油圧ディスクだけど“油(オイル)”じゃない

いまや原付のスクーターからビッグバイクまで、ブレーキ(少なくともフロントブレーキ)はすべて油圧式ディスクブレーキを装備している。

厳密な構造はともかく、パスカルの原理(密閉容器の中の流体は、ある1点に受けた圧力をそのままの強さで、すべての部分に伝える)を用い、ブレーキレバーを引く小さな力で大きな制動力を得ている。

その圧力を伝えているのがブレーキフルード液だが、なぜか“ブレーキオイル”と呼ぶ人も多い。油圧式なんだから“油(オイル)”だろうというのもうなずけるが……。

じつはブレーキ液はポリエチレングリコールモノエーテルと呼ばれる物質をベースに作られるものが主流で、この物質は油(オイル)ではない。なので、ブレーキフルード(フルードは“液体”の意味)と呼ぶのが適切だろう。

ただし、けっこう昔の四輪車の油圧式ディスクブレーキには鉱物油系のブレーキ液も使われていたので、そちらはブレーキオイルと呼んで間違いない……。

※この記事は2021/12/1に掲載された記事です。

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情報提供元 [ RIDE HI ]

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