自分でデザインしたグラフィックや文字をカッティングシートに転写し、カッターで美しく切り抜くことで、ワンオフのデカールやエンブレムを作ることができる。バイクいじり好きなら、誰もが一度は「オリジナルデカール」を作ってみたいと考えたことがあるはずだ。一般の艶黒、半艶黒、赤、青、その他にもメタリックゴールドやシルバーなどなど、現在では、様々な色のカッティングシートが発売され、貼り込みに対しても追従性が良く、エアーの噛み込みしにくく、しかもUV=紫外線に対しても高い耐候性を持つ商品が登場している。ここでは、カーボン調カッティングシートを張り込んでみよう。

張り込みやすいマスキングシート



高性能かつ貼り込みやすいことで知られる大手メーカー製商品と似た貼り込み追従性が魅力のカーボン調カッティングシート。全国チェーンの工具ショップ、アストロプロダクツで購入した。スズキのカプチーノを丸まる一台、このカーボン調カッティングシートで仕上げた実例もあるそうだ。

カーブへの張り込み具合をテスト



粘着テープを剥がしてみるなり「高級カッティングシートと同じ雰囲気」だと直感。試しに3次元カーブのドアミラーに張り込んでみた。寸法をザックリ測って切り出し、作業開始。手で持って引っ張る部分を少なくし過ぎたため、実作業には苦労してしまったが、数分後にはご覧の通りのイメージに!!

デザイン繊維の向きを合わせよう



貼り込み作業開始前にヘルメットに組み込まれる内装パーツや各種部品をできるだけ取り外してみることにした。さすがにインナーの緩衝体は外せないので諦めた。このヘルメットのダクト部分はビス留めではなく溶着固定式だった。前側左右2箇所と後方左右一体の合計3箇所に取り付けられているエアーダクトにカーボン調カッティングシートを貼り込むことにした。まずは寸法取りから開始。測定したおおよその大きさより全周10mmほど大きくカット。カーボンの織り目が左右対称になるような切り合せにしてみた。

すべての基本は汚れ落としから







ポリカーボネート素材の帽体にマットホワイトペイントが施されているこのヘルメット。まずは汚れ落としと脱脂から開始。溶剤を使うと塗料や素材が変質する可能性があるので、家庭用洗剤マイペットを利用。粘着保護シートを剥がしたら、ダクト内にある開閉ノブを気にせずに一気に貼り込む。どうやら粘着面にある溝がエアー噛みしにくい秘密のようだ。スパチュラでエッジを優しく押し込む。ダクトの形状に合わせて貼り込みを終えたら、エッジから5mm程度の場所でエアーダクトの外周形状に習ってカッティングシートをハサミで切り落とす。粘着面に溝があるのでハサミの当たりが良く切りやすい。エアーダクトの空気導入部分には空間があるが、その内側に貼り込むようにカッティングシートエッジをスパチュラで巻き込む。スパチュラ平面でRに合わせて押し込もう。

スパチュラを使って細部まで張り込もう





サイド部分の貼り込みは少々難しい。この程度のRならまったく問題無いが、ダクトを外せないため隙間が少ない。僅かな隙間にスパチュラのエッジを差し込み接着する。エッジサイドの巻き込み、押し込みを終えたら、鋭い先端を持つデザインカッターでサイドの巻き込み部分スレスレでカットする。慎重に作業を進めよう。エアーダクトの開閉ノブ部分は、ヒーターで少しだけ温めながらスパチュラで押し込み接着していく。温め過ぎは厳禁!!工業用ヒーターではなくヘアードライヤーで十分。


ノブ部分にカッターで切り込みを入れ、余った部分を隙間に巻き込んだことで、このような美しい仕上がりになった。ヒーターで熱すると伸びるが、冷えると縮む性質もあるので、引っ張り過ぎると後々失敗に気が付く。市販ヘルメットを簡単にオリジナル仕様へとカスタムできる。個性を楽しもう!!

POINT

  • ポイント1・すべての作業の基本は部品の「クリーンナップ」から開始する
  • ポイント2・ カーボン繊維の模様向きを合わせて張り込もう
  • ポイント3・ 細部まで巻き込むように張り込むことで仕上がりが美しくなる

遙か以前のお話になるが、UV対応とか、屋外用で長持ちするカッティングシートを入手するのは困難で、専門業者でなくては購入できない時代があった。しかし現在では、我々サンデーメカニックでも「高性能なカッティングシート」を一般的に購入できる時代となっている。

しかし、それは着色カッティングシートのお話であって、90年代のバイクシーンから様々な場面で多用されるようになった「カーボン織り」を模したカッティングシートは、相変わらず入手は困難………。購入できたとしても、高値で手が届かないケースが実は多かった。単にカーボン織りを模した「印刷仕上げ」ではなく、微妙な凸凹までをも摸した「カーボン織り調」のカッティングシートは、ひとたび貼り込むと、その質感&仕上がりはまさにカーボン織りそのもの。数メートル離れて見れば、まったく見分けがつかないほど、完成度が高いカッティングシートも登場している。

工具取材で立ち寄ったアストロプロダクツ(全国チェーンの工具専門店)で見つけたカーボン調カッティングシートは、三次元曲面に対しても追従性が良いという驚きの商品。同商品を利用し、スズキの軽自動車、オープン軽スポーツのカプチーノの全身をカーボン調ボディーに変身させたそうだ。また、スチール製ツールボックスをカーボン調カッティングシートで張り込むことで、カーボン調ツールボックスを作っているサンデーメカニックも多いそうだ。何よりも嬉しいのが、カッティングシートの貼り込みやラッピング経験が無い者でも、ハードルが低く楽しめる商品が現代の高性能カッティングシートなのだ。ここでは、ヘルメットのエアーダクトをカーボン調に仕上げてみたが、ワークスマシンのような姿を手軽に楽しめるカッティングシートキットもみ数多く販売されているので、愛車の姿を手軽に変貌させてみよう!!

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