
ヤマハが5月24日から開催の「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」の出展概要を発表し、MT-09の並列3気筒エンジンをベースにした発電エンジンを初公開した。
レンジエクステンダーの「alive RX」は有人ドローン用
ヤマハは、ドローンなどへの搭載を目的にした発電エンジンの「αlive RX」や、水素エンジン発電機の「αlive H2E」の展示を発表した。「αlive」は、モビリティメーカーへの供給を目的とする製品や技術のコンセプトブランドのことで、エンジン技術や電動モーターユニット、パフォーマンスダンパーなどを含んでいる。
初公開の「αlive RX」は、MT-09をベースにした小型軽量エンジンの技術と、社内開発のモーター技術を融合したレンジエクステンダー(航続距離延長)ユニットのコンセプトモデル。有人ドローンの航続距離を伸ばすものとして想定されている。
120PSの最高出力で、エンジンを動力ではなく「電源供給ユニット」として使うことで航続距離や運用時間を飛躍的に延ばすことができるだけでなく、次世代燃料にも対応するという。ヤマハは、既存エンジンを水素エンジン化する技術を蓄積しており、燃料は水素に対応しているかも知れない。

αlive RX [YAMAHA] MT-09をベースにした電源供給ユニット。出力も同じ120PSを発揮する設定だ。ヘッドが青く塗られていることから水素燃料を想定しているかも知れない。

エンジンのミッション部分にジェネレーターを搭載したαlive RX。エンジンで発電することで100%電動のドローンに比べて4倍の2時間の飛行を想定している。

有人ドローンにはこのようにαlive RXを搭載する想定だ。本体で発電しプロペラ部分のモーターに電力を供給する。エンジンでプロペラを直接駆動する方式ではない。

αlive H2E [YAMAHA] 水素エンジンも公開。4輪バギーのYXZ1000Rのエンジンをシリンダーヘッド、水素インジェクター、水素デリバリーパイプ、点火プラグ、冷却水パイプの変更で水素化した。

αlive H2E [YAMAHA] エンジン技術を活かした水素エンジン発電機。カーボンニュートラルの選択肢を拡げることができる技術として提案する。車輪付きで移動にも配慮している。
「人とくるまのテクノロジー展 2023」 概要
イベント名称:人とくるまのテクノロジー展 2023 YOKOHAMA
主催:公益社団法人自動車技術会
会期/会場:パシフィコ横浜/2023年5月24日(水)~ 5月26日(金)
24日(水)25日(木):10:00 ~ 18:00
26日(金):10:00 ~ 17:00
入場料:【無料】事前登録制

ヤマハブースのイメージ。一般でも入場可能だ。
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