バイクのライディングスクールは、自身のスキルや目的に合わせて選択することが重要だ。本稿では、手ぶらで参加できる初心者向け講習から、サーキットでの本格的な走行会まで、国内で開催されている主要なレッスンを「得られる体験」を軸に分類して紹介する。自分に最適なスクールを見つけるための参考にしてほしい。
目次
①手ぶら参加や基礎講習で「不安」を解消したい
運転の不安を解消する基礎を中心としたレッスン。公道での走行に不安を抱える初心者や、長期間バイクから離れていたリターンライダーに最適だ。
Honda Motorcyclist School (HMS)
日本最大級の規模を誇るHMSは、栃木、埼玉、静岡、三重、熊本の「交通教育センター」で開催。基本操作を見直す「初級」から、ライディングスキルを極める「中級・上級」、年齢層に合わせたゆったりとしたペースの「ナイスミドルコース」なども用意されており、体力に自信がない層でも無理なく基本操作を見直すことが可能だ。さらに「オフロード」コースまで多彩なコースを展開している。
HondaGO BIKE LESSON
初心者が最も恐れる立ちゴケなど、初期の不安解消に特化したスクール。参加者には足つきの良いモデルが用意されており、操作への恐怖心を和らげる工夫が施されている。
さらに走行中はインカムを通じてインストラクターからの的確なサポートを受けられる。実際の公道走行をはじめ、国際サーキットを使用した模擬ツーリングなども用意されており、多彩なメニューを通じて、段階的に実践経験を積むことができる。
ヤマハ ライディング アカデミー(YRA)
免許取得直後の若者限定コースや親子バイク教室などを通じて、単なる技術向上だけでなく安全に楽しむためのマインドセットを伝授する。経験豊富なインストラクターのサポート体制を整えているため、施設内のコースから実際の公道を用いた模擬ツーリングまで安心して体験できる。
U30スズキセイフティスクール
30歳以下を対象としたU30スズキセイフティスクールは、スムーズな発進や低速バランスといった公道走行に必要な基礎をじっくり教えてくれる。さらに、予測運転の解説を交えながら乗車技術を反復する30歳以上のスズキリターンライダースクールも開催している。
Safety Riding Activities
カワサキプラザ各店には「Safety Riding Adviser」が在籍しており、納車時の丁寧なアドバイスに始まり、ツーリングや試乗会などの各種イベントに、プロの視点による安全指導を加えてビギナーから熟練ライダーまでトータルにサポート。長く安全にモーターサイクルを楽しめるよう、一貫した安全推進活動を行っている。
②久しぶりに乗るので運転に自信がない
「昔は乗っていたけど今は全く乗っていない」「年に数回しか乗らなくて運転に自信がない」など、走りたい想いと、思うように走れない現実とのギャップを埋めてくれるスクール。
スズキリターンライダースクール
30歳以上で久しぶりにバイクに乗る人、運転に自信のない人が対象。バイクを安全に楽しく乗るために大切な「予測して運転する」ことを解説して、基本の乗車技術を改めて繰り返し練習。ほかにも車両の取り扱い方法にもふれて、楽しく乗ることを再発見できるスクールだ。
③「Uターン・旋回」を極めてうまくなりたい
「ツーリング先での小回りが苦手」「渋滞路のふらつきを直したい」など、具体的な操作の苦手を克服するための、理論的かつ実践的なスクール。
KRS (柏 秀樹ライディングスクール)
パリ=ダカール・ラリーをはじめ世界中のラリーに参戦歴があり、現在ではジャーナリストとして活躍する柏 秀樹氏が校長を務めるスクールで、多くのライダーが苦手とする「Uターン」の克服カリキュラムに定評がある。
教習所とは一線を画す「現実的で実のある」テクニックを伝授しており、理論に基づいた「ベーシック講習」に加え林道デビューやトレッキングを楽しむための「オフロード講習」も開催している。バイクを安全に、美しく操る楽しさを深めたい方におすすめだ。
SRTT (Street Riding Technical Training)
元ホンダスポーツライディングスクールのチーフインストラクターが結成した、「ストリート(公道)」を安全に走るための技術を磨くスクール。「峠のツーリングが怖い」「ヒヤッとしたことがある」というライダーに向け、サーキットや駐車場で、あくまでも公道での安全マージンを高めるための練習を行う。
サーキットでもレーシングスーツ不要で参加できるクラスがあり、一般的なスクールよりも敷居が低く、的確なアドバイスが受けられるのが特徴だ。
④気軽に参加して仲間と楽しみたい
用品店やバイクショップ主催のスクール。ツーリング企画や走行会の“延長線”として参加しやすい点が特徴だ。
那須MSLライディングスクール
大手バイク販売チェーン・レッドバロンが運営する2輪専用コース「那須モータースポーツランド」で開催。基本のパイロン練習からサーキットコースでの実践走行までを1日で学べる。特徴的なのは「雨天決行」の方針で、濡れた路面での走行こそ高度な技術習得の機会と捉えている。レッドバロン会員は参加料が割引になるが、車両はレンタルではなく持ち込み(126cc以上)が基本だ。
⑤「速さ」と「コントロール」を磨きたい
サーキットや広大なコースを使用し、高い速度域でのコントロールや、深いバンク角でのコーナリングを安全に体験・習得できるスクール。
スズキ北川ライディングスクール
元世界耐久選手権チャンピオンの北川圭一氏が直接指導するスクール。スムーズなライディングテクニックを習得するための講義と実践を交えた教習で、ビギナーからベテランまで幅広く楽しくライディングテクニックを学べる。
KAZE SPA直入ライディングスクール(カワサキ)
大分県のSPA直入サーキットで開催される、カワサキ車オーナー向けのスクール。 「初級」と「中・上級」にクラス分けされ、インストラクターによるマンツーマンのレクチャーやタンデム走行での指導が受けられる。目的は速さだけでなく、「余裕を持って走ることで景色がゆっくり見える」ようになること。この余裕が公道での安全にも繋がるという理念のもと運営されている。
ダンロップ サーキットステーション
タイヤのグリップ性能を感じながら、サーキット走行を楽しめるイベント。初心者向けの「チャレンジクラス(Cクラス)」から、ハイパワー車向けのクラスまで分かれており、自分の技量に合わせて選べる。プロカメラマンによる走行写真撮影サービス(会場による)があるほか、レーシングスーツのレンタル(有料)も用意されているため、装備を持っていない方でも挑戦しやすい環境だ。
BATTLAX PRO SHOP 走行会(ブリヂストン)
ブリヂストンが主催するイベントには2種類ある。「BATTLAX FUN & RIDE MEETING」は初心者・中級者向けで、公道走行が少し不安な人でもサーキットで基本動作を確認できる内容だ。一方「BATTLAX PRO SHOP 走行会」は中・上級者向けで、プロショップを通じて申し込み、ライン取りや操作をより深く学ぶ「本気の走行」を楽しめるイベントとなっている。
⑥基礎を反復練習したい
参加費が安く(保険料等のみ)、自分のバイクで気軽に参加できる公的な練習会。とにかく回数をこなして体に覚え込ませたい人向けだ。
Basic Riding Lesson (BRL)
一般社団法人 日本二輪車普及安全協会が主催し、全国各地で開催されている。白バイ隊員などの指導のもと、「走る・曲がる・止まる」の基本を再確認できる。原付から大型まで参加可能で、公道走行に不安があるビギナーを主な対象としており、胸部プロテクターの装着が強く推奨されている。
警視庁 二輪車交通安全教室
東京都在住・在勤者を対象とした、警視庁主催の講習会。「基本に忠実な操作」を徹底的に繰り返すため、基礎体力をつけるのに最適だ。受講には胸部プロテクターの着用が必須となっており、運転技術だけでなく、安全に対する意識も学ぶことができるスクール。
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