欧州連合(EU)は、2035年にガソリンなどを燃料とするエンジン車の新車販売を禁止する方針を見直す。これによりガソリン車やハイブリッド車の販売も一定数認められることになった。極端なEVシフトが緩和され、バイクに与える影響も大きそうだ。東京都では2035年までにガソリンエンジンバイクの新車販売を禁止する方針だが、こちらも撤回は避けられない!?
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100%電動化を見直し、CO2排出量を2021年比で9割減に変更
2021年、EUは新車で販売される自動車が排出するCO2(二酸化炭素)の量を2035年までにゼロにする規制を発表。実質的に販売できるのはCO2を排出しないフル電動のバッテリーEVのみで、ガソリンエンジンやハイブリッドの新車販売を禁止する方針だった。
ところが2025年12月16日、この方針を見直し、CO2排出量を2021年比で9割減とすることでガソリン車、ハイブリッド、水素エンジン車などの販売が継続できるようになった。
欧州の規制は乗用車と大型車が対象で、バイクは適用外だった。とはいえ、後追いで次は「バイクもフル電動が義務化」される可能性があっただけに、今回の方針見直しは朗報。また、各バイクメーカーの中長期的な開発方針にも大きな影響を与えるはずだ。
ちなみに「2021年比で1割」は厳しい数値。2021年の乗用車に関するCO2規制値は1kmあたり95g/kmなので、各メーカーは平均9.5g/kmまで排出が認められる。この排出量はEU産の低炭素鋼の使用、またはバイオ燃料によって補填する必要がある。とはいえ、今後さらにEV化の目標が先送りになり、割合や規制値が見直される可能性は大いにあるだろう。

水素エンジンはCO2をほぼ排出しないが、窒素酸化物(NOX)は排出。また、エンジンオイルの燃焼に伴いごく微量のCO2が出るため、厳密には「ゼロエミッション」と見なされず、欧州では原則として販売禁止の対象に含まれていた。しかし方針見直しで販売可能に。写真はカワサキの水素エンジン(試作品)。
欧州ではEVが想定以上に販売不振、アメリカでもEV優遇を撤回へ
方針見直しの背景には、欧州市場でEVの新車販売シェアが16%程度に留まり、想定より普及が遅れている影響がある。
欧州の自動車工業会をはじめ、ドイツ、イタリアなどからEVシフト反対の声が挙がり、ドイツのメルセデスベンツグループやスウェーデンのボルボは完全EV化の方針を撤回。欧州で多くの主要メーカーが方針の修正を検討している。また、中国製EVの躍進など様々な要因がある。
こうした動きは米国も同様で、トランプ大統領が従来のEV優遇政策を撤回している。カリフォルニア州では2035年までに新車販売の100%をゼロエミッション車にする規制を予定していたが、トランプ大統領が規制を無効化する共同決議に署名。規制を撤回する方針となっている。
そもそもEVは走行時にCO2を排出しなくても、製造時や、充電するための発電時、廃棄時などライフサイクル全体を考えれば、決してエコとは言えない。日本自動車工業会が主張するように、EVに一本化せず、ガソリン車、ハイブリッド車を含め、多様な選択肢を残しておくべきだろう。
東京都は2035年以降、ガソリンエンジンのバイクを販売禁止!
そんな中、気になるのは東京都の動向だ。2020年12月、東京都の小池百合子都知事が都内でのガソリン車の新車販売について「乗用車は2030年までに、バイクは2035年までにゼロにすることを目指す」と方針を表明している。
前述のとおり欧州ではバイクを規制しておらず、日本政府も「2030年代半ばまでにガソリンやディーゼルによる内燃機関車の販売禁止を目指す」としているが、バイクは除外している。世界の流れと違い、東京都だけ急進的にバイクを含めた完全電動化を推進しようとしているのだ。
東京都で“禁止”するのは純ガソリン車で、電動車はもちろん、ハイブリッド車、水素エンジン車は販売OK。商用車やトラックなどが対象かは不明だ。詳細はまだ決まっていないが、ガソリン車を販売した際の罰則は今のところない。
都内の電動バイクの販売比率はわずか12%、東京都のコメントは?
東京都は2025年5月9日に改めて「ゼロエミッション東京戦略Beyondカーボンハーフ」という指標をまとめている。これによると、都内の新車販売台数に占める非ガソリン車の割合は乗用車63%なのに対し、二輪車は12%に留まっている(2023年度実績)。2030年度における二輪車の電動化目標は「35%」、2035年度には「100%」にするのが目標という。
2030年まで残り4年、2035年まであと9年に過ぎない。率直に言って達成は困難。欧州での完全電動化の撤回方針を受け、東京都も計画の見直しを考えているのだろうか? 東京都環境局にコメントを求めたが、記事の執筆時点(2025年12月25日現在)で回答はまだない。
バイクとクルマのEV化を同列に考えるのは無理、東京都は方針の見直しを
東京都が四輪と同じように二輪のEV化を促進するのは、二輪の実態を把握していないことが理由だろう。
クルマに比べてバイクは搭載スペースが少なく、積載できるバッテリーの大きさに限りがある。そのため、現在の技術ではクルマのような航続距離が確保できない。また、重量増が走行性能に直結するため、現状の大きく重いバッテリーは加速性能やコーナリングに悪影響が出てしまう。
ちなみにバイクをHV化した場合、その効果は薄いわりに、値段だけは高額化するため、庶民の足として活躍できなくなる。既に2022年10月で生産終了したが、ホンダのPCXハイブリッドの燃費は51.9km/L(WMTCモード値)で、エンジンモデル比で1.2km/L増加するのみ。価格差は当時のガソリンエンジンPCX160より4万1000円高の44万8800円だった。
クルマと同様に充電スタンドの問題もある。バイク向けに共通バッテリーのシェアリングサービスとして、バッテリーごと交換する「Gachaco(ガチャコ)」という取り組みもあるものの、まだ普及していない。
なお電動バイクは高額ながら、東京都では手厚い補助金(上限48万円)を用意し、普及の一助になっている。だが、この補助金は都民の血税から支払われていることを忘れてはならない。
バイクの電動モデルが四輪ほど普及していないのは、これらの理由がある。ビジネスバイクや近距離用のコミューターならともかく、スポーティなモーターサイクルに関しては、バッテリー技術、インフラ、価格の面においてブレイクスルーがなければ普及は難しいだろう。
電動化について世界的な動きはもちろん、特に東京都の動向に注視していきたい。

WN7を披露した「国産EV白バイ初公開セレモニー」に小池都知事(右)が登場。電動白バイの導入もバイクのゼロエミッション化をアピールするのが狙いだ。小池都知事は元ライダーで、バイクに理解があるはず。最新の電動バイク事情に関しても学んでいただきたい!
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現知事やる事ズレてて都民なんも思わないのかな?プロジェクションマッピングに外苑伐採、噴水整備と無駄金とco2増加に貢献して、ゴミ有料化とか一般人誰一人賛成しないことばっかでない?バイクまでほんとやめてほしい現実見て必要なことできる事やって下さい
ガソリン車禁止の方針にしたがってEV開発に全力を上げたメーカーは悲惨なことになってる、
アホなEV化なんてやめちまえ
シナに尻尾をフリフリな都知事。都民の意見は全てガン無視ですね。