G10とかG15とか、7.5Wとか10Wとか…フォークオイルって種類が多くて何を選べば良いのかよく分からない!いつ交換すれば良いのかも分からない、どうやって交換するのかも分からない…。

今回は分からないづくしなフォークオイルについて、粘度の見方やフォークオイルの交換時期、更に交換方法からおすすめフォークオイルまで一挙に紹介します!

1ページ目ではフォークオイルの役割や粘度の見方。
2ページ目では交換時期や自分のバイクにあう粘度の調べ方。
3ページ目では実際の交換作業とおすすめのフォークオイルをご紹介!

フォークオイルにはどんな役割があるの?

まずはフォークオイルがどういった働きをするのかをご紹介します!

バイクのフロントフォーク、つまりフロントサスペンションはバイクの前輪を支え、路面からの振動や衝撃を吸収します。
フロントフォークにも形式がいくつかありますが、ここでは最も一般的で私達もよく目にする「テレスコピック式フロントフォーク」を例に挙げて簡単に説明します。

今町を走っているバイクの殆どはこちらのテレスコピック式フロントフォークという形式のサスペンションを使っています。

こちらの形式では、スプリングとオイルダンパーを使って衝撃を吸収します。まずはスプリングが路面からの衝撃を吸収し、それを更にオイルダンパーが減衰させるという段階を踏んでいます。この減衰という役割を担うダンパーロッドに入っているオイルこそがフォークオイルなのです。

オイルダンパーによる減衰が無ければ、スプリングが外から衝撃を受けるたびにボヨンボヨンと伸び縮みを繰り返し続け、車体が安定しなくなってしまいます。

フォークが伸縮する際にフォークオイルは「オリフィス」という穴を通ってダンパー内からオイル室に移動して行きます。
粘度の高いフォークオイルが小さい穴を通過する際には、そこで大きな抵抗が発生します。これがオイルダンパーが減衰力を生み出すメカニズムです。

フォークオイルの粘度って?

フォークオイルがオリフィスを通る際に生じる抵抗が減衰力となるので、フォークオイル自体の硬さがサスペンションの特性に大きく影響します。

フォークオイルの硬さとは、言い換えればオイルの粘度のことです。オイルの粘度が高くドロッとしているほどフロントフォークの減衰力が強くなり、粘度が低くサラッとしているほど減衰力も弱くなります。

バイクはオフロードから超高速のサーキットまで、様々な走行シチュエーションがあります。
オフロードなど路面が荒れている道を想定している場合は、粘度が低いオイルを使用して減衰力を弱めに抑え、高速域で更に高荷重をかけるサーキットユースでは高めの粘度を使用し減衰力を強めに設定するなど、用途に合わせたフォークオイル選びが重要です。
このような使い分けのために、各オイルメーカーは粘度ごとに商品をリリースしています。

フォークオイルの粘度の見方

では実際に販売されているフォークオイルを見てみましょう。

写真で示している「G-15」と「G-10」という数字の部分がフォークオイルの粘度表記です。

「G」は「グレード」の略であり、その後に続く数字がフォークオイルの粘度を示しています。
数字が大きくなればなるほど粘度が高く、オイルの硬さはG-5

イメージとしては、オフロードなど路面追従性を重視するバイクにはG-5からG-10の柔らかめのオイルを使います。
また純正指定の粘度として多いのがG-10のフォークオイルであり、街乗りからちょっとしたスポーツ走行までといったようなセッティングには最適です。
更にG-15のオイルはそこから速度レンジを上げる場合に使用する粘度です。スポーツ性能や耐熱性能に重点を置いたセッティングになります。

グレード表記とSAE表記

では続いてこちらの2つのオイルを比較してみましょう。

これら2つのオイルは同じ「10」という粘度の表記がありますが、実際の粘度は大きく違います。

画像右側のオイルは先程例に挙げたオイルと同じもので、粘度表記は「G-10」です。対して左側のオイルは「10W」となっており、グレード表記とはまた違った「W」という表記が使われています。
この「W」という表記はSAE規格というオイル粘度の統一規格に基づく表記です。エンジンオイルはほぼ全ての商品がこちらの規格に則って粘度が表記されているので、みなさんも馴染み深いのではないでしょうか。
それに対してグレード表記はメーカーが独自に設定したグレードであるため、SAE規格で表記されているフォークオイルと単純に粘度を比較することが出来ないのです。

動粘度で比べよう!

では異なった規格で表記されたフォークオイルの粘度を比較するにはどうすれば良いのでしょうか?
答えとしては「動粘度で比較する」になります。

動粘度とは”mm2/s”という単位で表される粘度の単位であり、フォークオイルが特定の温度条件下でどれだけの粘度を保っているかということを表しています。

        

メーカー名 オイル名 40℃時動粘度(mm2/s) 粘度(SAE表記)
HONDA クッションオイルスペシャルⅡ 5W 16.1 5W
クッションオイル5W 16.2 5W
クッションオイルスペシャルⅢ 10W 36.1 10W
クッションオイル 10W 34.7 10W
クッションオイルスペシャルⅣ 5W 13.8 5W
YAMAHA サスペンションオイルM1 18.5
サスペンションオイルS1 15.8
サスペンションオイルG5 17.5
サスペンションオイルG10 33.2
サスペンションオイルG15 47.4
SUZUKI L-01 15.3
G-10 33.3
G-15 46.8
KAWASAKI フォークオイルG5 17.1
フォークオイルG10 32.7
フォークオイルG15 47.2
フォークオイルKHL15-10 14.9
他のオイルの粘度をもっと見てみる
メーカー名 オイル名 40℃時動粘度(mm2/s) 粘度(SAE表記)
WAKOS FK-01 15.4
FK-10 33.6
FK-20 53.4
SHOWA SS-05 15.5
SS-7 16.3
SS-8 35.2
SS-15 19.6
SS-47 36.2
MOTUL FORK OIL EXPERT MEDIUM 35.9 10W
FORK OIL EXPERT MEDIUM-HEAVY 57.1 15W
FORK OIL EXPERT HEAVY 77.9 20W
FORK OIL FACTORY LINE VERY-LIGHT 15.0 2.5W
FORK OIL FACTORY LINE LIGHT 18.0 5W
FORK OIL FACTORY LINE LIGHT-MEDIUM 24.0 7.5W
FORK OIL FACTORY LINE MEDIUM 36.0 10W
OHLINS フロントフォークフルード No.5 20
フロントフォークフルード No.10 40
フロントフォークフルード43R&T(NO.5) 19
フロントフォークフルード No.20 98
MOTOREX RACING フォークオイル 2.5W 15.1 2.5W
RACING フォークオイル 4W 16.0 4W
RACING フォークオイル 5W 22.6 5W
RACING フォークオイル 7.5W 35.9 7.5W
RACING フォークオイル 10W 52.5 10W
RACING フォークオイル 15W 69.8 15W
PFP フォークオイル G10 29.9 5W
フォークオイル G15 43.28 10W
フォークオイル G20 61.21 10W-40
TGR TECHNIX GEAR TGRサスペンションフルード フォークオイル【5W】 14 5W
TGRサスペンションフルード フォークオイル【7.5W】 20 7.5W
TGRサスペンションフルード フォークオイル【10W】 40 10W
TGRサスペンションフルード フォークオイル【15W】 56 15W
TGRサスペンションフルード フォークオイル【20W】 82 20W
A.S.H OIL フォークオイル FD OIL #11 11.6
フォークオイル FD OIL #15 15.5
フォークオイル FD OIL #20 17.0
フォークオイル FD OIL #30 28.0
フォークオイル FD OIL #33 35.0
フォークオイル FD OIL #40 40.0
フォークオイル FD OIL #58 58.0
フォークオイル FD OIL #73 78.0

上の表は各メーカーから発売されているフォークオイルの、40℃での動粘度を表記した一覧表です。メーカーによっては40℃に加えて、100℃時の動粘度も情報を掲載していますが、ストリートユースの範囲においてはそこまでの高温になることはありません。
なので今回は40℃時の動粘度で各メーカーのフォークオイルを比較していきます。

先程例に挙げた「G-10」の粘度表記のある「PFP フォークオイルG10」は動粘度が40℃時に29.9mm2/sです。対して同じく例に挙げた「10W」の粘度表記のある「MOTOREX RACING フォークオイル」は40℃時動粘度が52.5mm2/sとなっています。
動粘度は数字が大きいほど硬いオイルであり、同じ10という数字ながら動粘度で比べると大きく粘度が異なることがわかります。

更に上記の表を見てみると、各メーカーが出している「G-10」表記のフォークオイルでも、それぞれ微妙に粘度が違うのが分かります。フォークオイルのグレードはメーカーが決めるものなのである程度粘度にバラつきが出ます。
ですが各社共にG-10相当のフォークオイルであれば40℃時動粘度が30~40mm2/に収まっているので、これが一つの目安になります。

G-5=40℃時の動粘度が15~18mm2/s前後
G-10=40℃時の動粘度が30~40mm2/s前後
G-15=40℃時の動粘度が47~50mm2/s前後

G-10だけではなくG-5からG-15までのグレードを動粘度でまとめるとこのように大体の目安を掴む事ができます。
SAE規格でフォークオイルの粘度が表記されているオイルであっても、グレード表記オイルの動粘度の目安と比較すれば、幅広い選択肢からフォークオイルを選ぶことが出来ます!

次ページではフォークオイルの粘度はどういった時に変えるのか、更に自分のバイクにはどんなフォークオイルを入れたら良いのかをご紹介します!

コメント一覧
  1. ゆう より:

    トップキャップが凄く固いとありますが、それはアッパーブラケットを緩めて無いからでは⁉️

    アッパーブラケットのボルトを緩め、フォークの締め付けを解いてあげてからトップを緩めないと、キャップの頭をナメますよ‼️

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