
スズキから、実証実験用電動スクーター「e-BURGMAN」と、これを用いた実証実験の実施が発表された。バッテリーシェアリングサービス「Gachaco(ガチャコ)」を利用した原付二種クラスの電動スクーターの実用化にむけ、必要なデータを収集するものとしている。期間は2023年4月から6月、実施は東京都城南エリア(目黒区、品川区、大田区、港区)が予定されている。
「Gachaco」で国内メーカーバッテリーシェアリングを実現!
2022年3月、ENEOSと国内二輪メーカー4社が共同出資して設立した「Gachaco(ガチャコ)」は、メーカーをまたいだバッテリーシェアサービスとインフラの整備を実現することで、電動モビリティの一層の利用拡大を目指す新企業。既に「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック e:)」を用いたモデルとして、ホンダから法人向けに「BENLY e: I/II」「PCX ELECTRIC」が発売されており、普及が進んでいる。
今回新たにスズキが発表したのは、原付二種クラスの実験用スクーター「e-BURGMAN(イーバーグマン)」。デザインは発売されたばかりの125ccスクーター「バーグマンストリート125EX」と同様だが、カラーリングに独特のブルーが採用されており、エンブレムも専用のもの。こちらはあくまで実験用モデルであるため、現在は発売予定はなく、交換式バッテリーを用いた原付二種クラス電動スクーターの、評価や改善要望を実際に調査するため運用される。
期間は2023年4月から6月までの2か月間、運用台数は8台となる。東京都城南エリア(目黒区、品川区、大田区、港区)のGachaco交換式バッテリーステーション設置地域にて実験の予定だ。

実証実験用電動スクーター「e-BURGMAN」。カウル形状等は3/27に発売された「バーグマンストリート125EX」と共通する点が多いが、20kg近く重い147kgの車体重量、5.4PSの出力がどの程度運用に影響するか注目だ。

サイドには「e-BURGMAN」「Gachaco」のロゴがプリントされているほか、ブルーのアクセントカラーが配色されている。

既に運用が開始されている「Gachacoステーション」。バッテリーは「Honda Mobile Power Pack e:」が使用されており、1.3kWh以上の大容量蓄電、10.3kgの重量でコンパクト。課金することで引き抜くことができる。現在は東京都、大阪府に数か所設置。順次拡大していくみこみだ。
実証実験の概要(予定内容を含む)
実験期間:2023年4月から6月
実験地域:東京都城南エリア(Gachaco交換式バッテリーステーション周辺地域)
使用拠点:スズキワールド世田谷南(株式会社スズキ二輪 直営販売店)
使用車両:実証実験用電動スクーター「e-BURGMAN」(原付二種)
車両諸元
全長×全幅×全高:1825mm×765mm×1140mm
シート高:780mm
車両重量:147kg
定格出力:0.98kW
最高出力:4.0kW(5.4PS)
最大トルク:18Nm(1.83kgf・m)
原動機種類:交流同期電動機
バッテリー種類:リチウムイオン
電池航続距離:44km(60km/h定地走行)※スズキ社内テスト値
使用台数:8台
使用者:株式会社スズキ二輪関係者および、同社を通じて募集する二輪車を使用されるお客様
情報提供元 [ SUZUKI ]
この記事にいいねする