自動車パーツメーカー、DENSO(デンソー)の製造した燃料ポンプについてリコールが連続しているが、先日ついにバイクにも影響が及び、ホンダ、ヤマハの複数モデルがリコール対象として発表された。車両のみならず、交換用パーツとして販売されたモデルにも不具合ポンプが組み込まれている可能性がある。

国内累計430万台となる大リコール 二輪車は今回初で約3500台が該当に

2020年3月から連続的に発表されているデンソー製燃料ポンプに由来するリコール。問題となっているのはポンプ内部で燃料を送り出すインペラの品質で、樹脂製パーツの密度が低くなっている部分により一部が膨張、外部と干渉し動作を停止してしまうというもの。ポンプが停止すれば、必然エンジンも予期せずストールしてしまう可能性がある。2023年7月には、高速道路上でデンソー製燃料ポンプ採用の自動車がストールし、後続車に追突されて死亡事故も発生した。

トヨタ、スバル、三菱、マツダといった大手自動車メーカーで広く採用されているデンソー製燃料ポンプだが、2024年1月26日に発表されたリコールでは、自動車メーカー4社とバイクメーカー2社により、約48万台が対象となった。これによりこの問題の対象車は国内累計430万台となり、海外を含めると1600万台以上がリコール対象となった。バイクにも採用例の多いデンソー製パーツだが、リコール対象となったのは今回が初めてで、ホンダ、ヤマハの2社から3モデルが発表。ヤマハからは「XJR1300」が3台、ホンダからは「ゴールドウィング/ツアー」が3014台、「CBR1000RR」が482台と、合計3499台が対応対象となった。

しかし、交換用パーツとして製造・販売された燃料ポンプには組付け車両が確定していないものもあり、ヤマハは「XJR1300」「XJR1300L」「FZ1 FAZER」「FZ1」「MT-01」「YZF-R6」「XVS1300」適合の合計209個、ホンダは「ゴールドウィング/ツアー」「CBR1000RR」「CBR600RR」適合の約129個が、パーツ単位で販売されたため対象車が特定できなくなっている。詳細な情報については、別記事でもまとめる国土交通省の発表を参照してほしい。

また、バイク用パーツとしてはこれ以外にも、カワサキ等のメーカーもデンソー製燃料ポンプ採用の実績がある。今後の影響範囲について、バイクメーカーからの発表にも注意していきたい。

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