SOHCエンジンのタペット調整といえぱ、一般的にはロッカーアームに組み込まれるアジャストボルトで行い、調整後の隙間(タペットクリアランス)はロックナットで維持するタイプが多い。ツインカムエンジンでも、ロッカーアームを持つタイプの中にはアジャストボルト仕様もあるが、直押しタペットの場合は、アウターシム仕様とインナーシム仕様の2タイプ。自動車エンジンの中には、タペットとシムが一体化された仕様もあるが、いずれにしても重要なのがタペットクリアランスの調整作業である。ここではカワサキミドル4気筒の「インナータペットシム調整」の様子をリポートしよう。

データの「書き取り」が何よりも重要

ペラペラで薄いノート紙やコピー紙に書き込むと、エンジンオイルでベトベトになり使いにくく見にくくなってしまうので、新品ガスケットが入ってくる厚紙の台紙などを使って、レイアウト通りに書き込むと作業性が良い。

書き取り表に「実測データ」を明記





厚紙や段ボール箱の切れ端を使ってデータ書き込みシートを作る。吸入INと排気EXの向きとシリンダーヘッドのレイアウトを厚紙シートに明記した。現状のタペットクリアランスを測定する際には、より厳密にデータ測定するのが良い。タペットにカム山がのりあげていない部分をベース円と呼ぶが、クランクを回してカムを回転させ、敢えてベース円をズラして何か所かで測定することで「クリアランスの幅」を知ることができる。この幅を知ることで「交換シムのチョイス」を、より厳密に行なえるようになるのだ。

わかりやすく間違えない書き込みで

この段階では、現状のクリアランス測定データを書き込めば良い。ベース円にバラツキがある際には、測定データのバラツキ範囲を明記しよう。すべてのバルブのタペットクリアランスを測定明記したら、いよいよカムシャフトを取り外して、タペットインナーシムの現状寸法を明確にする。16バルブモデルなら2倍、6気筒の24バルブなら3倍の測定データになります。データ測定だけでも大変です~

「現状クリアランスとシム厚」を明記







カムシャフトを取り外したらインナーシムのタペット筒をタコ棒で引き抜く。作業は慌てず1箇所ずつ進めていこう。シムを抜き取ったら厚さを確認。シムへのプリント数値が消えていたら、マイクロメーターで必ず測定しよう。測定した隙間データと現在使用しているシムを一覧表に当てはめれば、一発で「必要なシム厚」が決定する。現状データを測定して、必要なシムを換算するよりも、メーカー純正サービスマニュアルに記載された一覧表を見た方が、圧倒的に早く作業性が良い!!サービスマニュアルの一覧表(ゼファー用を利用した)があれば、使うシックネスゲージは0・15mmと0・25mmの2枚で良い。0・15mmが入って0・25mmが入らなければ、規定クリアランス数値の範囲内だと判定できる。

ヘッドカバー内チェーンスリッパーを交換



タペットシムを交換したらタペット筒を元通りに復元し、バルブタイミングを確認しながらカムチェーンの張り込みを行う。カムチェーンを復元したら、再度、シックネスゲージでタペット隙間を測定しよう。測定クリアランスが設定値範囲外だったら、その部分だけ再度調整し直そう。タペット調整が終了したらヘッドカバーを復元するが、このヘッドカバーの内側にはゴムブロックのカムチェーンスリッパーが組み込まれている。ゴム部品は消耗品なので、タペット調整時には新品部品に交換しよう。

POINT

  • ポイント1・メカノイズが大きくなる前に調整したいのがタペットクリアランス 
  • ポイント2・ 現状データを書き込むレイアウト図を作ろう
  • ポイント3・ 同時に作業できる消耗部品は交換しよう

タペット調整をいい加減に行なうと、エンジン始動直後からメカノイズが激しく出たり、完全暖機後なのに、アイドリングが不安定になるなど、様々な症状が発生してしまうことがある。タペットクリアランスの確認調整時に必要不可欠なのが、潰れたり折たりしていないシックネスゲージだ。短いサイズのものよりも、やや長めのゲージの方が測定しやすく作業性が良い。

伝統のツインカムヘッドを搭載したカワサキ空冷ミドル4気筒のタペット調整も、シムタイプ(インナーシム)で行なわれる。機種的には、KZ650のザッパー系エンジンやGPz1100F系エンジンに使われているタペットシムとは共通部品のようだ。測定時には、上死点マークにこだわらず、各タペットを押し込むカム山のベース円に注目し、このベース円の範囲2~3箇所でクリアランスを測定するのが良い。各バルブの「クリアランス幅=ベース円の2~3か所の測定データ」を知ることで、後々交換する適合シムを素早く探し出せるようになる。要するに、ベース円の一箇所で測定したデータが、必ずしもすべてでデータ一致する訳ではないことを覚えておくと良いだろう。

また、モデルが違っていても、同系列エンジンを搭載したモデル(今回の場合は空冷ミドル系)であれば、サービスマニュアルに記載されているバルブクリアランス一覧表を利用することが。ちなみにノーマルエンジンではなく、ボアアップしたようなチューンドエンジンの場合は、発熱量が圧倒的に増えるため、タペットクリアランスデータは規定値範囲内の最大値でシム調整するのがおすすめだ。これはモンキーのチューニングエンジンでも同様である。チューニングエンジンのタペットクリアランスは「規定最大値~+アルファ」にしよう。

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