
■大会名:MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦 筑波大会
■開催日:2021年6月19日(土)・6月20日(日)
■開催場所:茨城県下 筑波サーキット
■ライダー/レース結果
・ST600クラス #8 阿部恵斗
レース1:予選10番手 決勝リタイヤ
レース2:予選2番手 決勝4位
・ST600クラス #41 阿部真生騎
レース1:予選26番手 決勝22位
レース2:予選26番手 決勝リタイヤ
目次
レースレポート
文:佐藤洋美
全日本ロードレース選手権第4戦が栃木県筑波サーキットで開催されました。ST600は3戦目の戦いとなります。今大会は2レース開催、土日にレース1、レース2が行われます。
6月2日3日に事前テストがあり、そこでの走行を終え、レースウィークを迎えました。この事前テストには、前日のトレーニングで左足を負傷した阿部真生騎は参加を見合わせて大事をとることにしました。更にWebike チームノリックヤマハは、スポーツ走行に参加、恵斗、真生騎は、雨の筑波でのテストをこなしました。
レースウィークに入り金曜日からスポーツ走行が行われます。この日は晴れとなり午後の陽射しは強くなりました。ST600は32台がエントリーしており、A、B組に分かれての走行、午後の走行では、A、Bの走行時間帯では、路面温度が10度近く変化し同条件とはならず、参考タイムではありますが、総合で恵斗は7番手、真生騎は25番手タイムを記録しました。
土曜日は雨となりウェットコンデションで予選が行われました。トップタイムがレース1グリッド、セカンドタイムでレース2グリッドが決まります。ポールポジションタイムが1分02秒098、恵斗は1分02秒345で4番手、真生騎は1分04秒035で26番手。15番手までが02秒台を記録する激戦となり、上位30台が予選通過となりました。
午後に行われたレース1決勝(20周)も雨でウェットコンデションでの戦い。ヘビーウエットの中で、スタートからトップ集団の4番手につけた恵斗は、トップ3に迫る走りを見せますが、最終コーナー立ち上がりで白線に乗り、マシンを立て直そうをしますが転倒。
マシンは、そのまま1コーナー入り口まで滑りアクシデントで赤旗が提示されます。レース成立の義務周回数に達していないことで、リスタート、5周のレースが行われることになりました。11周目の通過順位でグリッドが決まりました。恵斗はグリッドに着くことが出来ずにリタイヤとなります。真生騎は22番グリッドからリスタートして22位で走り切りました。
日曜日に行われたレース2決勝は、午前中は雨がぱらつきましたが、ウォームアップランはドライコンデションとなり、恵斗は9番手、真生騎は20番手タイムを記録して、最終調整を終え、恵斗は2番手グリッドでフロントローに並び、真生騎は26番手で9列目からのスタートとなりました。
スタート前に、かるがもがコース上に現れ、横断するという予想外の事態となりスタートがディレイします。かるがもの横断を見届け、スタートが切られました。スタート直後の1コーナーで中山耀介、綿貫舞空、真生騎が、2周目の最終コーナーでは、屋代原野が、3周目の第1ヘアピンでは、家根谷大晟、横山尚太、千田俊輝が転倒とアクシデントが続き赤旗中断。
レースは20周のままで、やり直しとなります。真生騎は、ピットに戻りマシン修復して、レース再開に間に合わせるためにメカニックたちが、修復を急ぎます。ピットからコースへと向かいますが、非情にも真生騎の目前でコースクローズ。真生騎はグリッドに着くことが出来ませんでした。2度目のスタートで恵斗は好スタートを切り、トップ集団でのバトルを繰り広げます。表彰台への期待が膨らむ戦いを見せますが、僅かに届かず4位でチェッカーを受けました。
全日本ロードレース第5戦は三重県鈴鹿サーキットで7月17日~18日の日程で開催されます。
阿部恵斗
■MFJ 全日本ロードレース選手権 第4戦 ST600クラス
阿部恵斗コメント
レース1はスタートも成功して、雨での走行には自信もあり、トップ争いをすることが出来たのですが、白線を踏んでしまい、壁に激突することを回避しようとしたら、マシンが1コーナーまで滑り、赤旗の原因を作ってしまいました。
再開のグリッドに並ぶことが出来ずに、チームや支えてくれる人たちに、申し訳なく、レース2で、絶対にいいレースをしようと思いました。
レース2の朝のウォームアップランでフロントのセッティングを変えて試しましたが、思ったようには走れず、元々のセットに戻そうかと思いましたが、自分が合わせることにしてグリッドに着きました。レース1がノーポイントになってしまい、ここでは、絶対に結果がほしいと、ちょっと、緊張もしていたのですが、目の前をかるがもが通過して行き、それを見ていたら、力が抜けてリラックスしてスタートが出来ました。
Honda勢のストレートの速さに対抗して、コーナーで詰めて、絶対に表彰台に乗りたいと頑張りましたが、届かず残念です。でも、ヤマハ勢トップのリザルトなので、それを、励みに、もっと上行けるよう努力して行きます。
阿部真生騎
■MFJ 全日本ロードレース選手権 第4戦 ST600クラス
レース1:予選26番手 決勝22位/レース2:予選26番手 決勝リタイヤ Best Time:レース1 1'03.801 レース2 スタート出来ず
阿部真生騎コメント
トレーニング中に強く足を地面に着いたことで痛めてしまい、大事をとって事前テスト参加を断念しました。レースウィークから走り始めたのですが、ドライコンデションは、開幕前の地方選への参戦で、タイムを記録出来ていたので、そのレベルを上げて行こうとしていました。その時の状況と路面の状況が違うのか、その時の感覚で走ることが出来なくて、それを取り戻そうとしていました。
予選は雨となり、スポーツ走行で雨を経験させてもらったのですが、その時も04秒台からタイムアップ出来ずにいました。タイムを短縮出来ずに、予選結果が悪く、とにかく追い上げるしかないと思っていました。
レース1は、スタートが上手く行って16番手までポジションを上げることが出来たのですが、S字の転倒を避けた時に5台くらいに抜かれてしまい、グリッドも悪く、5周を走り切るだけになってしまいました。
レース2は、アクシデントに巻き込まれてしまい転倒、マシンにダメージが出て、メカニックさんが懸命に直してくれたのにレースが出来なくて…。申し訳ない気持ちです。次の鈴鹿は走行経験があまりないことで、ちょっと、苦手意識がありますが、今回のレースでバンク角を深く出来るようにステアリングバンパーを軽くする仕様にしたのですが、それをしっかりと試すことが出来なかったので鈴鹿でトライします。
阿部光雄監督コメント
恵斗は、事前テスト、雨のスポーツ走行と、タイムがしっかり記録出来ていたので、期待していました。レース1は、リヤのグリップが出てきて追い上げている最中に起きたアクシデントでした。マシンが大破してしまったので、翌日に間に合わせるようにと修復のためにメカニックが頑張ってくれました。
レース2では、表彰台圏内で走っていたので、そのまま走り切ってほしいと思っていましたが、小山知良(ホンダ)が追い上げて来て、来たかと思いました。荒川晃大(ホンダ)の追い上げは予想外でしたが、Honda勢が速く、表彰台に届きませんでした。勝てる力はあるライダーなので、それを示せるようにバックアップして行きます。
真生騎は、グリッドが悪すぎて…。それでも、レース1は12番手~13番手を走行するライダーたちと遜色ないところまでタイムアップして行きポジションも上げていたのですが、それを結果に出すことが出来ませんでした。
レース2は、転倒しまい、マシン修復したのですが、間に合わずに走ることが出来ませんでした。真生騎に関しては、予選の重要性を再確認するレースになりました。予選も決勝と同じくらいの気持ち、集中力で走ることを徹底して行きます。
次の鈴鹿戦でもチーム一丸となり上位を目指します
photo by Ishizaki Nobuki
情報提供元 [ Webike Motosport ]
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