格安中古車をゲット!!部品取りにしようか?それとも仕上げて通勤バイクにしようか?そんなん悩みを抱えた経験、ありませんか?状況がどうであれ、そのバイクの素性を知ることは重要なことである。ここでは車両購入時や何かを始める前に「見ておくべき」コンディションやポイントを再確認しておこう。

転倒歴の見極めは極めて重要

外装パーツがキレイでも、交換されてしまえば元々の状況は分からなくなる。すでに部品取り扱いで外装パーツが無い車両でも、フレームのステアリングストッパーを見ることで、例えば、ステアリングステム(アンダーブラケット)がフレーム側ストッパーに強く当たった痕跡があるのか?ないのか?を判断することができる。ストッパーのペイントが大きく剥がれていたり、ストッパーが変形したり、吹っ飛んでいるなどがあれば、過去に転倒歴があると考えられる。車両がハダカなら(外装パーツが無い)、メインフレームの直線部分に金尺を当てることで、メインフレームが曲がっている(追突履歴のあるバイクはこの部分が湾曲してしまう)ことが多い。

インナーチューブに点サビは無いか?

屋外放置履歴が無かったとしても、保管環境のコンディションによってはインナーチューブに点サビが発生してしまうことがある。これは決して珍しいことでは無く、仮に軒下保管でも湿気が多い場所では1年足らずでサビに浸食されてしまうケースがある。特に、作動摺動部分にサビが無いか要注意だ。

水冷車は水路系統に要注意



水冷エンジンモデルの場合は、冷却水のコンディションが大きなカギを握っていると言っても過言ではない。比較的新しいLLC(ロングライフクーラント)なら安心だが、注入から5年以上経過したLLCの場合は、その効果も相当落ちている。LLCではなく水道水などの場合は、最悪で内部通路が真っ赤にサビ、ウォーターポンプのインペラ(スクリュー部分)がサビで朽ち果ててしまっているケースもある。

部品外し前のエアーブローは重要





どんな部品を取り外すときにも、部品周辺には知らない間にゴミが堆積していることもある。したがって、メンテナンスや部品取り外しの前には周辺をしっかりエアーブローしよう。特にスパークプラグは要注意。プラグキャップ周辺にゴミや砂利が溜まっていたり、雨水が溜まっていることもあるので、しっかりエアーブローしてからプラグを外さないと、知らないうちにゴミや水がプラグの取り外しと同時に燃焼室内に落下してしまい、不用にもエンジンコンディションを悪くしてしまうことがあるのだ。プラグを取り外したら初期馴染みの向上を目的に、プラグ穴からスプレーオイルを塗布しよう。

クランク軸を回してみよう



不用意にキックしたり、セルを回してしまったことで、エンジン内部にダメージを与えてしまうこともある。エンジンが動くか?クランクが回るか?確認したいときには、オイルフィラーキャップを外して、内部の様子を覗き見してみよう。水漏れ履歴のあるエンジンは、オイルが乳化してクンリーム状の不純物がキャップ周囲に堆積していることがある。エンジン内部を確認したら、サービスホールを開けてクランクシャフトを回してみよう。この方法なら、違和感があったときに、即、手先に感じることができるはず。

バッテリーは取り外そう



各部の点検、特に、エンジン周りのコンディションを確認する時には、メインキーがあろうが無かろうが、バッテリーを外して電気系の影響を受けないように段取りしよう。また、忘れてしまいがちな部品にエアーエレメントがあるので、エアークリーナーボックスを取り外したときには、中身のエレメントを先に取り外しておこう。

POINT

  • ポイント1・要所を確認点検することで、そのバイクの素性を知ることができる
  • ポイント2・ 部品を取り外す前には周辺をエアーブローしよう
  • ポイント3・ エンジンの作動確認時はキックやセルではなく手で直接動かすように心掛けよう

コンプリート車、部品取り車、ローリングシャシー、時にはフレーム単品だったとしても、そのバイクが使われていた=走っていたときのコンディションは知りたいものだ。特に、中古車購入やレストア用ベースバイクを購入する際には、そのバイクのコンディションを外観から判断しなくてはいけないことが多い。ここでは、ぼく個人がどのように見極めしているのか?その様子をお話ししよう。

その1:登録書類があり、その書類の車体番号と現車の車体番号が一致しているかどうか確認しよう。なかにはいつしか「打刻打ち換え」されている旧車もあり、昨今の旧車ムーブメントの影響で、車検時に陸運事務所で「打刻確認」されるケースが多い。各メーカーとも、打刻文字には特徴を持たせてあり。不審に思われた車両は、メーカー別の刻印台帳で現車確認されることもある。一致しなければ、もちろん登録や継続検査を受けられなくなってしまう。

その2:ステアリングストッパーのコンディションを確認しよう。転倒履歴があると、ストッパーが曲がっていたり、欠落していたり、修理された痕などが明確に残っていることもある。

その3:インナーチューブが曲がっていたり、サビていないか?などなど。三つ又の歪みやインナーチューブの曲がりは修正可能で、インナーチューブのサビも、よっぽどのことが無い限り再生修理可能なので安心だ。もちろんレイトアコストが掛かるものなので、車両購入時には、今後の出費をある程度は想定したいものである。

その他にも、見るべき部分は様々だが、こればかりは経験者の鼻が間違いなく良く効くので、心配な時には、経験豊富なバイク仲間にジャッジメントしていただくのが良い。外装パーツが無い裸車両の場合は、メインフレームの直線部分が歪んでいないか?曲がっていないか?確認することもできる。本気で仕上げたい、フルレストアしたいバイクの「仕上げベース車両」を購入する場合は、とにかく要所をしっかり確認することである。レストア作業を、もっともっと楽しもう!!

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