レッドバロンがメディア向け試乗会を開催し、恒例の中古車ブラインドテストを実施。ルールはレッドバロン独自規格である「譲渡車検」付きの車両と、個人売買などでありがちな不具合箇所がそのままになっている現状車両を乗り比べて、不調の原因を突き止めること。
同じモデルで外観では判別不能な不具合を見抜くこのテストは、レッドバロンで譲渡車検付き中古車を購入した場合と、個人売買や現状販売の店舗で中古車を購入した後のバイクライフがどうなるのかを想定したもの。もちろん、安全で楽しいバイクライフを送る方がいいに決まっているはず。動画を見てぜひその落とし穴を知っておきたい。
目次
【落とし穴①】ピカピカのCB125R、一台は勝手に左の方に曲がっていく…
試乗前にどちらが不具合車かを確認しないでコースに飛び出したOGA。ピットレーンからコースに合流するとすぐに違和感に気付いた。ハンドリングがおかしい……手放しするとバイクが勝手に左の方に曲がっていく。しばらく走ってみて、フレームかサスペンションなど骨格部分に不具合あり! という結論に達した。
▲最初に乗り比べたのはホンダのCB125R。高年式車両なので二台ともピカピカだ。OGAが正解したかどうかは動画をチェック
そして、譲渡車検車に乗り換えるとこれは楽しい! 「バイクは乗らないと分からないからね。ヤフオクとかでへんなのつかまされたら泣くしかない。レッドバロンではフレームの不具合もチェックできる診断機があるからトラブルに巻き込まれることがない」とコメント。
CB125Rの、低回転トルクがあるだけでなく高回転まで回るのが気に入ったOGA。扱いやすいエンジンはスタンディングもしやすくスタント向け。さらに倒立フォークとラジアルマウントキャリパーでブレーキも優れていて、ストッピーからの180(ワンエイティ)も楽勝。「これ大好きだわ」と譲渡車検付き車を存分に楽しんだのだった。
▲楽しくなってエクストリームライダーとしての血が騒ぎ、ウイリーしまくった結果リアフェンダーを擦ってしまったOGA
【落とし穴②】目視では分からないブレーキディスクの歪みも乗ると違いは明確
お次はVTR250を乗り比べたOGA。今ではもう新車販売が終わっているV型2気筒の250ccに「万能タイプのエンジン」と太鼓判を押す。スリムなVツインはハンドリングもひらひらと軽快でジムカーナやスタントにも良さそうと、試乗を楽しんだ。
VTRでは先に譲渡車検付きに乗った後に不調を探ることにしたが、すぐにリアブレーキのディスクが歪んでいることを察知。ブレーキペダルに伝わる振動でそれがすぐに分かるのだが、これも試乗しないと気付けない不具合。そしてこれがとても乗りにくい。
▲エンジン音をじっくり聞き比べるOGA。微妙にエンジンフィーリングが違う気がするけど……果たして正解するのか?
【落とし穴③/④】右に勝手に曲がっていくトリッカーはフォークオイル抜け
さらに試乗を重ねるOGA。トリッカーに試乗すると今度は勝手に右に曲がっていくことに気付く。こちらはなんと右側だけフロントフォークオイルが抜けているという不具合だった。これも外観で分からない部分だけに、個人売買では対策しようがない例と言えるだろう。
▲トリッカーは軽量で安定志向ではないハンドリングだが、それでもフォークオイルが抜けてしまうと明確に走りに現れるのだ
さらにハーレーダビッドソンのFLHTCU-Iをチェック。不具合車はエンジンをかけた瞬間に排気音がおかしい。走ってもエンブレが効きすぎでギクシャクして運転しにくいのだ。これも意外な落とし穴で、年式違いのマフラーが装着されていたために不調となっていたのだ。マフラーの形状では区別がつかず車検にも通らないので、通販などで購入を決めると後で後悔することになるはずだ。
▲近年のモデルは、年々厳しくなる排出ガス規制に対応するために同じモデルでも吸排気が異なる例が多くある
【落とし穴⑤】走ってみると全く加速しないVストローム250
最後に乗ったのは見た目はきれいなスズキVストローム250。これがまた全開にしてもとても遅い。エンジンが吹け上がらず全然楽しくない。OGAは吸排気に問題があると睨んだが、実際その通りでエアクリーナーとフューエルポンプの詰まりが原因だった。
▲走らないなぁ…。吹けないエンジンではバイクライフが楽しくなるはずがない。実際にあった不具合を体験するとそれがよく分かる
「不具合のある車両を掴まないで!」とOGAは強調する。ヤフーオークションやメルカリなどでの個人売買や悪意のある業者によって不具合車両が取引されていることが実際にあり、そういったバイクを購入するとせっかくのバイクライフが台無しになってしまう。
一見お買い得と思える保証なしの現状販売は、自分で不具合に対応できる上級者向けの商品と考え、初心者ほど保証やケアの行き届いた車両を選ぶべきだろう。その代表的存在と言えるのがレッドバロンの「譲渡車検」付き車両なのだ。
譲渡車検付き中古車とはレッドバロンが設定した8種類の検査をクリアした車両のこと
「譲渡車検」はレッドバロンが展開している独自サービスの名称。レッドバロンは、バイク販売をアフターサービスという“付加価値”を付けて譲渡する行為として捉えており、最も重要な安全基準として独自の「譲渡車検」制度を運用している。
検査項目は8種類で「フレームが安全であること」「リコールの未実施項目がないこと」「部品調達が可能であること」「基幹部品に異常がないこと」「スピードメーターに異常がないこと」「違法改造箇所がないこと」「必要書類が揃っていること」「装着マフラーが適法であること」がチェックされる。これをクリアした車両を「譲渡車検付き中古車」として認定し、その品質をレッドバロンが保証して販売しているのだ。
▲レッドバロンでは自社開発の「コンピュータ総合診断機ACIDM(アシダム)」を導入し、仕入れた中古車のフレーム、いわゆるホイールアライメントの検査を行なっている
▲リコールは生死にかかわる重大なケースもあるため、レッドバロンではリコール対策を徹底している。譲渡車検付き車両はこれを保証するものだ
▲レッドバロンでは中古パーツの確保などに長年取り組んでおり、メーカーの部品在庫義務期間を過ぎた車両でも最長3年間の「修理保証」を付けて販売。これはその中古パーツをストックするパレットだ
▲バイクの「走る」「曲がる」「止まる」に影響する基幹部品に異常がないか、84項目に分けて車両をチェックしている
▲仕入れの時点で、メーターの巻き戻し(不正表示)がないかをチェックするのはもちろん、メーターが正しく機能しているかをアシダムで測定する
▲仕入れた中古車を仕上げる際、保安基準をクリアしているかもチェックする。84項目の基幹部品以外にも、法令・基準への適合という視点で検査を実施
▲個人売買においては書類の不備で車検が通らない例も多く見られるが、レッドバロンでは必要書類の有無についてもチェックしている
▲バイクは年式や仕様によって規制内容が異なるなど、対応が非常に複雑になっているが、レッドバロンではマフラーが適法であるかも確認している
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