
国内バイク4メーカーが共同する「水素小型モビリティエンジン研究組合(HySE)」は、3月22日(金)から開催される第51回東京モーターサイクルショーに、「ダカール2024」に出走した水素エンジン搭載マシン「HySE-X1」を出展する。
HySE-X1にはカワサキ「H2」採用の直列4気筒エンジンをベースとした水素仕様エンジンを搭載。ダカール2024では「Mission 1000」カテゴリーを完走し、クラス4位を獲得した。今後の二輪車への搭載にもつながる、大きな挑戦の成果を間近で見るチャンスだ。
目次
スーパーチャージャー搭載水素エンジンで過酷なラリーを走破!有用性を示した
HySE-X1[HySE:2024]国内バイクメーカー4社が共同して次世代エンジン開発を進めているHySEが、初めてダカール・ラリーにチャレンジした。
2023年5月に発表された、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの国内主要バイクメーカー4社が共同する「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合(HySE/ハイス)」。各社が役割を分担し、次世代モビリティのパワーユニットを開発する組合だ。さらに特別組合員として川崎重工業、トヨタ自動車も参加。二輪車のみならず、四輪車への搭載も見込んだ研究が行われている。
その成果として発表されたのが、由緒あるラリー「ダカール2024」への挑戦だ。エントリーするのは新カテゴリーとなる、サステナブルモビリティの「Mission1000」で、マシンは4輪バギー型の「HySE-X1」。カワサキ「H2」採用の直列4気筒エンジンをベースに水素燃料が使用できる変更を加え、3本の水素タンクを搭載。4輪のノウハウはトヨタの技術も盛り込まれた。
2023年秋のモビリティショーで展示されたHySE-X1と開発メンバー。バイクの技術に加え、トヨタの自動車技術も盛り込まれた。
エンジンはNinja H2ベースの水冷直列4気筒、水素燃料を直噴し、スーパーチャージャーで高出力化を果たした。
アラビア半島の過酷な砂漠で12のステージを走るダカール2024では、極限の環境でのテストによる、更なる水素エンジンの改良という目的があった。ドライバー・ジェイミー・キャンベルとコ・ドライバーのブルーノ・ジャコミーによって、見事レースを完走し、クラス4位を獲得。水素エンジンの実用化にむけた貴重な実験データも得て、今後の様々なモビリティ開発へ綱がる大きな成果となった。
サウジアラビアを舞台に、全12ステージを疾走するHySE-X1。出場した“Mission 1000”はEV等のサステナブルモビリティが集う挑戦的カテゴリーだ。
「バイクの未来を水素で守る!」がテーマ!ステージイベントにも登場
国内最大規模のバイクイベント「東京モーターサイクルショー」は3/22~24の3日間開催され、HySE-X1も終日展示予定だ。
そんなチャレンジを終えたばかりのHySE-X1を間近で見る機会がやってくる。3月22日(金)~24日(日)までの3日間開催される「第51回東京モーターサイクルショー」に実車の展示が決定したのだ。配置は西展示棟に置かれる特設ステージで、期間中は展示が続く。また、3月22日(金)には同ステージにて「HySE」理事長、理事、ダカールプロジェクトリーダーなどが登壇予定のステージイベントも開催。次世代水素エンジンの開発譚を聞くことができる。
出展概要
①「HySE-X1」展示
【期間】3月22日(金~24日(日)
【場所】西展示棟アトリウム内特設ステージ付近
②HySE出演ステージイベント
【日時】3月22日(金)15:10~15:40
【場所】 西展示棟アトリウム内特設ステージ
【登壇者(予定)】 HySE理事長、理事、ダカールプロジェクトリーダーなど
第51回東京モーターサイクルショー
開催日:3月22日(金)~24日(日)
会場: 東京ビッグサイト 西1・2・3・4ホール&アトリウム・西屋上展示場
https://www.motorcycleshow.org/
情報提供元 [ HONDA、カワサキモータースジャパン、HySE]
この記事にいいねする