ボッシュは、自動事故検知、緊急通報機能、個人用緊急対応システムを統合した自動緊急支援用アプリ「ヘルプコネクト」の提供を欧州11カ国で開始した。
ヘルプコネクトは、二輪車用ナビゲーションアプリ「calimoto」、eBikeシステム「COBI.Bike」との連携によって、衝突検出アルゴリズムが自動的に事故を検知。緊急時には、アプリがヘルプコネクトの緊急通報センターを介して救急サービスに通報し、速やかに事故現場に誘導する。
現在、二輪車と自転車双方のライダーを含む数十万人のユーザーが利用している。
ひとつのソリューションで3つのメリット
ヘルプコネクトは、自動事故検知、緊急通報機能、個人用緊急対応システムを統合したものです。たとえば、COBI.Bikeやcalimotoでは、衝突検出アルゴリズムが速度、加速度、回転に関するスマートフォンのセンサーデータを評価します。現在市販されているスマートフォンの大半は、このようなセンサーを搭載しています。
なお、走行中にアプリを起動し、デバイスをハンドルに取り付ける必要があります。ヘルプコネクトは、バージョン6以上のAndroidデバイス全機種、およびバージョン11以上のiOSスマートフォン全機種で動作します。
このソリューションは、事故が発生するとスマートフォンのモバイルデータ接続を使って、現在地や衝撃の深刻度、そしてアプリによってはオプションで保存された医療関連データを24時間年中無休で稼働しているヘルプコネクトの緊急通報センターに送信します。
通報センターでは、特別な訓練を受けた救急係員が事故に巻き込まれた人との連絡を試みます。やり取りは、ドイツ以外の欧州諸国でもドイツ語または英語で行われます。応答がなく、センサーデータが深刻な転倒事故を示唆した場合には、直ちに救急サービスに通報します。
同様に、オプションで親族や友人にも通知します。緊急通報は、いつでも手動で行うこともできます。
ボッシュはまた、モーターサイクルのライダー向けに車両に搭載する事故検知機能も開発しました。この場合、ヘルプコネクトはボッシュのモーターサイクル用スタビリティコントロール(MSC)の構成コンポーネントの一つである慣性計測センサーユニットを活用します。
Bluetoothを介してヘルプコネクト対応のパートナー企業のアプリに接続し、スマートフォンベースのソリューションと同様に、データをヘルプコネクトの緊急通報センターに送信します。
パートナーの拡大 – 広がる用途
ボッシュはより安全な暮らしの実現を目指し、緊急通報ソリューションを自社やパートナー企業の製品など、可能な限り多くのネットワーク化された製品に統合しています。「ヘルプコネクトはオープンなIoTエコシステムとして設計されており、幅広い製品のそれぞれの特性に適したセンサー技術を用いて救命に役立てることができます」と、デナーは述べています。
たとえば、スタートアップ企業のTocsenは現在、自社製品のヘルメットに搭載しているセンサーソリューションにヘルプコネクトを統合する作業を進めています。ボッシュも、自社のスマートホームサービスや製品をヘルプコネクトサービスに統合する準備を進めており、火災警報や盗難警報のほか、将来的には家庭の水防対策としても活用できるようになる見込みです。
情報提供元 [ BOSCH ]
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