ばすことができる!?」ということにもなるのだ。


ブレーキユニットで重要なのは、絶対的な「制動力」と「コントロール性が良い」という点だろう。特に、後者が顕著になることで、ブレーキング操作が意のままになり、走ることがとにかく楽しくなる。特に、サーキット走行では、効き以上にコントロール性能が重要になる場面が多い。仮に「ちょっと効き過ぎ……!?」と感じたときは、パッドのチョイスを変更することで、ライダーの好みに合わせることも可能なのだ。

ブレーキキャリパーは、分解メンテナンスしなくても、コントロール性を改善回復させることができる。具体的には、パッドを外してピストンを可能な限り露出させ(出し過ぎるとピストンが外れてしまうのでNG!!)、ピストン外周の汚れを除去すれば良いのだ。たったこれだけの作業で、ブレーキコンディションは想像以上に良くなるものだ。軽度な汚れなら歯ブラシ、汚れがひどいときには真鍮ブラシや不織布シートの細目を使うのが良いだろう。磨いた後に金属とラバーの作動性を高めるケミカル「MR20メタルラバー」を吹き付けることで、作動性は一気に良くなり、ブレーキのレバータッチは驚くほど改善されるはずだ。



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