1990年代に国内外のロードレースでその名を轟かせた青木三兄弟の次男、青木拓磨氏。全日本で王座に輝いた後、世界グランプリの500ccクラスにステップアップし、これからという時に1998年のテスト中の事故で下半身の自由が効かない身体になってしまい、現在は車いすレーサーとして4輪レースへ転向し、2023年のアジアクロスカントリーラリーでは総合優勝も遂げています。

その拓磨選手が、モーターサイクルショーであるアプリをお披露目しました。今回はその詳細について語ってもらいます!

「青木拓磨のモータースポーツライフ」前回はコチラ!

バイクシェアのマッチングをより簡単に! 「レッツラゴー」始めました

みなさん、こんにちは。大阪そして東京でモーターサイクルショーがありました。今回、この両ショーに出展していた「Jトリップ」さんのブースに間借りをする形で「Let's・ラ・Go(レッツラゴー)」を紹介するコーナーを出させていただき、僕も現場でPRをさせてもらいました。

大阪/東京MCショーでもアプリを紹介しました。

この「レッツラゴー」は「個人間バイクシェア」というバイクのシェアリングサービスのためのアプリです。今はルームシェアやカーシェアなどいろいろなもののシェアがそれなりに流行っているので「シェアリングサービス」というのはお分かりかと思いますが、それをバイクで展開するというものです。自分の所有しているバイクを希望者に貸したり、乗りたいバイクを見つけて借りたり、というものです。バイクを貸したい人はガレージで眠っているバイクを活用ができますし、バイクに乗りたいと思う方は車両購入をしなくてもバイクを楽しめるというものです。

具体的にはレッツラゴーのアプリ上で、個人情報の登録を行ったうえで、バイクを貸す側(個人)は車両を2台まで登録できます。借りる側は車種や貸し出しの地域を確認し、乗りたいバイクを見つけたら、アプリのチャット機能で連絡を取り合って、使用期間、車両の引き取り場所と返還場所などの詳細を詰めていきます。

貸出期間や金額は当事者同士で決めることとなります。合意ができたら、クレジット決済で費用を前払いすることで準備は完了です。ちなみにこのアプリ、登録料も月額使用料も無料で、この利用の契約が成立した時点で利用料金が発生するというものです。両者で決めた貸出の金額からレッツラゴーアプリの手数料を差し引いた金額が貸し出しを行った車両オーナーの取り分となります。

レッツラゴーでは、こういった個人間のシェアだけではなく、全国約1700拠点のオートバイ協同組合連合会(AJ)の店舗をはじめとする登録店舗(店舗では6台まで登録が可能)でのバイクの貸し出しも可能となっています。

バイクをシェアできるレッツラゴー、加盟店はマップで検索できます。

愛車を他人に貸す、気になることはやはり・・・

結婚や出産などライフステージの変化でどうしてもバイクを処分しなければならなくなってバイクを降りた人、そして高齢でバイクに乗る機会が減っているライダーもいます。そのバイクのミスマッチを解消しようというのがこのアプリの原点にあります。

ただバイクを貸し借りするのに心配な部分もあるかと思います。このアプリでバイクをシェアをする場合、独自の掛け捨てタイプのバイク保険(対人対物賠償無制限、人身傷害補償3000万円、搭乗者傷害特約500万円など充実の補償)が自動的に付与されます。バイクもピンキリですから、車両保険の基準額によってレッツラゴーの手数料は変動となりますが、それも実際のシェアの際に決めることができます。ですからシェア中のバイクは、オーナーが入れているバイク保険は使用しませんし、万が一の際に保険で揉めるということも防げます。

借りる側としては、バイクの状態も気になりますが、トラブル防止のためこのアプリに登録するバイクについては12か月点検が必須となっています。借りる側も貸す側も安心ですね。

また、バイクのシェアだけでなく、掲示板内でメッセージのやり取りをして、一緒にツーリングに行こうと誘い合ったり、イベントの声がけなど、ライダーのコミュニティを楽しむこともできます。

僕はこれまでレースを楽しむ人を増やしたいと思って「Let’sレン耐(通称:レン耐)」を20年以上にわたって開催してきました。レースに参戦をすること自体の敷居を低くしたいという思いで、参戦車両はもちろん、レーシングスーツやグローブ、ブーツも借りることができ、本当にヘルメットひとつで参加できるものになっています。また年間30戦以上(2025年は全36戦)開催しており、オンシーズンになるとほぼ毎週末どこかでレン耐が行われている状況ですので、日程の調整も簡単です。これによりレース参戦経験のあるライダーを多数輩出できたと思っています。

今度はもっとバイクを楽しめる機会を増やしたいという思いでこの「レッツラゴー」アプリの開発を行いました。バイクが手元にない、バイクにちょっと乗ってみたいと思ってもバイク自体がすごく高騰していて中途半端な気持ちではライダーの復帰も難しいと思っている方、そしてバイクはあるけれどなかなか乗る機会がなくてバイクがかわいそう、誰か乗ってくれる人がいたらと思っている人も数多くいます。そんなバイクを取り巻く環境のアンマッチングをこのアプリが少しでも解消できて、素敵なバイク体験をより多くの人が叶えられたら、そんなことを考えています。

ユーザーとの掲示板機能もあるので、ライダー同士コミュニケーションもできます。

Let‘s・ラ・Go(レッツラゴー)
https://letsrago.jp/

青木拓磨のモータースポーツチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC6tlPEn5s0OrMCCch-4UCRQ

takuma-gp
http://rentai.takuma-gp.com/

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