2023年3月24日(金)~26日(日)に開催された「東京モーターサイクルショー2023」にも出展した「Neoriders Project」は、「Z世代にバイクブームを巻き起こす」をテーマに活動している、首都圏を中心とした大学生の団体。情報発信のメインターゲットは、まだ免許を持っていない大学生や走り出したばかりの新米ライダー。活動内容や考え方はとても“イマドキ”です。

Z世代にバイクブームを巻き起こす!

大昔から、いわゆる二輪部などの大学生による部活動あるいはサークル活動は存在していました。ベテランライダーの中には、関東学生二輪連盟(通称・関東学二連)という言葉に、懐かしさを覚える元大学生もいるかも……。しかし「Neoriders Project」は、そんなバイクにとにかく熱くてレースまで主催してしまうような大学生たちの集団あるいは活動とは、いい意味でちょっぴり違います。

公式ウェブサイトで最初に表示されるのは「ライダーになりませんか?」というキャッチフレーズ。そしてメニューには、「二輪車に興味をお持ちの方へ」や「初心者ライダーへ」と並びます。このことからも明らかなように、「Neoriders Project」はまだバイクの免許は所持していない“プレライダー”や、免許を取得したばかりの“エントリーライダー”をメインターゲットに、バイクライフの第一歩を応援して、Z世代にバイクブームを巻き起こすことを究極の目標に掲げるプロジェクトなのです。

在学中のみ活動する少数精鋭メンバーたち

「Neoriders Project」の発足は、コロナ禍以前の2019年。首都圏の大学生および大学院生により構成されている団体です。2023年8月現在、主要メンバーは6名。一般的な部活動やサークル活動と同じく、大学卒業と同時にこの活動からも卒業するスタイルとなっていて、かつては女性メンバーもいましたが、現在は全員男性です。構成メンバーを毎年10名未満に絞っているのは、限られた人数で活動することで、全体把握しやすくするため。また、そもそも「Neoriders Project」は東大・早慶・ICUなどの学生による学生団体の「Bizjapan」から派生したプロジェクトなので、イベントなどで人手が必要なときにはそちらからのヘルプを得られるという背景もあります。

在籍する大学はバラバラで、専攻を含めてバラエティ豊か。乗っているバイクも、原付一種からスクーター、ナナハンなど多彩で、それぞれの価値観でバイクを楽しむ大学生・大学院生の集合体といった雰囲気です。

2023年の「Neoriders Project」コアメンバー

活動内容はSNS活用のイマドキスタイル!

東京大学駒場祭

 

「Neoriders Project」の活動内容は大きく分けてふたつあり、そのうちのひとつがSNSを活用した情報発信。二輪免許を取得するどころかバイクに触ったことも後ろに乗ったこともないけど、「なんとなくバイクは楽しそう……」と考えている大学生、あるいは若年層に、二輪免許の取得方法やバイクライフに必要な経費、生活の中にバイクがある楽しさや便利さなどを伝えることにも力を入れています。また、オススメのツーリングコースや大学生向きのバイク、バイク関連イベントやレースなどを紹介することで、大学生エントリーライダーがより充実したバイクライフを送るためのサポートもしています。

情報発信には、「X」に名称変更した元・Twitter、Facebook、Instagram、noteに加え、LINE OpenChatを用いたコミュニティも運営するなど、SNSをフル活用。このあたりにも現代の若者らしさが溢れています。

ただし、やはりデジタルの世界だけでは、バイクの魅力を完全に伝え切ることができません。そこで「Neoriders Project」は、大学の学園祭や東京モーターサイクルショーなどのイベント出展、クローズドコースでの電動バイク体験イベント開催なども実施して、よりリアルにバイクの魅力を伝える活動もしています。

 

現在のリーダーである“じゅーむ”さんは、「これまでの活動でとくに印象的だったのは、東京大学の学園祭である駒場祭で、2022年に『大学生のための次世代バイク展』を展示したことでした。来場者がバイクにまたがれる展示や、VRを活用して運転体験ができる展示作品も用意し、バイクの楽しさを多くの大学生に伝えられたことが有意義でした」と振り返ります。またこのときの駒場祭では、「バイクのイメージなどに関するアンケート調査も実施し、これによりバイクに対する大学生のリアルな認識を知ることもできました」とのことです。

ちなみに「Neoriders Project」は、「メンバー間でツーリングすることはほとんどない」とのこと。これは、メンバーが乗るバイクの排気量がマチマチであることに加え、走行距離に対する認識もバラバラで、「メンバーの中に『往復200kmならクルマでしょ』という人もいれば、『往復600kmなんて余裕だよね』なんて人もいて……」と“じゅーむ”さん。バイクに関する同じプロジェクトに参加しながら、それぞれの価値観を大切にして、ツーリングは別々なんてところにも、どこか現代らしさを感じます。

「Neoriders Project」の今後のイベント出展予定

イベント1. 8月19日はバイクの日 HAVE A BIKE DAY

昨年度東京大学駒場祭に出展して大好評だったバイク体験VRを、バイクの日イベントにて限定公開します。
日時:8月19日(土) 13時~
場所:アキバ・スクエア(東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX2F)
https://bikeday.jama.or.jp/

イベント2.ウェビック フェスティバル 2023

ブース出展のほか、ステージトークショーも予定しています。新たな時代を担う大学生ライダーたちのリアルトークにも、ぜひ注目してみてください!
日時:9月9日(土) 9時~16時
場所:茨城空港(茨城県小美玉市与沢1601-55)
https://www.webike.net/special/festival2023/

イベント3. 早稲田大学 早稲田祭2023

日本最大級の学園祭である早稲田祭に出展し、車両展示やバイク相談会を行う予定です。
日時:11月4日(土)、5日(日)
場所:早稲田大学 早稲田キャンパス・戸山キャンパス
https://wasedasai.github.io/2023-official/pages/greet.html

大学生ならではの分析力で未来ライダーを育成中!

「Neoriders Project」のメンバーは、全員が大学生または大学院生。“分析”や“レポート”に慣れている人たちばかりです。そんな事情もあり、SNSやリアルなイベント出展でのアンケートで得たデータから、大学生のバイクに対する意識を読み解くことに長けています。そして、それをまた次の情報発信やイベント出展に活かしながら、大学生や同世代の若者たちにバイクの楽しさを広め、ライダー仲間を増やしています。実際、この活動がきっかけで免許を取得したという大学生は、この5年間で多数います。

では、「Neoriders Project」が分析した、現代大学生のバイクに対するイメージ、好きなバイクのカテゴリー、あるいはすでにライダーとなった大学生の実状などは、どんな感じなのでしょう?

これについては、かなり興味深い話がたくさん聞けたので、別の記事で詳しく展開いたします!

 

 

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