ドゥカティは、前方用/後方用レーダー・テクノロジーを搭載した世界初のモーターサイクル、「ムルティストラーダV4」の生産をボルゴパニガーレ・ファクトリーで開始した。
このレーダーは、高度なアシスタンス・システムとして、モーターサイクル周囲の交通状況を瞬時に検知することにより、ライダーと二輪車の安全性と走行快適性をより向上させることができる。
また、新設計した軽量でコンパクトな新しいV4エンジンを搭載し、長期的なメンテナンス・インターバルを達成することが可能になった。この新しいエンジンの詳細は10月15日(イタリア現地時間)に公開予定。
※新型ムルティストラーダV4 生産開始情報はヨーロッパ仕様の車両となり、日本仕様の生産開始タイミングは未定。
前方用/後方用レーダーセンサーを搭載した
アドバンスト・ライダー・アシスタンス・システム
2018年の時点で、ドゥカティは安全を徹底的に追及し、技術革新を常に推進する“Safety Road Map 2025”を策定しており、その一環として量産モーターサイクルに「ARAS(アドバンスド・ライダー・アシスタンス・システム)」を導入することを発表している。このシステムはレーダーセンサーによって、危険な障害物や他の車両を検知した場合、衝突を防止するためにライダーに警告を発するというもの。
2016年からミラノ工科大学のエレクトロニクス、インフォメーション、バイオエンジニアリング学部と協力して研究が進められ、4年の歳月をかけて、ボッシュをはじめとするドゥカティの最高レベルの技術パートナーと密接に協力して、2つのレーダーを使用したライディング・アシスタンスのコンプリート・パッケージを開発し、新型ムルティストラーダV4に搭載されることになった。
前方に配置されたレーダーセンサーは、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)の作動を制御し、30~160km/hの速度で走行中に、前方車両との車間距離(4つのレベルで選択可能)を一定に保つように、アクセルとブレーキを自動的にコントロールする。
後方用レーダーセンサーは、リアビューミラーに映らない死角の車両を検知し、ライダーに警告する「ブラインド・スポット・ディテクション(BSD)」死角検知システム。後方から高速で接近してくる車両の存在をライダーに通知する事もできる。
搭載される各レーダーセンサーは、サイズが70x60x28mm(最新のアクションカメラと同様)、重量190g、車体デザインと一体化されている。
情報提供元 [ Ducati ]
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