イタリアに本社を置き、ピアッジオやベスパ、アプリリアなどを取り扱うピアッジオグループが、2023年度上半期の決算を発表。グループ連結売上高が11憶7,200万ユーロとなり、2022年6月30日実績の10億5,310万ユーロに対して11.3%増、上半期としては過去最高の業績となった。

下半期は全工場に生産管理システムを導入することで大幅な値上げを回避しながら、利益率の拡大を目指すという。

2023年6月30日現在のピアッジオグループの事業および財務実績*

グループ連結売上高は11憶7,200万ユーロとなり、2022年6月30日実績の10億5,310万ユーロに対して11.3%増、上半期としては過去最高の業績となった。EMEAおよびアメリカ大陸(13.7%増)やインド(20%増)で増加する一方、アジア太平洋地域の売上高はほぼ横ばいとなっている。

産業売上総利益は3億3,260万ユーロとなり、20.1%増加(前年同期2億7,710万ユーロ)。 売上高純利益率は28.4%(2022年6月30日実績 26.3%)となった。

グループ営業費用は2億1,500万ユーロ(2022年度上半期は1億9,130万ユーロ)。営業費用の増加は、売上高および出荷台数の伸びと密接に関係している。

上述の損益計算書の変更により、連結EBITDAは1億9,120万ユーロ、25.6%増(2022年6月30日実績1億5,220百万ユーロ)となり、過去最高の上半期の業績を達成。EBITDAマージンは16.3%(2022年6月30日実績14.5%)に増加した。

EBITは1億1,760万ユーロとなり、2022年6月30日実績8,580万ユーロから37.1%増。EBITマージンは10%(2022年6月30日実績8.1%)となった。

上半期の税引前利益は9,820万ユーロとなり、34.7%増加(前年同期7,290万ユーロ)。当該期間の法人所得税は3,340万ユーロ、税引前利益への影響は34%となる。

ピアッジオグループの2023年度上半期の純利益は6,480万ユーロとなり、2022年6月30日実績4,520万ユーロから43.4%増加し、過去最高の上半期を記録した。

2023年6月30日現在の純金融負債は -3億8,440万ユーロとなり、2022 年 6月 30日実績-3億9,740万ユーロから1,300万ユーロ改善しました。2022年12月31日現在の純負債(3億6,820百万ユーロ)比による増加は、上半期に資産を減らし、下半期に資産を増やす、二輪車事業の季節要因によるもの。

2023年6月30日現在のグループ株主資本は4億3,840万ユーロ(2022年12月31日現在 4億1,780 万ユーロ)となった。

上半期におけるピアッジオグループの資本的支出は6,580万ユーロ(前年同期6,660万ユーロ)となった。

*ピアッジオグループが採用する主な代替的業績指標は、経営陣がデータを監視しており、内容は以下の通り

  • EBITDA:連結損益計算書に反映される有形固定資産、無形固定資産、使用権に関する償却・減価償却・減損損失控除前の利益(EBIT)
  • 産業売上高総利益:売上高から販売に要した費用を差し引いたもの
  • 純金融負債:金融負債総額から現金、現金同等物およびその他の流動金融債権を差し引いたもの。純金融負債の決定には、公正価値の測定から生じるその他の金融資産および負債、ヘッジとして指定された、または指定されていない金融派生商品、関連するヘッジ対象となる商品や関連する会計発生高の公正価値の調整を含まない

2023年度上半期決算まとめ

  • 連結売上高11億7,200万ユーロ、11.3%増、上半期としては過去最高の業績(2022年6月30日実績 10億5,310万ユーロ)
  • 産業売上総利益 3億3,260万ユーロ、20.1%増(2022年6月30日実績 2億2,710万ユーロ)、売上高純利益率28.4%(2022年6月30日実績 26.3%)
  • EBITDA 1億9,120万ユーロ、25.6%増(2022年6月30日実績 1億5,220万ユーロ)、上半期としては過去最高の業績を達成。EBITDAマージン16.3%(2022年6月30日実績 14.5%)
  • EBIT1億1,760万ユーロ、37.1%増(2022年6月30日実績 8,580万ユーロ)。EBITマージン10%(2022年6月30日実績 8.1%)
  • 税引前利益9,820万ユーロ、34.7%増(2022年6月30日実績 7,290万ユーロ)
  • 純利益6,480万ユーロ、上半期としては過去最高の業績、2022年6月30日実績 4,520万ユーロから43.4%増
  • 純金融負債 -3億8,440万ユーロ、2022年6月30日実績の-3億9,740万ユーロから1,300万ユーロ改善
  • 世界出荷台数 324,600台、1.2%増(2022年6月30日実績 320,600台)
  • 資本的支出 約6,580万ユーロ
  • 2023年度中間配当は普通株式1株当たり12.5ユーロ(2022年度中間配当8.5ユーロ)

ポンテデーラ、2023年7月27日- ロベルト・コラニーノが議長を務める会議で、ピアッジオ&C.S.p.A. (PIA.MI) の取締役会は、2023年6月30日までの6ヶ月間の事業に関する半期報告書を審査し承認した。

2023年6月30日までの上半期の事業について

2023年6月30日までの上半期において、ピアッジオグループは全世界で324,600台を販売し(2022年度上半期は320,600台)、1.2%増、連結売上高は11億7,200万ユーロを計上した(2022年6月30日実績10億5,310万ユーロ)。地域別では、EMEAおよびアメリカ大陸における数量増がアジア市場の若干の落ち込みを補って余りあるものとなった。

二輪車は売上高9億5,610万ユーロを達成

2023年6月30日までの上半期において、ピアッジオグループは全世界で267,400台の二輪車を販売(前年同期271,600台から1.5%減)となったが、異なる製品構成により売上高は9億5,610万ユーロ(2022年6月30日実績8億7,580万ユーロ)、9.2%増を達成した。

この数字にはスペアパーツやアクセサリー類が含まれており、その売上高は8,420万ユーロ(2022度上半期の 7,390万ユーロから14%増)に達した。

上半期の二輪車販売の売上は、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域およびアメリカ大陸が好調で(15.1%増)、特にイタリア市場での業績が非常に伸び(30%増)、次いでアメリカ市場(9.2%増)となった。

ヨーロッパでは、ピアッジオグループはスクーターセグメントで23.3%(2022年度上半期において22.6%)の市場シェアを誇り、また北米のスクーター市場では29.3%のシェアを占める。北米でのピアッジオグループは、アプリリアとモトグッツィの両ブランドでモーターサイクル市場での存在感を高めている。

スクーター部門は、ピアッジオ・ビバリー、メドレー、リバティのハイホイールスクーター、そして約50%の売上増を達成したピアッジオMP3三輪車が牽引し、全世界での売上高12.2%増を記録。また、ベスパブランドの売上高が10%以上の増加となった。

モーターサイクル部門は、モトグッツィが好調で、新型モト・グッツィV100マンデッロの多大な貢献により売上高が30%増加。一方、アプリリアの上半期の売上は、特にRSV4スーパースポーツモデル、アプリリアRS 660、トゥオーノ660および1100、そしてラリー競技で重要な結果を残したトゥアレグ660が牽引した。

商用車・PFFについて

商用車では、ピアジオ・グループの2023年度上半期の販売台数は57,100台で16.6%増(前年同期は49,000台)、純売上高は2億1,590万ユーロとなり、2022年6月30日実績1億7,730万ユーロから21.8%増となった。この数字にはスペアパーツやアクセサリー類が含まれており、その売上高は3,080万ユーロに達した(2022年度上半期の2,750万ユーロから11.8%増)。

地域別では、インド市場が再び好調に推移し、商用車の売上高は34.7%増、販売台数は20%増加。EMEAおよびアメリカ大陸は、全体で売上高が2%増加した。

また、ピアッジオグループのロボティクスとフューチャーモビリティを担う「ピアッジオ・ファストフォワード(PFF)」は、地上型ドローンgitaと、革新的な「兄貴分」の技術と機能をよりコンパクトなデザインに凝縮した新型ロボットgitaminiの販売を継続し、製品ラインナップの拡充を図っている。

Gitaとgitaminiは、ボストンのチャールスタウン地区にあるピアッジオ・ファストフォワード工場で製造。このロボットのマーケティング初期段階では、市街路でのロボットの巡回がすでに整備されている米国市場に焦点を合わせている。

PFFが設計、開発した革新的な技術を搭載したセンサーは、新型ピアッジオMP3三輪スクーターに採用され、比類ない安全性を実現。アドバンスライダーアシストシステム(ARAS)を搭載した新型センサーが事故防止とライダー保護に重要な役割を果たした。

情報提供元[ ピアッジオグループジャパン ]

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    SRGT200を購入したワイが日本から貢献したわけやな。
    礼はいらんよPIAGGIO君。

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