エンジン腰上のオーバーホールと同時にボアアップを実践。しかし、エンジン腰下はほぼ手付かずでいるカワサキKZ550GP。ボアアップ後の試運転時には、「クラッチの滑り症状」がやや出始めたので、早速、強化クラッチキットとしても知られる、アドバンテージFCCのクラッチキットを組み込んでみた

クラッチ滑りは確実に体感できる



久しぶりに公道復帰した冬眠車両などでは、スロットルを開けて加速中にエンジン回転が妙に高まってしまったり、追い越し加速でスロットルを開けた瞬間にエンジン回転が高まり車体が力強く前へ進まない………などの症状が出ることが多い。クラッチ滑りを繰り返すとクラッチプレートが焼けて変形してしまい、断続不良が顕著になる。

最新技術のクラッチキット



見た目としては変化がなくても、フリクションディスクの材質が違っていたり、クラッチプレート表面に滑りにくい表面処理を施すなど、確実に進化&高性能化されているアドバンテージFCCのクラッチキット。最新スーパースポーツモデル用から旧車用まで、幅広くラインナップされているので、愛車用適合部品があるか確認してみよう。

エンジンオイルを抜かずにカバーを開ける!?





オイル交換と同時にクラッチディスク&プレートを交換するのがベストだが、作業タイミング的に、エンジンオイルを抜き取りたくないケースもある。エンジンタイプやデザインによっても異なるが、サイドスタンドで前ブレーキレバーを固定して、リヤタイヤの下に木っ端を敷いてリヤ周りを持ち上げることで、クラッチカバーを取り外してもエンジンオイルが流れ出ないこともある。カワサキミドルの場合は、クラッチユニットの下にオイル通路があり、そこからオイルが流れ出るので、それを止めるためにゴム栓を差し込んだ。この状態なら安定作業が可能になる。

意外と容易なクラッチ部品交換作業





メンテナンス製が良いクラッチ構造は、カワサキの初代4気筒モデルのZ1から継承され、その後、数多くのバイクメーカーが同タイプのレイアウトを採用している。ボルト5本の締め付け仕様もガワサキの特徴だ。新品クラッチディスク&プレートは「組み込む前にエンジンオイルに浸し」、摺動材にオイルを染み込ませつつ細かな摺動材の粉を洗い流すのが良い。この作業の効果は、実は大きい。左がアドバンテージFCCの強化スプリングで右がカワサキ純正のKZ550GP用。400用と比べれば強化品のようだが、550GPとはほぼ同じ仕様。スプリング倒れが無い上下研磨仕上げは、クラッチスプリングには重要な要素だ。

組みつけ順序を正しく





エンジンオイルに浸したクラッチディスク&プレートを順序良く組み込んでいく。鉄板のクラッチプレート凸凹部の面取り側はエンジン側(奥側)に向けて組み込むことで、クラッチミート時のスムーズさを得られるようになる。シャフトセンターに差し込む通称「きのこ」の棒側先端と、きのこ上面部分には二硫化モリブデングリスをごく少量塗布しよう。組み立て初期のカジリ防止だ。後のモデルでは、このお皿部分にニードルベアリングが入る例が多い。コントロールプレートを組み込み、クラッチスプリングを締め付けたらクラッチレリーズの調整作業を行なおう。この部分に僅かな遊びが無いと、クラッチ滑りの原因になってしまうのだ。

クラッチリフトを「目視確認」する意味



クラッチカバーを閉じる前に、シート越しにクラッチユニットの真上から「クラッチユニットの断続作動性」を覗き見しながらクラッチレバーの握り、放しを繰り返し行なおう。コントロールプレートが傾ぐようにリフトするときには、スプリングをローテーションして、コントロールプレート全体が同時に、平均的にリフトするように調整するのが良い。平均的にリフトするように調整すると、クラッチの切れが良くなる。クラッチカバー側にレリーズがあるタイプは残念ながら目視確認できない。

POINT

  • ポイント1・ クラッチ滑りを感じたらダメージを最小限にするため早めにディスク交換
  • ポイント2・ 新品フリクションディスクとクラッチプレートはエンジンオイルに十分浸してから組み込もう
  • ポイント3・各摺動部には必要に応じてグリスなどのカジリ防止ケミカルを塗布
  • ポイント4・ クラッチレバーの操作状況に合わせてユニット目視できるときには、平均的なリフトアップに調整しよう

オーバーホール直後やボアアップ済みエンジンで全開走行すると、アレ!?と感じることがある。不動車復活させたバイクの場合も、同じ印象を受けることが多々ある。スロットルを開いてもエンジン回転ばかり高まり、力強く加速しない………。そう、それこそがクラッチ滑りの症状である。特に、追い越し加速しようとスロットルをグイッと捻ると、エンジン回転ばかりが高まって、バイクが前へ進んでいかない、あの症状だ。

エンジンオイルやギヤオイル(2ストエンジンの場合はギヤオイル)が温まっていないと、クラッチの滑り症状が起こりやすくなってしまうもの。ところが、十分に暖機運転して温まっているのに、スロットルを捻ると、エンジン回転ばかり高まってしまう………。

「チクしょ~」なんて思う一方で、パワーアップしたエンジンに、実はニンマリ、なんてこともある。しかし、こんな症状は早いところ修理しないと、他の部分にダメージを与えてしまうこともあるので要注意である。

このメンテナンス車両、KZ550GPは、バイクを購入してから一度もクラッチには触れていなかったので、ここは迷わず、強化クラッチとしても知られる、アドバンテージがプロデュースするFCC製クラッチキットに交換した。世界ナンバー1の多板クラッチ技術を持つFCC。世界中のバイクメーカーにクラッチ部品を供給するサプライヤーとしても知られるメーカーである。そんな部品をリプレイス用キットパーツとしてラインナップしているのがアドバンテージ。ディスク&プレート+強化スプリングのベーシックなキットからクラッチバスケット(アウター)を含めたコンプリートキットまで、様々なモデルに対応したキットパーツをラインナップしている。

カワサキミドルシリーズ用だけでも数種類ラのキットパーツがラインナップされているので、適合などの詳細は、アドバンテージWEBでも確認することができる。1979年にZ500が登場して以来、ゼファーΧが生産中止になる30年近くも製造され続けたのがカワサキ空冷ミドル4気筒シリーズ。基本設計が同じでも、細かなところに違いがあるため、複数のキットパーツが存在するのだろう。アドバンテージFCCクラッチキットに組み換えたことで、ストレス無く気持ち良くフルスロットルを楽しめるようになった。

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