
▲派手さを抑えたシンプルな外観、クロームメッキのインナーチューブと黒いアウターチューブの組み合わせは、限りなく純正フォークに近い。
【ビッグマシン・ゼロ:文-大屋雄一 写真-真弓悟史】
ナイトロンが販売する正立式フロントフォークに、コストパフォーマンスを重視したベーシックなモデルが仲間入りした。
目次
とはいえ基礎体力は純正の比ではない!
'97年にイギリスで創業し、2輪と4輪のショックユニットを開発・販売しているナイトロン。日本に登場したのは'05年で、日本人ライダーの体格や要望に応えるため、全てのパーツを在庫した上で、アッセンブルまで国内で行うという徹底ぶりで知られる。
便宜上、「ベーシックなモデル」という表現を用いたが、それは究極を目指した既存のR3シリーズに対して仕様を簡素化したという意味で、正立タイプとしてはどの純正フォークよりも装備や内容は上回っているのだ。
▲美しい仕上げは上位モデル譲り(税込価格:26万4000円)
●対応機種:汎用(車種別キット開発予定)
●全長:770/800/815mm
●バネレート:8.0/8.5/9.0/9.5N/mm
●発売:’20年夏頃
インナーチューブは磨き上げられた上でクロームメッキが施され、SKFフォークシールとの組み合わせで低フリクションを実現。アウターチューブは2ピース構造で、7000番台の高剛性アルミチューブと鍛造ボトムにより高品位な外観を作り出している。
ストロークセンサーを装着
▲ブランドカラーで存在をアピール
インナーチューブのリングは、ストロークの量を知るためのセンサーだ。ブランドカラーで存在をアピール。
左右で減衰を独立 LCRRレイアウト採用
ダンパー機構は同社のカートリッジキットと同様の、左右で減衰力のシステムを分けるLCRR(レフトコンプレッション・ライトリバウンド)を採用。アジャスター(調整ダイヤル)はトップキャップにあるので、乗車したままでも調整できるのだ。
プリロードは調整してもトップキャップからの高さが変わらないナイトロン独自のもので、正立式フォーク採用車に多いバーハンドルとの干渉が避けられるという点でも歓迎だ。
アウターチューブはブラックアルマイト仕上げなので、メッキのインナーチューブと合わせて限りなく純正フォークに近い。エクステリアが派手になるのは避けたいという人にもぴったりなアイテムと言えよう。
なお、リリースは今夏を予定しているとのこと。
上位モデルは3ウェイレースにも対応 NTF43 Conventional R3 series
▲NTF43 Conventional R3 series (税込価格:33万円)
圧側減衰力を高速側と低速側の2系統で調整可能。インナー、アウターチューブともそれぞれ2種類の仕上げから選択できるのだ。
「Webike」の公式動画チャンネルでは、ナイトロンの新Fフォーク・NTF43 R2 のインプレ動画を公開中。要チェック!
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