オフロードライダーの聖地!剣山スーパー林道

全国のウェビ友からのツーリング情報で作る「ウェビック『みんなで作るツーリングスポット・ツーリングロード』」
見れば思わずツーリングに行きたくなってしまう「ツーリングスポット・ツーリングロード」をご紹介していきます。

ツーリング情報を投稿してくださったのは、 香川県在住、愛車はスズキDR-Z400Sのほか、多数のオフロードバイクを所有しているdecopeiさんです。

1. ツーリングスポット、ロードの紹介

オフロードバイクで林道を走る方ならもはや説明不要ですね。そんなオフローダーの聖地、単一路線では日本一のロングダートとも言われる徳島県の「剣山スーパー林道」。お隣の香川県在住の私からすれば片道2時間ほどでアクセス可能な比較的身近な林道で、2020年10月末にも2週連続で行ってきました。

超がつくほど有名なダートなので色々なサイトで詳しく紹介されており、今さら私ごときが語るのもおこがましいのですが、僭越ながらごく最近走って来た者の情報として投稿させて頂こうと思います。

ちなみに、画像や動画は一昨年から今年まで、ほぼ同じ時期に異なる3台のバイク(トリッカー、DR-Z400S、DT200WR)で走ったものが混在しています。

2. おすすめするポイント・理由

オフロード好きには堪らない走り応え満点の長距離ダートである一方、かと言って決してハードルの高いエキスパート向けという訳でもありません。

林道としては道幅が広く、明るいことが特徴で、見通しの悪いブランドコーナーが少ないので四輪車との行き違いも容易ですし、アップダウンも穏やかで全般に整備が行き届いており、極端にガレたり荒れたりした路面が少ないため、ペースにさえ気をつければ初心者にも優しいという一面もあります。景色の良い広場、トイレ休憩や食事ができるお店もあるので、女性も安心して訪れることができるのではないでしようか。

起点の大きな標識に書かれていることでも有名な「87.7km」は舗装区間も含めた総延長距離であり、前半部分の約18km間はほぼ全面舗装されているため、実測したわけではありませんが残りの約70kmがダート区間ということになろうかと思います。

※画像は2020年10月31日、DT200WRで区間16にある休憩施設、山の家「奥槍戸」にて。

3. おすすめの行く時期(時間、季節)、タイミング

私が一番おススメする時期はまさに今、10月下旬~11月上旬にかけての紅葉シーズンです。美しい紅葉を堪能しつつ、気候的にも日中はまだ暖かくて過ごしやすいため、快適に走ることができます。時間的にはさすがにこの時期、早朝や夕方は気温が下がって体が硬くなりがちですし、暗くなるのも早いので、15時くらいまでにはスーパー林道を抜けておきたいところです。

※画像は2018年11月、DR-Z400Sで現在通行止めになっている区間14にて。

夏場はキャンプツーリングもいいですね。スーパー林道内にはファガスの森、近くには岳人の森といったキャンプ施設があります。

例年12月1日~3月末までの期間は凍結・積雪の恐れがあるため冬季閉鎖されます。4月になっても路面状況が悪ければ一部の区間で通行止めが続いたり、大雨や台風の後には崩落等で通行止めになることもしばしばで、実際に現在も一部区間が通行止めで迂回する必要があり、残念ながら全線走破はできません。リアルタイムで崩落や土砂崩れに見舞われる危険性も考えると、梅雨や台風シーズン等、天候が不安定な時期はなるべく避けた方が賢明です。その上で、必ず事前にとくしま林道ナビや、そのページの下のほうにある国道・県道の通行規制状況図などで最新の道路状況を把握しておかないと、せっかく行ったのに門前払いや足止めを喰らう羽目にもなりかねません。

※画像は2019年11月、トリッカーで区間7と8の境目(ポイントD)にあるファガスの森高城にて。

4. アクセス

長い林道なのでアクセス方法が多様で、前後のルートやバイクの航続距離(給油ポイント)、走る方の体力やタイムスケジュールも含めて、普段のツーリング以上に入念に計画されることをお勧めします。前出のとくしま林道ナビには地図上に周辺施設の情報も表示でき、スーパー林道攻略に大いに役立つはずです。特にガソリンスタンドは土曜休業、日曜休業のお店が多いので、定休日や営業時間にも注意してください。

スーパー林道の出入り口は起点(ポイントA)・終点(ポイントJ)以外に何か所もあり、主にはダート区間が始まる旭丸峠(ポイントB)、国道193号の雲早トンネル南側(ポイントC)、ほぼ中間点となる川成峠(ポイントE)あたりが多く利用されていると思われます。国道193号の場合は南北いずれの方向からでもアクセスでき、起点と終点以外はどちら側へ向かうかによっても色々な楽しみ方が考えられます。

実を申しますと、私は起点からアクセスしたことが一度もありません。私の住む香川県高松市からだと起点へ行くには反対側から回り込む形になるため、手前の川成峠や土須峠(国道193号)、旭丸峠からアクセスした方が効率的で、なおかつ旭丸峠以東はほぼ全面舗装されている(らしい)ので走らなくてもいかな・・・という訳で、この部分のみエア紹介記事(笑)になりますが、それ以外のルートは全て実走経験があります。

画像は川成峠にある案内図。南向きに立っているため、普通の地図とは南北が逆さまになっています。

ダート開始地点である旭丸峠(ポイントB)へは起点のポイントAからのスーパー林道(とくしま林道ナビの区間1~4、全面舗装?)を通る王道ルート以外に、国道438号、神山町から野間殿川内林道(同、以下略、区間28~30、全面舗装)経由でもアクセス可能で、前者が約18km、後者が約15kmほどで、どちらも所要時間は30分弱程度です。

※画像は2019年11月、トリッカーで旭丸峠にて。
※動画も2019年11月、トリッカーで旭丸峠~国道193号までの区間5、6。

国道193号からアクセスする場合は北側の国道192号、吉野川市山川町から国道193号を南下するパターンと、南側の国道195号、那賀町の那賀川出合橋から北上するパターンがあり、前者が約35kmで1時間、後者が約20kmで30分くらい。10月末に後者を実走した際にはスーパー林道入り口手前に時間通行止めの工事区間があり、運悪く1時間近く足止めを喰らいました。

※画像は2020年10月31日、国道193号スーパー林道西コース東側出入口近くの時間通行止め箇所にて。
※動画は2019年11月、トリッカーで国道193号スーパー林道西コース東側出入口~川成峠までの区間7~10。

私は川成峠(ポイントE)からアクセスすることが多く、その場合は国道438号、木屋平から林道木屋平木沢線(区間23、22、全面舗装)を南下します。約20km、30分程度で川成峠に着きますが、自宅~木屋平は普段なら1時間半で着くところ、少し前から途中の国道492号が全面通行止めになっており、迂回路を経由する必要があるため、現在は木屋平まで約2時間、川成峠までなら2時間半かかっています。

※画像は2020年10月24日、DR-Z400Sで川成峠にて。
※動画は2020年10月31日、DT200WRで川成峠~区間11、一旦迂回路へ出て県道295号まで。

最近、長年続いていた区間18の通行止めが解除されて終点側へ通り抜けが可能になった一方で、入れ替わるように新たな通行止め箇所ができてしまい、残念ながら現在も起点から終点までの全線走破ができませんが、通行止めの区間12~区間14の約23km間のみ舗装路(ポイントF~H)を迂回すればそれに近い形で走れますし、それでもダート区間は50km近くありますので走り応えは充分かと思います。

※画像は2018年11月、DR-Z400Sで当時の区間18通行止め地点にて。
※動画は2020年10月31日、DT200WRで通行止めになっている区間12~14の迂回路、県道295号を経由しての山の家奥槍戸(ポイントI)までの区間16。

5. 路面状況・交通量

路面はおすすめポイントにも書いた通り、多少ガレた部分や天候などによっては水溜まりやぬかるんだ場所もありますが、基本的に林道としては広くてよく整備され、大部分は明るく走りやすいと思います。ただ、乾いているとしっかり踏み固められたカチカチ路面に石や砂利がバラ撒かれたような感じで、グリップ自体はそれほど良くありませんので、面倒がらずに空気圧を調整された方が安心して楽しめます(ちなみに私は前後80~100kpaくらい)。

距離が長いので段々慣れてスピード感覚がマヒしてきたり、集中力が低下してしまう恐れがありますし、(仮想の)センターラインをはみ出して対向してくるバイクや四輪車が結構多いので、常に警戒を切らすことなく、観光スポットごとに写真撮影でもしながらこまめに休憩をとって走りましょう・・・というのは自分自身への忠告でもあります(笑)。また、カーブミラーやガードレールも数多く設置されているとはいえ、全線を通じて完備されているというわけではなく、一歩間違えると断崖から真っ逆さま・・・という場所も無数にあるため、景色に気を取られてよそ見し過ぎないとか、荷物を落とさないようにしっかり縛って・・・などという林道走行の基本も忘れてはいけません。

交通量は「林道としては」かなり多い部類と思われ、四輪車、二輪車はもちろんのこと、自転車、歩行者、さらにはカモシカ、鹿、タヌキ、野ウサギといった動物にも度々遭遇します。どれくらい、という説明は文章にするのが難しいので動画で雰囲気を感じ取って頂ければ幸いですが、紅葉・山歩きシーズン真っ盛りの今の時期でさえ、タイミングによっては10分くらい誰ともすれ違わないこともあり、そういう意味では少ないと言えるのかもしれません。

現在通行止めになっている区間12~14の修復が待ち遠しいですね。来年には全線開通してくれたらいいなあ、と願っています。

※画像は2020年10月31日、DT200WRで区間8にある「徳島のへそ」にて。
※動画は2020年10月31日、DT200WRで山の家「奥槍戸」(ポイントI)から区間17~18あたりまで。

ウェビ友のdecopeiさん、素敵なツーリング情報の投稿をありがとうございました!

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【ウェビックからのお願い】
ツーリング中は脇見運転をせず、スピードを抑えて安全運転でツーリングを楽しみましょう。
路上での駐停車は場所により違反となるだけではなく、重大な交通事故を招く原因にもなります。周囲の安全に配慮すると共に、見通しの悪い場所での駐停車を行わないようにしましょう。

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