2026年4月17日に茨城県稲敷市にオープンしたSHOEIヘルメットパークは、ミュージアム/ショールーム/レストランが合体した、ヘルメットに特化した新感覚の企業ミュージアム。SHOEIのブランド力向上を目的に約3年前から計画が進められ、ライダーの新たなツーリングスポットになることを目指している。その見どころを紹介しよう。

斬新! ヘルメットだらけのミュージアム

SHOEI茨城工場の敷地を拡張して建造されたSHOEIヘルメットパークは、同社の現行全ラインナップはもちろん、歴史的なモデルや著名レーサーの愛用ヘルメットなどを中心に展示する企業ミュージアムだ。

その目的はSHOEIのブランド力向上や魅力の発信にある。ツーリングがてら訪れて、同社のヘルメット作りの歴史やポリシーに触れ、そしてSHOEIのファンになってもらいたい。そんな思いが込められているわけだが、ヘルメットだけの博物館というのはおそらく世界初の試みなのではないか。しかも入場料は無料である(一部体験コンテンツは有料)。

今回は4月17日のオープンを前に開催された内覧会での情報をもとに、この注目ツーリングスポットの見どころを解説していこう。

SHOEI HELMET PARK

エントランスでは稲敷市のマスコット「稲敷いなのすけ」が膝スリでお出迎え。

15〜25%オフのアウトレット品も!

ヘルメットパーク1階にはSHOEIの現行モデルをすべて網羅し、試着や購入が可能なショールーム「SHOEI Gallery HELMET PARK店」がある。ここの目玉は同店限定のアウトレットコーナー。展示で使われた廃番モデルや、軽微な傷や汚れがある製品を定価の15〜25%オフで販売している。ただし、どんなヘルメットがあるかは来てみないと分からない。まさに「来てのお楽しみ」というコーナーだ。

SHOEIの現行全ラインナップが並ぶショールーム。購入やフィッティングサービス「PFS」の実施も可能。

ヘルメットのシェルをイメージしたロゴTシャツや「いなのすけ」とのコラボグッズ、瓶入りオリーブオイルなど、HELMET PARK店だけの限定グッズも。

15〜25%オフのアウトレットコーナー。傷や汚れなどの状態はスタッフが説明してくれる。

そして、ヘルメットパークを訪れたら必ず立ち寄りたいのがピザレストラン「HELMET PIZZA」だ。店内には本格的な石窯が設置され、メニューはナポリピッツァ職人の日本チャンピオンを獲得した有名店が監修。定番のマルゲリータから、SHOEI契約ライダーのマルケス兄弟やファビオ・ディ・ジャンアントニオ、トプラク・ラズガットリオグルにちなんだスペシャルまで、豊富な種類の本格ピザが楽しめる。

内覧会当日に振舞われたマルゲリータ(1930円)。あっさりしたモッツァレラと香ばしい焼き目が超ウマシ!

ピザは石窯で1枚1枚焼き上げる。ジェラートやエスプレッソもあり。

店内はお洒落で落ち着いた雰囲気。

メニューは茨城県守谷市の名店「IL NESSO pizza napoletana」が監修。SHOEI契約ライダーの名を冠したスペシャルピザは、マルケス兄弟がスペイン、ディッジャがイタリア、トプラクがトルコと、出身国にちなんだ素材が使われる。

130個以上が並ぶ「映え」スポット・ヘルメットタワー

そして2階はSHOEIの歴史や技術を体験できる企業ミュージアム。階段を上がると最初に現れるのが当施設のアイコン「ヘルメットタワー」だ。あえて白黒のモノトーンで統一された現行モデルが130個以上も整然と並び、鏡張りによる視覚効果で吹き抜けのように見える、絶好のフォトスポット。来場したらまずはココでインスタにアップだ?!

2階に上がるとドーンと。これは大迫力!

ヘルメットに囲まれる様子をSNSにアップ!

 

さらに現役SHOEI契約ライダーの装備品に加え、エディ・ローソンやワイン・ガードナー、ウェイン・レイニー、阿部典史といった過去の名ライダーのヘルメットや装備品も展示。古いものでは1970年代の片山敬済や、アイルトン・セナ/ジャン・アレジといったF1レーサーの4輪用など、他ではなかなか見られない歴史的製品も並ぶ。

貴重なSHOEIの歴代ヘルメット展示も見物だ。同社が保有する中で最も古い二輪用の「サイクルハット」という製品や、1992年に製造された自転車用ヘルメット、海外で異常な高価格で取引される「JフォースⅡ」など、同社のヘルメットが辿ってきた進化の歴史が一望できる。

陸上/航空/海上自衛隊や白バイ隊員が使用する特殊なSHOEI製品も展示されるなど、とにかくヘルメットだらけの当ミュージアム。収蔵ヘルメットの総数は中の人も把握できないほどだが、おそらく500個には届こうかという勢い。ヘルメットマニアにとって“夢の国”と言っても過言ではない。

左からローソン、レイニー、ガードナー、ノリックと、SHOEIを被ったGPライダーのヘルメットを装備品とともに展示。

1977年WGP350ccクラスの年間王者・片山敬済選手の使用ヘルメット。

伝説のF1ドライバーで、1988/1990/1991の年間チャンピオン、アイルトン・セナもSHOEIを使用。

 

創業当初から現在まで、SHOEIの歴史的モデルがずらりと並ぶ。

ヘルメットパークに展示される最も古いSHOEI製ヘルメット「CYCLEHAT」。表面は革張りで、帽子のようなツバがチャーミング。

1992年発売の自転車用「RC-5」。

2003年登場のJ-FORCEⅡ。アニメの影響で、今も美品には20万円以上の値段が付く。

 

SHOEIが納入する官公庁用ヘルメット。面白いのは航空用ヘルメットで、陸上自衛隊/海上自衛隊/航空自衛隊で全て仕様が異なるのだという。

SHOEIのヘルメット作りを体験できる

企業ミュージアムならではの体験コンテンツも大きな魅力だ。「グラフィックスタジオ」では、熟練の職人が手作業で行っているグラフィックモデルの転写貼り体験が可能(1回1000円)。実物のヘルメットと転写シールでその難しさを経験したら、グッと簡単な缶マグネットに転写シールを貼り、お土産として持ち帰ることができる。

転写シールの貼り付けに挑戦する体験コーナー。まずはスタッフの説明を聞き…

いざチャレンジ。凹凸面にどうしても入ってしまう気泡や水を抜くのが非常に難しい。

上手くいった!と思っても、厳しいスタッフからダメ出しを受ける(笑)。SHOEIでは通常、1年ほどの修行が必要な作業とのこと。

また、「バイクシミュレーション」では、最新のフラッグシップモデル「X-Fifteen」を被り、MotoGPライダーのもてぎでの走行映像や、鈴鹿サーキットの映像に合わせて筐体が自動で傾斜するリアルな挙動を体感できる(1プレイ500円)。

さらに奥のエリアではヘルメットの製造工程も解説。ガラス繊維状態から成形、レーザーカット、塗装、ライナーやパーツの組み立てに至るまでを「展示。併設のシアターでは、ヘルメットが製造される様子や衝撃試験の映像なども上映されている。

前後左右に動く筐体に跨り、プロライダーの走りを体感できるライディングシミュレーター。筆者はもてぎでのマルク・マルケスの走りを選んだが、同じもてぎでも弟マルケスver.の方が、テールスライドを多用していて面白いらしい(笑)。

ヘルメットの製造工程を順を追って見せる展示。

シアターでは工場の詳細やヘルメットの製造工程を動画で学べる。

SHOEIのモノづくりへのこだわりや情熱にどっぷりと浸かれるSHOEIヘルメットパーク。訪問してそのこだわりに心を動かされたら、1階のギャラリーで即お買い上げも可能…と、ビジネス的にもしっかり練り上げられている?! とにかく、茨城方面へツーリングの際はぜひ一度訪れて欲しい。

SHOEI HELMET PARK〈概要〉

場所:茨城県稲敷市江戸崎みらい6-1(圏央道・稲敷ICから車・バイクで約5分)
営業時間:平日11:00〜19:00/土日祝10:00〜18:00
定休日:火曜・水曜
駐車場:2輪/4輪ともにあり
https://www.shoei.com/special/shoei_helmet_park/

  

 

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