長年乗ったけれど劣化がひどくて乗りつぶした、もしくは交通事故で修理不能なほど大破してしまった……。そんな感じで、バイクとしての使命を終えた愛車は、そのまま放置すると毎年の軽自動車税が課され続けたり、自宅の駐車スペースを圧迫するなど、問題が山積みです。また、車体をどう処分するかも悩みどころ。ここでは、そんな乗れなくなったバイクをスムーズに処分するための方法を紹介します。

処分の第一歩はナンバー返納と廃車手続き

事故や故障などで乗れなくなってしまったバイクを手放す場合、まずやっておきたいのがナンバーの返納と廃車手続きです。

なぜなら、そのまま放置していると、乗っていないバイクなのに軽自動車税(種別割)を毎年課税され続けるからです。基本的に、軽自動車税は、例年4月1日時点での所有者に課税されるため、3月31日までに手続きをしておかないと、翌年度分を支払わなければならなくなるので注意しましょう。

乗れなくなってしまったバイクを手放す場合、まずやっておきたいのがナンバーの返納と廃車手続きだ

ナンバーの返納と廃車手続きを行う場合、どこに申請をするのかや、必要な書類などは排気量によって異なります。主な流れなどは以下の通りです。

小型二輪(250cc超)の廃車手続き

申請場所:運輸支局または自動車検査登録事務所
必要書類:自動車検査証(車検証)、ナンバープレート、本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)、抹消登録申請書(窓口に設置)、軽自動車税申告書(窓口に設置)、手数料納付書(窓口に設置)、印鑑など

手続き完了後「自動車検査証返納証明書」を受け取る

軽二輪(125cc超~250cc以下)の廃車手続き

申請場所:運輸支局または自動車検査登録事務所
必要書類:軽自動車届出済証、ナンバープレート、本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)、手数料納付書(窓口に設置)、軽自動車税申告書(窓口に設置)、軽自動車届出済証返納証明書交付申請書(窓口に設置)、印鑑など

手続き完了後「軽自動車届出済返納証明書」を受け取る

原付バイク(50cc〜125cc以下)の廃車手続き

申請場所:市区町村の役所
必要書類:標識交付証明書、ナンバープレート、本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)、廃車申告書(窓口に設置)など

手続き完了後「廃車申告受付書」を受け取る

これらはあくまで一般的な例なので、より具体的な必要書類などは、手続きを行う申請場所に直接聞いて下さい。

ナンバー返納や廃車手続きは排気量によって申請場所や必要書類が変わるので注意したい

なお、申請場所は、125cc以下の原付バイクは市区町村の役所、軽二輪(125cc超~250cc以下)や小型二輪(250cc超)は運輸支局か、その出先機関の自動車検査登録事務所です。いずれも基本的に自分の住所を管轄する場所となりますから、この点も注意しましょう。また、手数料は、バイクを廃車にして再び乗らない(永久抹消)のであれば、基本的に無料です。

軽二輪(125cc超~250cc以下)や小型二輪(250cc超)は運輸支局か、その出先機関の自動車検査登録事務所で申請を行う

125cc以下の原付バイクは市区町村の役所で申請する

ちなみに、車両の盗難などにより、ナンバーや書類などを紛失し返納できない場合、警察への盗難届や受理番号なども必要となります。そのあたりも、詳しくは住所を管轄する申請場所に確認しましょう。

手続き完了後の書類は大切に保管

ナンバーの返納や廃車手続きが完了すると、排気量によって、以下の書類をそれぞれ発行されます。

・小型二輪(250cc超):自動車検査証返納証明書
・軽二輪(125cc超~250cc以下):軽自動車届出済返納証明書
・原付バイク(50cc~125cc以下):(原動機付自転車)廃車申告受付書

これら書類は、後述する車両の処分時に重要となりますので、紛失しないようにしましょう。

ちなみに、廃車したバイクの自賠責保険は、解約手続きを行えば返金される場合があります。基本的に、解約時点で保険期間が1か月以上残っていれば、残りの期間分の保険料が戻ることになっているのです。バイクの場合は、少額となるかもしれませんが、この点も忘れずにやっておきましょう。

自賠責保険は、解約時点で保険期間が1か月以上残っていれば、残りの期間分の保険料が戻ってくる

なお、任意保険の場合も、廃車した時点で解約すると、残り期間に応じて保険料の返金がありますが、どの程度の金額が戻ってくるかは保険会社で変わります。また、今後再びバイクに乗る予定がある場合は、「中断証明書」を発行してもらう方がお得です。これがあれば、現在の等級を最大10年間維持でき、新規契約時の保険料を抑えることができます。

車両を無料で引き取ってくれる二輪車リサイクルシステム

ナンバーの返納や廃車手続きが終われば、あとは動かなくなったバイクそのものをどう処分するか。これについては、自動車リサイクル促進センターが手掛けている「二輪車リサイクルシステム」を利用する手があります。

このシステムは、国内二輪車メーカー4社と輸入事業者の計7社(本田技研工業、ヤマハ発動機、スズキ、カワサキモータース、ドゥカティジャパン、ビー・エム・ダブリュー、ハーレーダビッドソンジャパン)が参加し実施しているもの。乗らなくなったバイクをリユース(再利用)、もしくはリサイクルするためのサービスを提供しています。

主な流れは、まず、乗らなくなったバイクがある場合、バイクショップなどが登録されている全国約7000店の「破棄二輪車取扱店」に相談します。そこで、バイクがまだ使える場合は、修理・整備などでリユース。一方、使えない場合は、「二輪車リサイクルシステム」によって、部品などをリサイクル(適正処理・再資源化)するかの判断をしてくれます。

そして、リサイクルをする場合、全国約160か所にある「指定引取場所」へ車両を持ち込めば、無料で引き取ってくれるのです。ただし、指定引取場所への持ち込みは基本的に自分で行うことが前提。また、前述した廃車手続き完了を確認できる以下の書類が必要です。

【二輪車リサイクルシステム「指定引取場所」で必要な書類】
・小型二輪(251cc以上):自動車検査証返納証明書
・軽二輪(125cc超~250cc以下):軽自動車届出済返納証明書
・原付バイク(50cc〜125cc以下):(原動機付自転車)廃車申告受付書

つまり、前述した廃車手続きの際に発行された書類がここで必要になるのです。もし、紛失などで手元にないと、車両は引き取ってもらえないので注意しましょう。

二輪車リサイクルシステムは、参加事業者7社が国内販売した車両を無料で引き取ってくれるサービスだ

なお、廃車手続きや指定引取場所への車両持ち込みは、前述の破棄二輪車取扱店に依頼することも可能です。この場合、手数料などある程度の費用も必要ですが、バイクを運搬できるトランポなどがないユーザーの場合は、こうしたショップに依頼する方が現実的といえるでしょう。

自宅の近所にある破棄二輪車取扱店は、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)の公式ホームページ(下記)で検索できるので、興味ある人はチェックしてみて下さい。

不用品回収業者などに依頼する手もある

このように、二輪車リサイクルシステムは、基本的にかなり便利ですが、注意したいのは、対象車両があること。先に述べた参加事業者7社が国内販売した車両でないと受け付けてもらえません。また、参加事業者の取扱車両ブランドでも、並行輸入車など、参加事業者以外が販売したバイクは対象外となりますので注意しましょう。

また、参加事業者の取扱車両ブランドであれば電動バイクも対象となります。逆に、対象外なのが自転車(電動アシスト自転車含む)、ATV・バギー車、サイドカーの側車部分、ポケバイ、その他バイク以外の製品です。

なお、処分したい愛車が、もし二輪車リサイクルシステムの対象でない場合、自治体の粗大ごみなどには出すことはできません。では、どうするかというと、不用品回収業者などに依頼する手もあります。

こうした専門業者の場合、自宅まで引き取りに来てくれたり、廃車手続きを代行してくれる場合もあるので、検討してみるのもいいでしょう。

いずれにしろ、バイクを正しく処分することは、リユースまたはリサイクルされることで、環境や資源にも優しいことになります。特に、今まで大切に乗ってきた愛車だからこそ、最後にちゃんとお別れする気持ちも込めつつ、きちんとした処分方法を選びたいですね。

乗らなくなったバイクのリユースまたはリサイクルは、環境や資源にも優しい

*写真はすべてイメージです

【参考リンク】
自動車リサイクル促進センター公式WEBサイト「二輪車リサイクルの紹介」
https://www.jarc.or.jp/motorcycle/

全軽自協(全国軽自動車協会連合会)公式WEBサイト「破棄二輪車取扱店名簿」
https://www.zenkeijikyo.or.jp/nirin/shop/

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